カテゴリー: 03 生きる力

2011年09月30日

お手伝い日記:夜中に娘たちをたたき起こすの巻

夜中、次女、三女がちゃんと家事をやっていないとの報告を受ける。 

2人とも事情は違うが、ここ1~3ヶ月、まったくもって不十分な状況。 
もちろんこれではダメである。 

しばらく考えたが、 
・私が直接言う 
・ちゃんとできないなら高校も大学も行かせないと伝える 

ことにする。 

2人とも寝ているので、翌朝、とも思ったが、学校に行く前にそれでは気分が悪いだろうなあとも思い、たたき起こすことにする。 

床についたばかりの三女はすぐ起きたが、次女は深く眠っていてなかなか起きない。 
でも枕をぽんぽん蹴って起こす。 

「座って」と言って、正座させる。 


まずはお手伝いの状況を自己申告させる。 
2人ともちゃんとやっていないと言う。 

理由も聞くけど、大したものはないという。「それではダメ」 
各自、何をやるのか、を確認して、明日からちゃんとやるよう厳命する。淡々と。 

まずは翌朝、それを各自、お母さんに伝えるように、とも。 
数分で終了。

夜中、次女は「お父さんに怒られた」と泣きながら、母親に報告したらしい。 
三女からは今朝、何も報告はなかったらしい・・・。 


まだまだ戦いは続くのであった。

2011年09月20日

最大の強みを、あえて手放す

昔、こんな思考実験をしたことがある。

最大の強みを手放して、戦略を立てよう。
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たとえば、アクセンチュアの最大の強みは「統合性」

他の会計系コンサルティング会社が各国でバラバラの運営しかできなかった時代に、Global One Firmを実現していた。
どの国で得たノウハウ(失敗も成功も)でも、瞬時に世界中でシェアされる。
ナレッジマネジメントシステムを使って、ヒトを派遣して、そして、メソドロジーに落として。

その強みを捨てる。
それは戦略に大きな自由度をもたらすことになる。

つまり組織をバラバラにしてもいいのだ。

思考実験だから、どうせなら極端にやろう。
考えたのはこんな戦略。

アクセンチュアの2番目の強みは人材。営業力もある強力なパートナーたちが世界に何千人もいる。
これを最大限に活かすために、一人1億円ずつ与えて、5年間放流する。
10人に1人、成功すればいい。
100人に1人、大成功すれば、いい。
5年後再合体したとき、いったいどんな新しいビジネスやノウハウが、組織には獲得されるのか!

もちろん、再合体できるかどうかは、問題だけどね。
名付けて「パートナー放流戦略」


明日は長岡市で授業と講演。
旭岡中学2年生向けの授業と、保護者、教職員向けの「地域連携フォーラム」での講演だ。

前者は「サバイバル」で決める力演習を90分かけてやる。
後者はどうしようか。

長岡市は「お手伝い運動」を市全体で推進されている。なので、依頼も「お手伝い至上主義でいこう!」についてである。
それはいい。

でも、いつもは必ず「発想力演習」か「決める力演習(サバイバル)」を前半にくっつける。
そして、後半、「生きる力」のお話しをする。
多くの保護者も、教員のみなさんも、あまり受けたことがないビジネススキル演習なので、非常に満足度は高い。
参加型のものなので、チームになった者同士が互いに知り合いになれることもGood。

この「ビジネススキル演習」は、元コンサルタントである私の、最大の強みと言ってよい。


でも今回は、演習をやらないことにする。
昨日の夜、そう決めた。

その強みを捨てて、「お手伝いと放牧型共育」の話だけで90分やってみる。
「お手伝い」に関心の高い長岡市だから、ということもある。
強みを捨てることで何が見えるか、見てみたい、というのもある。

弱みを強みに変える!ほど過激ではないけれど、強みに頼らないことで、自分の幅が広がる。
そのための「最大の強みを捨てる作戦」だ。


プレゼンテーションの準備は昨晩
したけれど、どう運営すべきか、今晩もう一度、じっくり考えてみよう。

2011年09月10日

9/9 横浜市教育委員会 主幹教諭500人研修 報告

横浜市教育委員会は日本最大である。 
傘下に小学校345校、中学校148校、高校9校、特別支援学校12校の計514校を抱え、教員はなんと、16,000人を超える。 

うち1,800人が主幹教諭だ。 
横浜市は早い時期からこれを取り入れ、各々が研究、総務などいわゆる校務分掌を統括している。 
まあ、言ってしまえば管理職予備軍、であろうか。 

横浜市では、年間10回ほどの「主幹教諭研修」を行っている。 
当然、ほとんどの研修テーマは、その専門や、マネジメントに関することで、マジメな内容である。 

その中で、「発想の共育法 ~ 子どものの発見・探究力を伸ばすには~」は開かれた。 

会場である関内の教育文化ホールの定員は512名。 
申し込みは募集開始まもなく、定員に達したという。 

そして9/9 1500、500名のベテラン教員のみなさんを集めての研修の開演だ。 
(いや正確には遅刻者が多かったので、350人くらいでスタート(笑)) 

イロの不思議から始まり、常識離脱のミューラーリヤへと進む。 

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自分で考えてもらい、両隣2~4名ののチームで話し合ってもらい、2、3人に振って、私が謎解きをする。 
その繰り返し。 

「学習効果!」 
「座って悩むな、動いて考えよ」 


途中、お話しが続くと、案の定(笑)1割ほどが即座に夢の中へ。 
でもその辺りでまた実験が入るので会場に呼びかける。 
「起きてくださ~い」「起こしてくださ~い」 


後半、グラス、紙コップとどんどん盛り上がる。 
考え、手を動かし、話し合う。 

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寝ているヒトはもう、いない。 


最後の30分弱、「ヒマと貧乏とお手伝い」のお話しをする。 
わが家の事例を交えながら、伝える。 
「自信持って『お手伝い』を推奨してください!」 

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そして、動いて考える授業、決める方法の伝授をお願いする。 

休憩無しの120分(すみません、15分オーバー)。 
多くの参加者が、「面白かった」「あっという間だった」と。 

アンケートにはさらに、 
「すーっとした。明快だった」「爽快だった」「全部、気持ちよく間違えた!」 

と言う声も。もちろん「校務にどう生かすのか・・・」という声もあったが多くは 
「すぐ使える!」「学校でみなに伝えます」 

そして 
「また聞きたい」「PTAで話して欲しい」「是非、協力してもらいたい」 


帰り道、500枚のアンケートを,一枚一枚全部読んだ。 
数百枚のお手紙だ。
嬉しかった。 

これからも、ガンバロウ。 


写真を撮ってくれたのは「未来図」の清水泉さん。ありがとう~。

2011年09月08日

閑話休題:長女の調べ力とVisible Thinking

2日半滞在した福井でのお話し。

長女がiPadで、なにやら調べている。
まあ、放っておく。

しばらくしたら「スポーツ整形外科って、なかなかないよねえ」と。

二子玉川にはイケメン若先生による「箕山クリニック(整形外科)」がある。
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なかなかの腕であり、人気である。大学のスポーツ選手が多く、リハビリに通ってもいる。
彼女もそれは知っているはず。

「箕山じゃダメなの?」

「後輩が足首痛めちゃってさ。でも家がタカサカだから・・・」

タカサカってどこ?埼玉だろうな、と思いつつ、しばし会話。
すると

「あーもう、面倒だなあ」

とか言うので「イヤなら止めれば?」と私。
その子の体のことなんだから、その子がやればいいじゃない。

すると長女曰く、

「いや、ヒトの手助けだしイヤじゃないんだよ」
「ただ、みんなさ、ほんと調べる力がないって言うか、どうしよ~、って言ってるだけなんだよねえ」

「でも私は、わからない事でも調べれば何とかなる、ってわかってるから」


ほーーーー。
それはお父さんによる訓練のお陰では!?・・・とは、突っ込まず、「ふ~ん、そうかぁ」と聞き流したのであった。

長女は別のときにこんなコトも言っていた。

「レポートで『考察を述べよ』って問われているのに、言葉の意味を調べて書いている子もいるの」
「それって考察じゃないじゃん!って思うんだけど、どうすればいいのかねえ」

う~む、やはりVisible Thinkingの練習が必要だね。

See Think Wonder!
Think Puzzle Explore!


結局、スポーツ整形外科の件は、まずタカサカの子を二子玉川の箕山クリニックに連れて行って診察を受け、その場で「でも遠いんで埼玉のお仲間を紹介してください」と頼む作戦に。

ついでに長女は「スポーツ関係で働きたいんです!」「将来雇ってもらうには何を勉強すれば良いでしょう?」と突っ込む・・・・予定。

うまくいくかなあ~(笑)

2011年08月18日

閑話休題:長女の価値観、次女の価値観、三女の価値観

長女はいつも金欠である。

いや、仕送りの額が少ないわけではない。首都圏に住む地方出身私大生への平均仕送り額は過去10数年、直線的に減り続け、今や10万円を切る水準だ。
彼女への仕送り額は、それよりはちょっと多い。

でも、彼女はとっても「移動」にお金を使っている。

・毎日、隣駅からバスで行くD大に、卓球しに通っている
・毎週末、実家に帰る(友だちと卓球するために)
・毎月、卓球仲間の試合の応援に行く

全部、卓球がらみである。

実家往復で2000円。毎週末やったらそれだけで8000円。
卓球の大会は田舎でも行われるので、その往復で数千円。

これだけ打ち込めるものを持っているのは、本当に素晴らしいことだと思う。
(たとえ、高校・大学で追試の女王と呼ばれていようと)

そして卓球での合宿費を稼ぐために、マクドナルドでのバイトまで始めた。
ただし「卓球優先」の条件付きなので、大した量はこなせない。

一昨日、彼女からメールが来た。
「初任給 14000円!やった」
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エライねと返したら、こんな一言が。

「私は何でも楽しめる性格だから、すごく得だと思う」

マクドナルドでのバイトでも、存分に楽しんでいる訳ね。
でも、あんまり追試を楽しみすぎてムダな留年だけはしないように(笑)



昨日、次女が夢を語っていたらしい。

まずは外資系で稼いで、建築士になって、お城修復の仕事をゲットして・・・。
最後は古城で2人でのんびり暮らす。
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そこで三女がぽつり。

「それって、楽しいの?」

そうだよねえ。
そして、次女。

「貴様とはもう、わかりあえないな」

シャー・アズナブル風に言い切りましたとさ。ちゃんちゃん。

2011年07月05日

閑話休題8:長女のつくった選択肢

スイスには、「選択肢が2つあるなら、3つめを探せ」という格言があるそうな。 
選択肢を無意味に狭めるな、新しい答えを求めろということなのだろう。 


長女の幼い頃のお話を、思い出した。 

お母さんと、お買い物して、パンを買った。 
でも今はお腹いっぱいで食べられない。 

冷蔵庫にしまおうとした彼女にお母さんが助言。 

「お父さんに食べられちゃいたくなかったら、パンに名前を書いておきなさい」 

長女に選択肢を2つ与えたわけだ。 
・食べられたくないなら、名前を書く 
・食べられてもいいなら、書かない 



ちょっと考えて彼女は書いた。 


「おとうさん どうぞ たべてください♡ 」 


彼女は与えられた選択肢の、表面ではなく、本質を理解した。 

・自分の意思を、書きなさい 

という。その理解力が、すばらしい。 
もちろん♡ も、ね。 

2011年06月26日

なにを探しているのか

と、書いてみたが、べつに何かを探しているわけではない。

なにをつくろうとしているのか

と、問うてみても、ぴんと来ない。


なにを・・・
が違うと言うことだ。

べつに、なにでも良いのだ。


どう「ある」か、がダイジであって、その帰結はダイジではない。
どう考え、どう行動するかがダイジであって、それがどう結実するかは、まあ、時の運。


もちろん、小さな喜びは大歓迎である。
子どもたちの驚きの声、歓声、応援の言葉。
親たちの決意の言葉。



今日は若くして逝った従兄弟の一周忌。
明日夜は、坂井市の東十郷幼稚園・小学校PTA文化講演会、である。

2011年06月21日

「大人と話そう」神奈川県立希望ヶ丘高校3年生

神奈川県立希望ヶ丘高校には、岩田晴之さんという吹奏楽の鬼がいる。

いや、ふだんは柔和な先生なのだけれど、きっと鬼に決まってる。
そうでなきゃ、逗子高校時代にあんなに吹奏楽が強かったわけがない(笑)

それはともかく。
彼の担当する3年生の総合学習の時間のテーマは「大人と話そう」
彼がいろんな「面白い」大人を連れてくるから、そのヒトと話してみよう、というもの。
もちろん生徒たちもただ聞くだけではすまない。

事前の連絡から当日の運営、お土産準備にお見送り。
いろいろなことを体験することになる。

一人は事前の連絡で「連絡内容が不親切」と私に怒られ(笑)、一人は頑張って発言したのに「考えてないな」と返される。そう、これが大人と話すと言うことなのだ。


もちろん授業自体は楽しんでもらった、と思う。
なぜか女生徒が9割なのだけれど、授業後のランチも含めて、楽しい2時間でした。

2011年06月20日

PricelessでCost lessな父の日の夜

昨日の夕食は、次女・三女と3人で食べた。

途中で「今日父の日だね」との話もあったが、会話はさらっと流れ、まあワイワイと。

そして終わり頃、次女が急に箸袋だかお神籤だかという細く巻いたノートの切れ端を「はい、父の日」と。
すかさず三女も「私もあるんだ~」と4つ折りの、やはりノートをちぎったお手紙を。

食事後、部屋でゆっくり読んだ。


次女の手紙は、ものすごい悪筆で、途中から漢字がなくなり、さらにへろへろに。
そのまま読み進めたら、
「私が今回学んだことは、横がきを左手でかくと、たとえボールペンであろうとも、手がよごれるということ」
「父さんもきをつけて」
だと。
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あはは。そういうことですか。なんだかわからないけど努力賞だね。


三女は最近、ロゴのデザインに凝っている。
Thank you!とかが、見事にデザインされているのであった。
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手紙の内容は、自分の近況を述べる日記みたいだったけど(笑)、文章としてはとてもしっかりとしていて、感心したのであった。字も諦念で綺麗だしね。
彼女の美意識が、よく現れている。


夜、携帯電話を見たら、長女からも長文のメールが入っていた。
携帯に来ていると言うことは、携帯で打ったのであろう。
さすがに2ストロークの鬼である。これくらいの長文、ものともしない。

「父の日は何したら良いか分からなーい」
から始まり、
「これからもちょくちょく家に帰るけれどよろしく☆」
で終わり、メールの題名は
「支離滅裂\(^_^)/」
だった。


誕生日もそうだけれど、彼女らから私へのプレゼントは、まことにPricelessでCost less。
ダイジにとっておきましょう。

2011年05月29日

新潟県立加茂高校で授業とPTA講演

7時過ぎの電車に乗って、東京駅へ。
上越新幹線で終点新潟の一つ手前が燕三条だ。

そこから車で20分ほどのところに新潟県立加茂高校がある。
天体観測ドームが輝く高校だ。地元加茂市やお隣の三条市から数百名が通う。

3年生向けに授業を45分、そしてPTA総会前の講演を90分やらせて頂いた。
校長の林先生らが、昨夏、福井で行われたPTA北信越大会に来られていたのが縁である。

PTA向け講演では、そのときにお話しした「高校における、生徒同士の学び合いの場」について、と、『ヒマと貧乏とお手伝い』について、を題材とした。

途中、新しい試みでばたついたところもあったし、最後のQ&Aももっと盛り上げたかったけれど、まあ、これで良しとしましょう。
あとで回収したアンケートには、多くのコメントを寄せて頂いたので。

終了後、少し待って林先生やPTA前会長さんとお話をし、また燕三条から帰宅した。
door to doorで4時間ほど。

それなりに疲れたかな。でも車中、アンケートコメント見て、ちょっと元気になった(笑)


参加者の主なコメント

・自分で決める力をどうつけるのか、明日から今日の講演を生かしてみたいと思いました(小1の担任教員の立場として&保護者として)

・私自身子どもの頃にお手伝いをよくやらされ嫌いでしたが、親になってからはその大切さに気がつき、子どもには少しやらせました。やはりやらせて良かったと思いました。

・男の子3人ですが洗濯ものも干させます。もっと上手に使っていこうと思いました。

・ジジババ対策が大変ですが、今日から、できることから実践してみようと思います。