2020年05月13日

『ジャパネットの経営』、髙田旭人の挑戦は続く

カリスマを継ぐことの難しさを、自分を変え、社員を変えることで実現していることがわかる。
それを示す多くの施策、実例が数十も盛り込まれていて、納得感は高い。
https://www.amazon.co.jp/dp/4296104918

髙田旭人は先代を尊敬しその遺産を大切にしながらも、より長く、社員とともに成長し続けるために幹部たちに、そして社員一人一人に自ら考えること、行動することを求めている。
それはカリスマと共に育った組織には、大変なこと。
でも髙田旭人は飽くことなく問い続ける。「自分ではどう思うの?」と。
そして語り行動し続ける。「この会社で働いてよかった」とみなが感じられるように。
曰く「アットホームで、かつストイックな経営」だ。

一番刺さったのは「正しいことをすれば結果はついてくる」というフレーズ。
戦略的に正しいことであれば、後はそれを徹底・改善し続けることで実現する。
先義後利ならぬ先正後利かな。

ただ、 副題は「東大卒2代目の僕が カリスマ社長の後を継ぎ 大事にしてきたこと」なんだけど、ダマされてはいけない(笑)
読むと実はそんな生やさしいことではなかったことが、よくわかる本。「ジャパネットチャレンジデー」の企画を通すために、会議出席者全員に「明社長と僕とどっちにつく!」と迫ったこととかね。これは、怖い。 でもそうやって代替わりは成されるわけだ。うんうん。

ちなみに、いま休止しているクルーズ船ビジネスへの思いも語られている。
復活できるといいね。