カテゴリー: 01 発想力

2020年08月02日

KITのオンライン公開講座が8/5に!

お知らせです。
本年度、私の最初のKITプロモーション公開講座が8/5夜に。
今からでも参加可能です〜。「紙コップ演習」未体験の方はぜひ。「ビジネス“発想”思考」

■ 場所: オンライン形式(ビデオ会議システムのZoomを利用)
■ 定員: 40名
■ 費用: 無料
■ スケジュール
2020年8月5日(水)19:00 – 21:30
18:30 –       ・・・(受付開始)
19:00 – 19:30 ・・・ 「イノベーションマネジメント研究科」説明会/三谷宏治 教授
19:30 – 21:00 ・・・ 「ビジネス“発想”思考」講座/三谷宏治 教授
21:00 – 21:30 ・・・ 「質疑応答&グループ相談会」/KIT教員、修了生、事務職員

※注意事項
・公開講座では、ハサミ、紙コップ3つ、水500ml程度(水道水で可)を使用します。お手数ですが、当日はお手元にご用意くださいますようお願い致します。

2020年06月28日

オンラインおうち学校

明日と水曜はとても久しぶりの、小学生向け授業。そして生まれて初めての、子ども向けオンライン授業。
低学年中心なので、Zoomでの必殺技「ブレイクアウトセッション」も使えない。さてさて、うまくいくのでしょうか。
世界中どこからでも参加できます!! 子どもだけでもOK!

6/29、16~1700 イロのフシギ


7/1、16~1700 カタチのフシギ

2020年04月12日

金曜の折り込みチラシで勝負に出た3社とは?

7都府県に緊急事態宣言が出て最初の週末。自宅に届いた金曜日の朝刊は、これほどの非常事態というのにえらく薄かった。

それもそのはず、チラシがほとんどなかったから。いつもなら、金曜は折り込みチラシの方がぶ厚いくらいです。食品、ドラッグストア、住宅展示場にカーディーラー。今の時期なら塾や予備校、バイトの募集も含めてチラシがわんさか入ります。

それがたった3枚だけ!日経と朝日と合わせて3社だけだったのだです。さて、その3社はどこだったでしょう?

①マクドナルド
報道によれば、苦戦する外食産業の中でもっとも善戦しているとか。もともとテイクアウトが多かったせいかもしれないけれど、ただ1社、販促のチラシを入れたのは凄い。

しかも、アルバイト・パートさんの募集広告付き!真っ先にアルバイトがくびになるこのご時世に、これは素晴らしい、というか底力を見せたというか…。

②イエローハット
2社目はカー用品店のイエローハット。創業者の鍵山秀三郎さんは、社員による清掃活動や収益の社会還元活動でも有名です。でもきっと今は店舗に出向く人も少ないはず…。で打ったチラシのキャッチコピーが秀逸でした。

「ロングドライブを快適サポート」
確かに公共交通機関(電車やバス、タクシー)をみんなが避けるなか、自宅カウチポテト以外の週末の娯楽といえば「ドライブ」くらいのもの。それをうまく狙い打ち。素晴らしい。

③ジーニアス世田谷校
中学受験専門塾ジーニアスの世田谷校の独自チラシ。
世田谷区は東京都の中でもっともCOVID-19感染者が多く、かつ塾に対しては休校要請も出ています。ただ、避けるべきは塾に行くことでありそこで長時間密集すること。当然のように「全教科オンライン対応」を謳っています。

でも面白いのは「算数国語は1クラス9名限定」だから感染リスクが少ないこと、そして「学校登校日がある状況」になれば即、通塾授業を開始すると宣言していること。
「受験は1年待ってくれない」とかプレッシャーをかけてもいるけれど、 自分たちの特長を上手に強みとする訴えかけ方ですねぇ。

3社3様。まったく異なる業種のチラシだったけれど、 、3枚それぞれ楽しめました。

2020年01月26日

板橋アカデミーで「発想力と決める力の共育法」

板橋区 に始めて突入してきました。 「板橋アカデミー」という区立小中学校の校長たちの勉強会で、2時間研修です! 二子玉川からだと1時間弱掛かるけれど、会場が駅の上だからそれは楽。

やれたのは発想力研修が中心だったけれど、「錯視」「イロ」「紙コップ」と、みんな熱心に取り組まれてました~。
中川教育長の呼びかけで、PTA会長さんたちも何名か参加。いや~、楽しかった。

でも問題は、ここからどう展開していくかだぞ。
私をどう使うのか、あとは参加された皆さん次第。期待してますよ~(^_^)

2019年12月05日

秋と言えばうろこ雲とおみそ汁。ベナール対流の妙味

うろこ雲は秋の風物。今朝は綺麗なうろこ雲が空高くに!





いわし雲もひつじ雲もみな同じ。秋の典型的な雲で5000~15000mも高所に出来る巻積雲の一種です。
細かい氷の結晶から出来ているので、太陽にかかると回りに虹のような模様が現れる。

このウロコのような模様は、「細胞状対流」の産物なのだが、つまりはおみそ汁のあれである。


https://www.youtube.com/watch?v=jHdPnWidcsU

横幅が広い状態で上下に温度差が出来ると、細胞状に対流が起こりさまざまな模様を形づくる。ベナールさんが見つけたからベナール対流という。

空高く薄く拡がる巻層雲は、上部がとても冷やされるので自然に細胞状対流が起きるわけだ。それがまるで、サバだったりイワシだったりウロコだったりヒツジだったり、と。

秋の空はうろこ雲。そしてそれはみそ汁の真理に通ず。

2019年11月12日

プレアデス星団は7姉妹ではなかった!

和名は昴(すばる)。プレアデス星団は冬の代表的な星座です。
先日、永平寺町立 上志比小学校で講演をした際、夜に小松空港経由で帰福。バスで福井北インターまで行った後、家まで歩きました。そしたら正面、東の山々からはオリオンが!


そしてその勇者オーリオーンが生前(?)追いかけ回していたのがプレイアデス7姉妹。それを見かねて、かのゼウスが彼女らを天空に上げたのだ、と。

見えやすいように白黒反転していますが、右端にある星の一群がプレアデス星団です。(Galaxy S10のナイトモードで撮影)


あなたには、いくつ見えますか?

ここからが本題です。私は昔から6つくらい見えていて、一つ見えないのは5等星以下の暗い星。その一つは、神話(というより後年つくられた説話)によれば「7姉妹のひとりが恥ずかしがって身を隠している」からだと思い込んでいました。でも、違いました。

少なくとも現在の天体図的には、肉眼で見える6つの明るい星のひとつは父アトラスだったのです! 天空に上げられたのはプレイアデス7姉妹とその両親(アトラスとプレイオネ)で、私が7姉妹のうちの6人と思い込んでいたのは、父と5姉妹だったのでした。

写真を拡大して、輝度カーブを調整してみたら、星がいっぱい写っていてびっくり。

肉眼で見えていなかったのは、母プレイオネ(5.1等星)、姉妹のケラエノ(5.5)とアステローペ(5.8)でした。プレイオネはアトラスに近すぎ、ケラエノやアステローペは暗すぎます。

だからこそ、昔は船乗りの視力検査に使われたとか。

プレアデス星団のお話しでは、いつもプレイアデス7姉妹だけが伝えられ、両親がともにプレアデス星団の一部となったとは聞きません。それがとても不思議に思ったことでした。

そして、隠れていた母と2姉妹を見つけだした、スマートフォンカメラの威力には(゚◇゚)びっくり。今度はちゃんと固定して撮ってみよう。

2019年07月28日

筑波大学附属坂戸高校で講演など

今日は午後、筑波大学附属坂戸高校で親・教員向け講演とパネルディスカッション。
場所は若葉駅で 女子栄養大の近くなので知っていたが、よくあることだが校門の位置がわからない。大きいので間違うと熱中症のリスクあり・・・・・・。Googleマップでもだめ。イチかバチかで歩いていったら正解だった。



校門をくぐり、 構内の指示通り並木道を歩いて行ったら玄関。
そこでは受付や案内などの運営を、何人もの附属校生徒たちがボランティアでやっていた。えらいな~

埼玉西地区の熱心な保護者や教員のみなさんが、会場に集まった。



テーマは「子どもたちの発想力の鍛え方」だったのだけれど、実は中身を直前に大分入れ替えた。親たちが集まる前だったのだけれど、なんとなく気配で(笑)



パネルディスカッションを講演後にやったよ。
いろんな話が聞けて勉強になった φ(゚Д゚ )フムフム…

2019年05月12日

麻布中のコーヒー問題について

本日創刊の朝日新聞エデュア(EduA)。8頁のタブロイド判ですが、特集は「2020 学びが変わる」でした。麹町中の工藤校長がその筆頭を飾っています。さすが。


3面には、今年出された麻布中の「コーヒー問題」が紹介されています。(朝日新聞エデュアが原文を再構成したもの)


麻布中のコーヒー問題1.jpg

麻布中のコーヒー問題2.jpg
〔出所:朝日新聞エデュア(2019.05.12、3面)より抜粋〕

もちろんまずは自分で考えてみてください。
麻布中を目指す小6男子(中高一貫の男子校なので)に挑戦です!

さて、この問題には日能研による解説があり、「必要な力は情報を読み取って仮説をつくり、論証する力」などと書いてあります。これではよくわかりません。仮説がどうのというより、

・未知のモノ(コーヒーやその特殊な焙煎機)やその動作をイメージする力

なのでしょう。いったい回転ドラムに豆を入れたらどうなるのでしょう?
その上で、既存の知識や経験と結びつけて解答しよう、と説いています。

そして日能研の解答例は「むらなく均一に焙煎できる」でした。

10点満点で6点!かなぁ(笑)

そもそも設問には「金網とコンロを用いる場合に比べて」とあります。回転ドラム式をイメージするだけでなく、金網コンロ式もイメージしないとその差(利点)がわかりません。そして「むらなく均一に」って、なにがどう均一なのでしょう?イマイチ曖昧です。

焙煎とはコーヒー豆を適度に熱する行為です。「焙煎度合いに応じて味は大きく変化する」と問題文にあるので、もちろんむらなく温まって欲しいのでしょう。
でもむらには2レベルあります。豆単体でのむら、と豆全体でのむらです。

豆単体:豆の表は温まったが、裏は温まらなかった、とか
豆全体:豆100個のうち80個は温まったが、20個は不十分もしくは過剰、とか

そして、金網コンロ式だとコーヒー豆の温まり方(特に豆単体?)にむらができ易く、回転ドラム式だと全体が混ざりやすく、個々の豆も上下左右万遍なく熱せられるのでしょう。
もしかしたら、豆が温まるのはヒーターの熱に直接当たるからではなく、下部の豆が出す水蒸気で全体が温まったりするのかもしれません。ますます平面状の金網コンロ式より回転ドラム式が良さそうです。

そして何よりそれが「簡単に達成できる」ことが現実には大切です。きっと達人であれば金網コンロ式でも完璧な焙煎ができるでしょう。でも回転ドラム式なら一定速度で回すだけでOKです。

つまり私の解答は「焙煎は豆単体や豆全体でむらがあると味が調わなくなってしまいます。しかし回転ドラム式であれば金網コンロ式に比べて、ベテランでなくとも誰でも、むらのない均一な焙煎ができます」です。

他にも「コーヒー豆の仕上がり」ではありませんが、

・作業スペースが小さく邪魔にならない
・一度に多くの豆が煎れる
など(金網コンロ式に比べての)利点は多くありそうです。

この問題、日能研は「入試改革の唱える『主体的で深い学び』を体現している」ものだと言っています。きっとその通りなのでしょう。そしてそれは、単純な「知識やパターン認識」ではない、「ものごとの本質を捉え、想像する力」です。発見と探究力とも言えるでしょう。

この問題
に挑める力を、さてどう育てますか?

2018年11月30日

豊田市での小中学校「出前授業」。発見と感動と

豊田市役所の次世代育成課が取り組むさまざまな活動。その中のひとつが市立小中学校への出前授業です。私が係わってもう4年目。今年度は加納小(2回)、根川小(2回)、朝日小、若林東小、藤岡中、美里中ときて、井郷中、豊南中と続きます。

小学校では「発想力(イロとカタチのフシギ)」、中学校では「決める力(サバイバル)」がテーマの90分授業なのですが、毎回私なりの発見や感動があります。

ある小学校でのこと。
イロのフシギをつくってみよう!という演習をやっていました。12年生合同です。
白黒図形の真ん中を好きな色に塗って、どうなるか確かめるというものなのですが・・・・・・

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良く見ると・・・・・・

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かわいい男の子と女の子の顔が描かれていました(笑)
確かに私は好きに塗っていいって言いました。
多くの子どもは単色に塗ります。何割かは虹色とかいろんな他色塗りに挑みます。でも、顔にしちゃうのは初めて見ました。流石1年生!

素晴らしい発想力。参りました。そしてそこから私自身、気づくこともありました。ありがとう~。


ある中学校でのこと。
サバイバル演習です。5分で個人の意思決定。その後、7分でチームでの意思決定です。体育館に200人の1年生たちが丸く集まり話し合いです。

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授業事前には「生徒たちは自己主張がまだうまく出来なくて、話し合いも上手くいかない」ということだったのですが、あに図らんや、なかなかに活発です。中学生なのに男女関係なくわぁわぁやっています

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だいぶん前のめりな感じデス(笑)
終盤の私のお話し(未来とキミたち、みたいなやつ)への食いつきも凄くて、過去最高レベルの集中力でした。

教員の方たちも、「こんな子どもたちの姿を今まで見たことない!」と。授業には担任の先生はじめ、10名弱の教職員も参加していたのですが、途中、教頭、学年主任、担任らが体育館の隅に集まって、「どうやったらこんな風に議論させられるんや?!」と早速の鳩首会議をされていました。

子どもたちに、そして教職員たちにインパクトを与えられた、という点で大成功でした。これはもう私の中学校講演での頂点かもしれません。

発見と感動に満ちた、豊田市小中学校への出前授業報告でした。

2018年04月15日

スティーヴと竜巻の意外な関係~余剰知の集積

昨日、一昨日とテレビの科学番組を見ました。


NHKの『コズミック フロント☆NEXT「市民科学の最前線 謎の発光現象”スティーヴ”」』と『ブレイブ 勇敢なる者「Mr.トルネード~気象学で世界を救った男~」』です。

後者の主人公である藤田博士については原稿を書いたこともあり、8割方既知の内容でしたが、知らなかったこともありました。そしてそこには、最新の知見である「Steve(スティーヴ)」と驚くべき共通点があったのです。

まず前者の内容を簡単に紹介しましょう。

1. スティーヴ(1997~2017)
米アルバータ州のオーロラ追っかけ隊(Alberta Aurora Chasers)のひとりが1997年、不思議な光の帯を捉えました。

オーロラとは違う方向に出現し、紫色に輝く長い帯状の発光現象です。

steve2.jpg
彼は仲間たちとともにこれを追い、ある日NASAのHP上で似た写真を見つけました。Proton Arc(陽子オーロラ)だとされていたので、そう呼ぶことにしました。ところがある日、専門家(カルガリー大学のエリック・ドノヴァン教授)に言われます。
「君たちのは未知の現象だ!」「NASAが間違ってる。それをProton Arcとは呼ばないでくれ」

追っかけ隊のひとりが映画『森のリトル・ギャング(Over the Hedge)』を思い出し、「じゃあ、Steve(スティーヴ)と呼ぼう」と提案します。動物たちが正体不明の壁のことを、そう呼んでいたからです。

ドノヴァン教授の学会発表後、TVやSNSで取り上げられ「スティーヴ」は一躍有名になりました。スティーヴの観測記録サイトが整備され、市民科学者(Citizen Scientist)たちのパワーが加速されます。専門家裸足の観測機器と技術と、そして情熱を持った市民科学者たちは、どんどんスティーヴの記録をアップし始めました

専門家が「地磁気観測衛星SWARMのデータと照らし合わせたいから、この時間にここで出たスティーヴの写真はないか?」と問いかければ、数分で答えが写真とともに返ってきます。市民科学者たちのお陰で、スティーヴの正体が解き明かされようとしているのです。

ああ、これこそが「知の余剰」の時代におけるITネットワークの力、「分散知の集積」だなあと感心しました。

そして次に見たのが竜巻研究・マイクロバースト研究の巨人、藤田哲也博士の物語です。

2. 藤田哲也博士(1920~98)
この異端の気象学者(もともと物理学専攻で気象は素人)こそが、竜巻を強度を図る「Fスケール」の生みの親であり、何機もの飛行機を墜落させたマイクロバーストを発見し、その対策を世界に働きかけた救世主なのです。

彼は徹底した観察のヒトでした。思い込みを排し、真実を見極めるために、常にカメラを持ち歩き、竜巻被害の状況をつぶさに記録し続けたそうです。

でも、竜巻は台風と違って非常に局所的かつ短時間の現象なので、そのものを観察することがなかなかできません。できることは被害が出た後の、瓦礫の山を歩くだけ・・・・・・。

藤田博士はある日、ふつうの専門家がやらない手法に打って出ました。地元のラジオやテレビで市民に呼びかけたのです。
「被災地のみなさん、もし竜巻の写真を撮っていたら提供してください」

あっと言う間に200枚が集まり、彼はそれを綿密に計測し、竜巻の形状だけでなくその大きさや進路、風向きなどを、導きだしました。これも市民パワーの結集の成果です。

「分散知の集積」は、科学の世界で昔から行われていたことだったのです。

そういえば、古地震の研究もそう。研究者たちは日本中の「古い日記」を集め、その記述から古代の地震の発生日時や震度、規模(マグニチュード)を推定しています。これは時間を超えた「分散知の集積」と言えるでしょう。日本人にはマメなヒトが多い(毎日日記や手紙を書く)のと、和紙に墨なので保存性が高いことが功を奏しているとか。

さあ、他にはどんな例があるでしょう。これからどんな事例が生まれるでしょう。
知の余剰時代の分散知の集積、つまり「余剰知の集積」が楽しみです。


参考:『竜巻を図る「藤田スケール」』ダイヤモンド・オンライン