投稿者: mitani3

2020年05月27日

オンライン講義、というよりその他のIT化の効用について

明日は女子栄養大でのZoomでの3時間講義 2回目。もう今からドキドキである。



ただこの間、オンライン講義とはある意味関係ない2つのITツールの効用を体感した。マイクロソフトのTeams(ティームズ)と、Google Formsだ。
女子栄養大は講義のオンライン化に当たって、マイクロソフトのTeamsやStreamなどを使うことに決めた(数名の外部講師が特例としてZoomを使っている)。正直、Teamsは始めてだったし、仕組みに慣れなくて大変だった。128人向けの講義資料のZoom対応だけで手一杯だったから。
でも、G Formsで宿題出して、その返答がリアルタイムで見れ、自由記入欄で窮状や問題を訴える者がいれば、即座にその学生にTeamsでチャット形式のフォローが出来る。素晴らしい。
今までのシステムでもメールは出せたが、やりやすさが10倍違う。学生たちもチャット形式のコミュニケーションに慣れているので、こちらの呼びかけに対して気軽に返答してくれる。128名全員とこれをやったら死んじゃうけど、声を上げる学生にパーソナルな対応が出来るのはとてもよいこと。

これは講義自体がオンラインでもリアルでも変わらないことなので、来年以降も使っていこう。
私はTeamsやG Formsの機能の、ほんの一部しか使いこなしてはいないけれど、たった2週間でこれだけの効用を感じられるのだ。最初はイヤイヤだったのに。
これこそが断絶的進化。非常事態にあって全員(教職員・学生)が半強制的にやり始めたことが、思わぬ効果を明らかにし、それが急速に定着する。
私も反省しなきゃね。食わず嫌いはいかん。

でも早稲田大学ビジネススクールではMoodle(ムードル)というのを使っていてそっちの操作も覚えないといけない。ううう。

2020年05月13日

『ジャパネットの経営』、髙田旭人の挑戦は続く

カリスマを継ぐことの難しさを、自分を変え、社員を変えることで実現していることがわかる。
それを示す多くの施策、実例が数十も盛り込まれていて、納得感は高い。
https://www.amazon.co.jp/dp/4296104918

髙田旭人は先代を尊敬しその遺産を大切にしながらも、より長く、社員とともに成長し続けるために幹部たちに、そして社員一人一人に自ら考えること、行動することを求めている。
それはカリスマと共に育った組織には、大変なこと。
でも髙田旭人は飽くことなく問い続ける。「自分ではどう思うの?」と。
そして語り行動し続ける。「この会社で働いてよかった」とみなが感じられるように。
曰く「アットホームで、かつストイックな経営」だ。

一番刺さったのは「正しいことをすれば結果はついてくる」というフレーズ。
戦略的に正しいことであれば、後はそれを徹底・改善し続けることで実現する。
先義後利ならぬ先正後利かな。

ただ、 副題は「東大卒2代目の僕が カリスマ社長の後を継ぎ 大事にしてきたこと」なんだけど、ダマされてはいけない(笑)
読むと実はそんな生やさしいことではなかったことが、よくわかる本。「ジャパネットチャレンジデー」の企画を通すために、会議出席者全員に「明社長と僕とどっちにつく!」と迫ったこととかね。これは、怖い。 でもそうやって代替わりは成されるわけだ。うんうん。

ちなみに、いま休止しているクルーズ船ビジネスへの思いも語られている。
復活できるといいね。

2020年05月11日

今の「9月入学」議論には大義もなにもない

学校の9月入学について早稲田大学総長が書いている。(5/11/2020 日経朝刊)
一言で言えば、大義も目的も経済性もない、という趣旨だがまったくその通りと思う。

・大義は「国際化」だが、それは9月入学の問題でなく英語で学べるかどうかの問題。早稲田などはそれがあり9月入学も可能にしており既に留学生も多い
・目的は「子どもたちの学習時間の確保」だが、これからさらに8月末まで学習機会が奪われ家庭でストレスを溜めることになる
・経済性上は、学生は卒業後に収入を得るタイミングが半年遅れることに耐えられるのか、私立校は半年分の収入がなくなると2~4割は倒産する、国全体として卒業年齢が欧米より1年遅れることになり労働力はさらに減る(今は半年遅れ)

なんと今朝の世論調査結果によれば、半数以上が9月入学に賛成、なのだそうだ。これは本当に上記のことをわかっていての答えなのだろうか? 「子どもたちの学習時間の確保」という極めて実務的問題を、感情的に捉えているだけに思える。田中総長に言わせれば「抜本的対策が必要という雰囲気に流されている」状態だ。

公立小中高ではオンライン授業が進まない、私立は進んでいるから収入による教育格差だと叫ぶヒトたちもいるが、まったく違う。受け側にスマートフォンさえあれば、オンライン授業は今すぐ出来る。それを阻んでいるのは「できない先生がいるから」「もっていない子がいるから」とかの悪平等主義に過ぎない。極論すれば「できる先生」が学校に一人、いや、都道府県毎にひとりいれば成り立つのがオンライン授業なのだから。スマートフォンなどを持っていない子どもたち(小学生で3人に1人)には、いますぐ供与すればいい。機器は中古でいいから寄付で集めて、auやdocomo、ソフトバンクにつながせてもらおう(当面5月末まで50GB無料)。

この数ヶ月の子どもたちの学習遅れはパンデミックのせいではなくて、日本の教育が準備を怠っていたせい(だけ)でもなくて、今の決断と行動力の欠如によるものだ。
原因はともかく、じゃあ対応は? だから決断して行動すればいい。再開できる学校はすぐ再開しよう。できないところは、いますぐ少数の教員でオンライン授業を始めよう。手の空いた教員はフォロー側に回ろう。

これからだってパンデミックは何度も起こるだろう。その度に日本は半年ずつ入学時期を遅らせていく気なのだろうか。

2020年04月16日

子育てにちょうどいいミシン

元生徒さんの新商品ミシン、昨今のマスク需要もあって大いに売れているらしい。



でもただコロナ特需というだけでなく、
・高いデザイン性
・徹底的な使いやすさ
・1万円という低価格
と、若い子育て層を狙った凄い商品なのだ。

作品例も子育てに集中し、作成動画やレシピ・型紙も豊富。



重さも2kgちょっとしかなく、乾電池でも動く!



商品名は子育てにちょうどいいミシン」。老舗ミシンメーカー アックスヤマザキの挑戦は続く。
山崎一史さん、ガンバレ!

2020年04月12日

金曜の折り込みチラシで勝負に出た3社とは?

7都府県に緊急事態宣言が出て最初の週末。自宅に届いた金曜日の朝刊は、これほどの非常事態というのにえらく薄かった。

それもそのはず、チラシがほとんどなかったから。いつもなら、金曜は折り込みチラシの方がぶ厚いくらいです。食品、ドラッグストア、住宅展示場にカーディーラー。今の時期なら塾や予備校、バイトの募集も含めてチラシがわんさか入ります。

それがたった3枚だけ!日経と朝日と合わせて3社だけだったのだです。さて、その3社はどこだったでしょう?

①マクドナルド
報道によれば、苦戦する外食産業の中でもっとも善戦しているとか。もともとテイクアウトが多かったせいかもしれないけれど、ただ1社、販促のチラシを入れたのは凄い。

しかも、アルバイト・パートさんの募集広告付き!真っ先にアルバイトがくびになるこのご時世に、これは素晴らしい、というか底力を見せたというか…。

②イエローハット
2社目はカー用品店のイエローハット。創業者の鍵山秀三郎さんは、社員による清掃活動や収益の社会還元活動でも有名です。でもきっと今は店舗に出向く人も少ないはず…。で打ったチラシのキャッチコピーが秀逸でした。

「ロングドライブを快適サポート」
確かに公共交通機関(電車やバス、タクシー)をみんなが避けるなか、自宅カウチポテト以外の週末の娯楽といえば「ドライブ」くらいのもの。それをうまく狙い打ち。素晴らしい。

③ジーニアス世田谷校
中学受験専門塾ジーニアスの世田谷校の独自チラシ。
世田谷区は東京都の中でもっともCOVID-19感染者が多く、かつ塾に対しては休校要請も出ています。ただ、避けるべきは塾に行くことでありそこで長時間密集すること。当然のように「全教科オンライン対応」を謳っています。

でも面白いのは「算数国語は1クラス9名限定」だから感染リスクが少ないこと、そして「学校登校日がある状況」になれば即、通塾授業を開始すると宣言していること。
「受験は1年待ってくれない」とかプレッシャーをかけてもいるけれど、 自分たちの特長を上手に強みとする訴えかけ方ですねぇ。

3社3様。まったく異なる業種のチラシだったけれど、 、3枚それぞれ楽しめました。

2020年03月14日

最近のネットメディア記事です

最近ネットに上がった記事です。やっぱり『新しい経営学』関連が多いです。

その1: Goodfind College(スローガンが運営)
コーヒーで学ぶ最強の企業分析フレームワーク


これは次女がエディターをやったので、原稿のやり取りは家族LINEでという家内工業的作品(笑)
でもなかなかのもの。

その2: プレジデントonline〔PRESIDENT 2020年1月17日号〕より
とにかくわかりやすい「女子大生向け」経営入門
“百戦錬磨”MBAホルダーも目から鱗



PRESIDENTの1月17日号で掲載されたものの転載。確かに東京駅構内の本屋さんに聞いたら「コンサルタントが買っていきますよ」と。

その3: プレジデントonline〔 PRESIDENT 2020年2月14日号 〕より
「知っていると評価が上がる」経営学を理解できない人のための3分講座
小難しい経営学をさくっと俯瞰する



これも PRESIDENT からの転載。たまたま企画が2本も(ほぼ)連続した珍しい例。

その4:ビジネス書評はペライチで(2019/11/11)
【1枚でわかる】『新しい経営学』三谷 宏治


いわゆる書評ブログですが、手法が割り切ってる。図1枚に命を賭ける私としては、嬉しいですね。

その5: 荒木博行のbook cafe(2019/10/02)
『新しい経営学』三谷さん対談その1~3


元グロービスでお世話になった荒木博行さん、独自メディアや書籍で強力な発信者になってます。楽しい対談、3連発。



2020年03月05日

善意溢れる独裁の存在と影響

雍正帝(ようせいてい)のNHK番組を見た。
雍正帝は 清の第5代皇帝。1678年に第四王子として生まれ育ち、父 康熙帝(こうきてい)の没後、45歳で即位した。

中国の皇帝制は独裁を前提とする。
中でも雍正帝は、全国の数百人の地場の役人たちと直接手紙を交わして叱り、褒めて、まじめに仕事に励ませた。官僚を中抜きして直轄組織をつくり意思決定のスピードを何十倍にも上げた。多くの民たちが、自分たちをちゃんと見てくれている雍正帝を慕った。

その激務によって雍正帝の睡眠時間は4時間を切り、13年の治政の後、過労で倒れて58歳で亡くなった。
彼の父は国に700万両の赤字を残したが、節約に励み産業を興した彼は3,000万両の黒字を残した。なんと素晴らしい。
でも、こういった「素晴らしき独裁」に慣れた民たちは、以降も独裁制を是として受け容れることになった。

過労で死んだ皇帝の後を継いだのは、やはりその第四王子だった。幼少時からその人格、才を認められ25歳で即位。その後60年の長きにわたり帝位を守り独裁を続け、多くの業績を遺した。10回にわたる外征「十全武功」による版図拡大、民衆へのたびたびの減税、国内外古今の良書を集め保存した「四庫全書」・・・・・・。
彼の名は高宗 乾隆帝(けんりゅうてい)。祖父から三代続く治世は「三世の春」と称された。

しかしその春は長すぎた。10回もの外征により国庫は底をつき、政治は乾隆帝の信を得た奸臣へションに私物化され、宮廷内外の規律は失われた。乾隆帝は85歳での退位後も院政を敷き、権力を手放さなさず老害を撒き散らした。彼は晩節を汚しただけでなく、清王朝崩壊への道を開いてしまったのだ。
「素晴らしき独裁」に慣れていた民たちには、この独裁制を止めることができなかった。

善意に溢れた独裁は、結果として悪意となる。
難しいね。

2020年02月26日

AKBシステム考

名古屋へGo!

東京では 電車内のマスク使用率が9割突破していました。
空咳でもするとみんなに睨まれる感じ、、、。でも名古屋では3割くらい。
そう言えば、ナゴヤドームでの公演(2/21~24)に踏み切った乃木坂46はえらいな。それだけでファンになりそう(笑) 握手会は中止でもメンバーののぼりを立てて記念撮影できるようにしたり。

同じ新聞の別の紙面に、AKB48 13期生の村山彩希(ゆいり)さんの記事がありました。この1月18日に劇場公演1,000回を史上初めて達成したといいます(2月21日に1期生の峯岸みなみさんが2人目として達成)。
彼女はいわゆる総選挙にも出ず、メディア出演より劇場公演を優先し、「シアターの女神」の称号を得ました。これはただのオンリーワン戦略ではありません。それを支持する人たちが一定数いてこその「女神」です。でもきっと本当は、彼女はただ自分の価値観を信じて、ファンを信じて、やり続けただけなんだろう。これも素晴らしい。

AKBシステムには多くの問題もあると感じるけれど、アイドルたちに自立やセルフプロデュースを促したことは、とても面白い。歴史、憲法、鉄道、、、いろんな専門テーマに進出しています。これからもいろんな人材が輩出されるといいねぇ。

富士山を見ながらのAKB考でした。

2020年02月26日

2020年3~5月の講演・研修予定です

新型コロナウィルスの影響で、2月下旬~3月上旬のイベントは、バタバタキャンセルとなってしまいました。延期のものはまだいいですが、中止のものも結構あってガッカリです。
大学院の修了式、入学式も専任教員と当事者だけという「無観客試合」となってしまいました。いつもは家族や在学生がいっぱい集まって、その後の立食パーティはとても楽しいものだったのに・・・・・・。
さて、これからまたキャンセルが相次ぐかもしれませんが、3~5月の予定です。

3/5 1330~1530 多様な学びプロジェクト@Setagaya”まちの先生”「発想力の鍛え方~イロとカタチのフシギ」
3/6 945~1700 中小企業大学校瀬戸校(中止)
3/13 1300~1700 加和太建設「事業企画:ビジネスモデル」KIC(4月14日に延期)

KIT 戦略思考要論A
4/1、2、3 7,8時限。4/4 1,2時限

4/14 1300~1700 加和太建設「事業企画:ビジネスモデル」KIC
4/15 1540~1710 日本製粉@ベルサール九段「イノベーションとビジネスモデル」
4/16 0900-1200 加和太建設「重要思考:決める力」新入社員
4/16 1300-1700 加和太建設「事業企画:ビジネスモデル」
4/20 1320~1630 愛知教育大学1年必修「決める力」
4/21 PM 豊田市立竜神中「決める力」

5/14 1345~1725AMG主任初任者研修A
5/15 1330~1640 AMGセカンドレベル開講日 特別講議
5/20 AM 牛込成城幼稚園
5/22 1330~1640 AMGファーストレベル開講日 重要思考 
5/28 1400~1700 AMG主任初任者研修B
5/29 09:00-12:00 加和太建設「重要思考:決める力」



2020年01月26日

板橋アカデミーで「発想力と決める力の共育法」

板橋区 に始めて突入してきました。 「板橋アカデミー」という区立小中学校の校長たちの勉強会で、2時間研修です! 二子玉川からだと1時間弱掛かるけれど、会場が駅の上だからそれは楽。

やれたのは発想力研修が中心だったけれど、「錯視」「イロ」「紙コップ」と、みんな熱心に取り組まれてました~。
中川教育長の呼びかけで、PTA会長さんたちも何名か参加。いや~、楽しかった。

でも問題は、ここからどう展開していくかだぞ。
私をどう使うのか、あとは参加された皆さん次第。期待してますよ~(^_^)