カテゴリー: 11 一般的考察

2011年09月25日

赤と石の聖戦 MotoGP

三谷家で、ロッシと言えば?
ロッシ。メッシじゃないですよ。

そう、それはもちろんGPライダーのバレンティーノ・ロッシ(Valentino Rossi)

間違いなく史上最高のライダーで、太陽王とすら称される。
バイク界の最高峰クラスで7度の世界チャンピオンとなり、通算勝利数も100を超える。

陽気で職人なイタリア人は、わが家の娘たちにもかなり人気である。
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私はケーブルテレビのG+で、世界選手権全戦を全クラス観戦している。
毎回、延べ約4時間。
録画なので飛ばすときもあるが、大体は食事中とかにつけっぱなしにして、全部見る。
125cc、Moto2、MotoGPと、3レースだ。

なので娘たちも
バレンティーノ・ロッシとか、ホルヘ・ロレンソとかダニィ・ペドロサとかの名前を言えたりする。
長身で攻撃的で髪の毛パンクのマルコ・シモンチェリは、「もじゃもじゃのヒト」だけど。

さて、今期、ロッシが絶不調である。
いや、それはきっと正確ではなくて、成績が悪い、が正しいのだろう。

彼はホンダ、ヤマハとワークスチームを渡り歩いて、今年から母国イタリアのドゥカティに移った。
もちろんイタリアでは大騒ぎだ。
『王者の帰還』として、ドゥカティは売上も株価も大きく伸びたほど。

なのに、今期は14戦して3位が最高。それも一度だけ。
ランキングは6位に沈んでいる。同僚のニッキー・ヘイデンが7位で、ドゥカティはさんざんだ。

原因は、なんだろう?

さまざまな分析がなされているが、今のところの結論は、
・ドゥカティ マシンの生来のハンドリングの難しさ
・新フレーム開発の失敗(カーボン製)
・ドゥカティマシンの特性と、ロッシの走法のアンマッチ
とされている。

要はライダーたちでなく、マシンのせいだと。

一方、2011年のチャンピオンとなりそうなのが、ホンダのケーシー・ストーナー(Casey Stoner)だ。
14戦して8勝。表彰台を逃したのは、ロッシにぶつけられてリタイアした1度だけという安定ぶりだ。
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追いすがる前年チャンピオンのロレンソとは59ポイント差。おそらく逃げ切るだろう。


さて、ホンダ・ヤマハからドゥカティに移って困っているバレンティーノ・ロッシと、ドゥカティからホンダに移って絶好調なケーシー・ストーナーの話であるがいきなり話は核心に入る。

ジャーナリストがストーナーに謝罪した、というのである。
テレビ解説の宮城光氏の話である。


昨年、ストーナーはドゥカティのハンドリングに問題があると言っていた。
ジャーナリストたちは「成績不振の言い訳だ」と取り合わなかった。
ストーナーはそれでも3勝をあげ、ポジションも年間4位を維持した。
今期、ロッシがドゥカティに苦しみ、同じくハンドリングに問題ありと言っている。

「キミの言っていたことを取り上げなかったのは間違いだった」とそのジャーナリストはストーナーに謝ったという。

ストーナーはホンダに移籍後、テスト走行でこう発言していた。
「ドゥカティとホンダを比べることはできない。まったく別物だから」
「ただとにかく、ホンダはスムーズだ。こんなにスムーズに操作できるのは驚きだ」

と。彼は今、最強の武器を得て、キャリアの頂点を疾走している。
時速340kmで。
彼の芸術的に美しいライディングを、しばらくは嘆息とともに見つめよう。
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王者ロッシは、これでは終われない。
彼の価値はそのライディングだけでなく、マシンの開発能力にもある。

これまで、ホンダを、そして移籍直後からヤマハを、チャンピオンマシンにしてきた。
的確に問題を伝え、方向性を出す。

ドゥカティでも、カーボン製のシャーシに異を唱え、アルミ製を導入させた。
エンジンも、年間6機という使用制限を超えてテストしている。
10秒後にピットスターというペナルティを覚悟してでも。
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今期中にそれらが奏功する保証はまったくないが、太陽王の沽券にかけてのマシン開発作業がレース上で進められている。

これもまた楽しみだ。


Rossi 赤と、Stoner 石を投げるヒト。
イタリアと、オーストラリアの至宝たちの戦いは続く。

おお、ロレンソとペドロサも忘れてはいけない。他クラスを席巻するスペイン人ライダーの頂点だ。
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今年もあと4戦。熱きバトルを期待する。
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2011年09月20日

最大の強みを、あえて手放す

昔、こんな思考実験をしたことがある。

最大の強みを手放して、戦略を立てよう。
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たとえば、アクセンチュアの最大の強みは「統合性」

他の会計系コンサルティング会社が各国でバラバラの運営しかできなかった時代に、Global One Firmを実現していた。
どの国で得たノウハウ(失敗も成功も)でも、瞬時に世界中でシェアされる。
ナレッジマネジメントシステムを使って、ヒトを派遣して、そして、メソドロジーに落として。

その強みを捨てる。
それは戦略に大きな自由度をもたらすことになる。

つまり組織をバラバラにしてもいいのだ。

思考実験だから、どうせなら極端にやろう。
考えたのはこんな戦略。

アクセンチュアの2番目の強みは人材。営業力もある強力なパートナーたちが世界に何千人もいる。
これを最大限に活かすために、一人1億円ずつ与えて、5年間放流する。
10人に1人、成功すればいい。
100人に1人、大成功すれば、いい。
5年後再合体したとき、いったいどんな新しいビジネスやノウハウが、組織には獲得されるのか!

もちろん、再合体できるかどうかは、問題だけどね。
名付けて「パートナー放流戦略」


明日は長岡市で授業と講演。
旭岡中学2年生向けの授業と、保護者、教職員向けの「地域連携フォーラム」での講演だ。

前者は「サバイバル」で決める力演習を90分かけてやる。
後者はどうしようか。

長岡市は「お手伝い運動」を市全体で推進されている。なので、依頼も「お手伝い至上主義でいこう!」についてである。
それはいい。

でも、いつもは必ず「発想力演習」か「決める力演習(サバイバル)」を前半にくっつける。
そして、後半、「生きる力」のお話しをする。
多くの保護者も、教員のみなさんも、あまり受けたことがないビジネススキル演習なので、非常に満足度は高い。
参加型のものなので、チームになった者同士が互いに知り合いになれることもGood。

この「ビジネススキル演習」は、元コンサルタントである私の、最大の強みと言ってよい。


でも今回は、演習をやらないことにする。
昨日の夜、そう決めた。

その強みを捨てて、「お手伝いと放牧型共育」の話だけで90分やってみる。
「お手伝い」に関心の高い長岡市だから、ということもある。
強みを捨てることで何が見えるか、見てみたい、というのもある。

弱みを強みに変える!ほど過激ではないけれど、強みに頼らないことで、自分の幅が広がる。
そのための「最大の強みを捨てる作戦」だ。


プレゼンテーションの準備は昨晩
したけれど、どう運営すべきか、今晩もう一度、じっくり考えてみよう。

2011年08月29日

ポスト ポウスト モスト モウスト

ポスト、という単語がある。

名詞では、郵便(物や局や箱)や職位のことであり
動詞では、投函する、貼り付ける、告示する、まっすぐ立てる、配置するという意味がある。
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だから、ポスター(告示物)、ポスティング(チラシ投函)サービス、マルチポスト(重複投稿)なんて言葉も。

さて、問題は発音である。

PostもPosterも、ポストでなくポウスト。
Mostもそうだが、オでなくはっきりオウなのだ。
なんでカタカナでポウストにしなかったんでしょうね。
(これは今のところ不明)

ここで、疑問。

ポウで始まる日本語はあるのか?

途中ならいくらでもある。
一方、憲法、梱包、連邦、連峰、蓮舫・・・

でも先頭はない。

なぜだろう?



それは多分、「ほ」が「ぽ」だったから。

昔は「ほ」と書いて、Poと発音していたから。


「は」の発音は歴史的に、
Pa(奈良時代以前)→Φa(奈良~平安末期)→Ha(江戸以降)
であったことがわかっている(『ハカる考動学』参照)

昔は、法、だってPouと発音していたのだ。それが全部、Houに変わってしまった。
Pouの音は語中でのみ、生き残った。
だから、先頭にPouはない。

いや、ポウだけでなく、パピプペポのどれも、外来語以外では、先頭には来ない
ピン芸人のピンだって、ポルトガル語のPintaなんだから。



ダイニングテーブルの一角でもくもく受験勉強の次女。
電子辞書に耳を近づける。
ちょっと離れた私には「?うすと」と聞こえる。

次女に尋ねる。「toast?、post?」
「postだよ。ポウスト」「なんでポストって書くのかねぇ」

てなところから始まった、一考察であった。
あ~、ちょっと面白かった。

2011年07月27日

生き残るための「小さい作戦」

という記事があった。小笠原の体長2mmのノミガイだ。
殻の口に膜を張って・・・という防御手段もとるのだが、要は極端に小さいから可能なのだ。
これで生息圏も広がっていく。

小さいことには、緊急時、大きな価値がある。 

恐竜を含め多くの種が絶滅したKT境界の大絶滅。哺乳類は生き残った。小さくて少ない食糧でも数を保って繁殖できたから。 

ミジンコだって、敵がいないと大型ミジンコが強いが、プランクトン食の魚がいると小型ミジンコが栄える。小さくて敵に見えないから。 


SFの「青い紐」を思い出した。
 
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なんと人類を約1/3に縮小して危機を乗り切ろうというものだ。 
名づけて「π-1プロジェクト」(πのマイナス一乗、つまり1/π) 

大きさがπ分の1だと、体積・質量で30分の1になる。大人で体重2kg。 
必要な食糧も、スペースも、大幅に減る。 

そうすればこの地球上に100億人の人類を収用できるはず。 


これは1978年の作品で、中学の頃、図書館に入れてもらって読んだのだけれど、とっても面白かったのを覚えている。 
そしてそれが今、洒落にならない時代が来ている。 

車だけでなく、ウォークマンだけでなく、ヒトそのものを・・・

2011年07月12日

靴屋の夢 ~月と地球と小天体

月は地球から、徐々に離れて行っている。その距離、年4cm。

笑っちゃうくらい小さいが、10億年を掛けるとどうだろうか。 

4cm x 10億 = 40 億cm = 4000万m = 4万km 

これは結構な数字である。 
月が地球の衛星となったのは45億年前だから、単純に掛ければ18万km。 
今の、月・地球間 38万kmの半分だ。 

月が生まれた頃、月は今よりずっとずっと地球に近かったのだ。 

実際には半分どころじゃなくて、2万kmくらいのところからスタートしたらしい。 
今の、20分の1の距離だ。 

と、いうことは巾が20倍で面積が400倍の月が、45億年前の地球の空には浮かんでいたのだよ。
 
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こりゃ、びっくり。 


小惑星や彗星が地球に衝突する危険を訴え続けていた、ユージン・シューメーカー。 
彼らがたまたま見つけたシューメーカー・レヴィ第9彗星が1994年、木星に激突して高さ2000kmのキノコ雲と、地球サイズの衝突痕を残したことで、彼の夢は叶った。 

地球近傍の小天体を発見・追跡するシステムが地球規模で整備されたのだ。 

その翌年、交通事故死した彼は、人類史上初めてその遺灰が月に送られた。 
月葬だ。 

月の上を歩くのが、もうひとつの彼の夢だったから。

2011年06月26日

なにを探しているのか

と、書いてみたが、べつに何かを探しているわけではない。

なにをつくろうとしているのか

と、問うてみても、ぴんと来ない。


なにを・・・
が違うと言うことだ。

べつに、なにでも良いのだ。


どう「ある」か、がダイジであって、その帰結はダイジではない。
どう考え、どう行動するかがダイジであって、それがどう結実するかは、まあ、時の運。


もちろん、小さな喜びは大歓迎である。
子どもたちの驚きの声、歓声、応援の言葉。
親たちの決意の言葉。



今日は若くして逝った従兄弟の一周忌。
明日夜は、坂井市の東十郷幼稚園・小学校PTA文化講演会、である。

2011年06月08日

カメラを写真撮影機と呼ばせるお国柄:フランス

ロイターの記事でこんなものが。
「twitter」や「Facebook」は特定のブランド名だから、「詳しくはFacebookをご覧ください」でなく「SNSを見てください」とかに言い替えろ、と。
(もちろん、twitterをニュースで取り上げるのはOK)

フランスでは1992年以降、メディアの広告枠外で商品名などを視覚的・聴覚的に放送することを禁止している、のだそうだ。


フランスは言葉にうるさい。多分世界一。

フランス人とは人種的集まりではなく、フランス語を話す者たちの集まりだから、と聞いたことがある。
そしてときどき外来語排斥運動が起こる。主に政府によって。

20年前、カメラ、も禁止された。外来語だから。
・カメラ camera→写真撮影機 appareil-photo(アパレイユ フォト)

ついでにカメラマン、も。 photographe という言い方もあるが正式には多分
・写真撮影機操作者 Opérateur d’Appareil-photo(オペラター ダパレイユ フォト)
である。

政府がやることなので、テレビ局は民法も含めてこれで規制される。
フランス留学中、ある日を境に言い方が変わったので驚いた。


今回の「特定ブランド名の回避」、NHKも見習うのか?

2011年06月03日

政局ゲーム・・・星0個

「民主 小沢氏ら15人処分先送り」というニュースが流れた。 

(参院がダメだから意味ないけど)衆院での絶対安定多数には問題ないから、15人くらい除籍すれば良い。 

とはいかんのだろうが、まったくもって中途半端。 

まあ、「時期を明言しない辞意表明」でひっくり返るくらいだから、小沢・鳩山同盟もその程度の覚悟だったと言うこと。 
そりゃそうだ、本気で造反して離党したら最も価値なくなるのはこのお二人。 


それにしても、改めて思う。鳩山由紀夫とは不可解な人だ。 

首相としてはただ沖縄と日米関係を混乱に陥れただけ。 
金がらみで退陣する際には盟友小沢シを道連れにし、 
菅シが総理になると反菅に回って小沢シと蜜月。 
そしてまた勝手に菅シと手打ちして・・・。 

なんのポリシーも深謀も見えない。 


なんだかバカらしくて、この「政局」ゲームについては書くのも虚しい。 われわれは大枚はたいてこんな茶番を見たいわけではない。

政治とは、トレードオフを明確にし、代替案を戦わせ、痛みのある決断をするための仕組みに他ならない。全員を満足させることは出来ないし、お金も降ってわいては来ないのだ。
すべてを先送りにし続けるだけなら、ネコにだって出来る。政治家など要らない。


民主党よ、はよ仕事せんかいな。 

自民党だって、今回の危機の大部分を作りだしたのは、自分たちの政権時代だったという反省を深くしつつ、行動してもらいたい。 
谷垣シも何を期待しとるんかいな。棚からぼた餅とか考えてないで、ちゃんと国を動かさんかいな! 


国民として確かに選挙で選んだわけだが、こんなに言うこともやることも支離滅裂では、今後どうやって選べば良いのか、途方に暮れる。


(初稿では一部不穏当な表現があったので、ちょっと修正。でも氏とか言う気にならないのでシに)

2011年05月23日

15家族以上が必要だった。現人類の東進物語

アフリカに発祥した人類は3~4度に渡って「出アフリカ」を果たした。

昔の言い方で言うところの原人として、旧人として、そして新人として。
新人=ホモサピエンスの元は、東アフリカにいたわずか数千人。
そのうちたった数百人が、紅海をアラビア半島に渡った。

陸ではなく、おそらくは海を渡ったと、推定されている。
それが6万年前のこと。

それが北上してヨーロッパに拡がり、東へ海沿いを伝ってアジアへ拡がった。

問題はその先だ。

それでは北アメリカにも、オーストラリアにも到達できない。
北アメリカとの間にはベーリング海が、オーストラリアにはアラフラ海があるからだ。

それを後押ししたのは、氷河期だった。
氷河期には陸氷が増えて海水面が下がる。5万年前の大氷河期にオーストラリアとニューギニア島も繋がった、1万年前にはベーリング海は陸橋となってシベリアと北アメリカが繋がった。

でも、そこを渡るのは、まったくもって簡単ではない。
2000キロのベーリング陸橋を超えてもそこには北アメリカを厚く覆う大氷床がその行く手を阻んだ。
ニューギニア島は繋がっても、そこまではまだ海が数百キロ存在していた。


でも、渡ったヒトたちがいた。
わずかな氷の回廊をとおり、そして船を作って。

その数は、いちどきに15家族以上。
9家族以下では遺伝的多様性が小さすぎ、すぐ消滅の憂き目に遭う。
安定できるのは15家族以上。

ということは、親戚関係でもなくそれだけの集団がまとまって行動していたということ。
異常に厳しい環境下を、東へと進むべく。

ゆえに、高度なコミュニケーション能力を持っていたのであろう、とも推測されている。

決して導くもののない、未知への旅を、いったいいくつの集団がチャレンジし、敗れ去ったのだろう。
そのときリーダーは、血縁以外のなにを糧に、東進を推進し続けたのだろうか。


われら現人類のほとんどは、紅海を越えて出アフリカを果たしたたった数百人の末裔であり、アメリカ大陸やオーストラリアの民(ネイティブアメリカン、アボリジニ)たちは、さらに少数の末裔であった。

未知へと挑む、その気概と力を、失ってはならない。

2011年04月14日

『正しく決める力』と柳家小三治

4月は『正しく決める力』の季節である。

新年度、新学年のまず最初につけるべき力であるからだ(ホントに)。

今日までに、

・月、富士通マーケティング 新入社員研修@神戸
・火、Goodfind 学生チャリティ研修@神田
・水、KIT虎ノ門BA専攻 戦略思考要論@虎ノ門
・木、MES若手経営者研修@新宿

と、4日連続で、やった。
たまたまにしては凄いものである。

そして、来週、

・月、京都嵯峨野児童館 保護者研修@京都
(職員の皆さんも、参加いただけるらしい)
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・水、田園調布雙葉 高3 社会情報論@九品仏

・土、「むさし」教員研修@府中

と続く。
今の活動ターゲットからすると、来週こそが本命である。

ご参加希望の方は、いずれでも(笑)


さて、ここまでの反省は何だろうか?
・新しく加えた部分は概ね好評
・学生で数人「自己能力勘違い系」が見られたが・・・。

いや、これは私にとっての鉄板ネタ。
かとうまさはるさん風に言えば、芸、古典落語のひとつである。
基本同じモノを、しかし、日々新鮮な気持ちで繰り返す。


現代落語会の最高峰、小三治師匠は言った。(NHK『プロフェッショナル 仕事の流儀』)

「笑わせるのではない,笑ってしまうのが芸」

そして
「仕事に慣れてはいけない、初めて話すと思え」

「慣れてしまって、緊張感というか集中力というか、そういうのが疎(おろそ)かになる」

「実は、それがずーっと私のテーマですね」


プロだからこそ、慣れてはいけない。惰性で仕事をしてはいけない。


でも実は、臆病だから、大丈夫。いつもドキドキ(笑)
自信はあるが、慣れはしない。