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2009年11月23日

大阪日記

ほんの30分の間に起きた、2つの出来事。 

1. パン屋での日常 

大阪、本町駅近くのパン屋さん。 
5才くらいの可愛い女の子がお母さんとお買いもの。 

手持ちぶさたな彼女はトングで自分のほっぺを挟んでた。 
顔の下からV字に、両のほほをぷにゅ。 

それを見つけたお母さん、 
「そんなことしないの!」 

すかさず女の子、 
「なんでや!」 
と言い返す。 

う~ん 
大阪的日常 


2. 駅での日常 

三連休中日の新大阪駅。ホームを多くのヒトが行き交う。 

一人立っていたらガチリと音がしてホーム上を乾電池が転がる。 

荷を引っ張りながらスタスタ歩く60代の男性が、落として行ったらしい。 
よく見ると携帯の充電器らしく、いろいろ部品も散らばっている。 
でも男性は気が付かない。スタスタ。 

拾おうと動きかけたら年配の女性が、立ち止まって拾い始める。 
奥さまらしい。 

拾い終わって追いつこうとする彼女を、少し離れた男性が不満げに立って待っていた。 
何をしとるんだと。 
女性も、あんたこそ何してんのよ、という勢いで男性に向かってズンズン。 

そのとき私の目に飛び込んできたのは、やはりホーム上の、緑色の紙。 
5メートルほど先でよく分からないが、薄い冊子のようにも見える。 

なんだろう。 
さっきは無かった気がする。 

もしやと思って、歩み寄って、拾ってみる。 
あまり踏まれた感じはない。 

切符をいれるような封筒タイプの厚手の紙で、表面にはJTBと。 
まさか切符かと思って中身を確認すると、なんと商品券がザックザク。 

あらま。 

さらに5メートルほど歩いてくだんの夫婦に追いつく。 
ちょうど奥さんが旦那を小声で責めているところだ。 
「あんたはいつもXXX」 

こちらに顔を向けていた旦那さんに緑の封筒を示して単刀直入に尋ねる。 

「これも、落とされてませんか?」 

あっと言う顔の男性。 
女性も驚いた様子。 

すぐさま私に向かって「ありがとうございます!」と頭を下げたのは男性。 
女性は・・・私に背を向けたまま「アナタ、ホントに何やってるのよ!」と男性にさらに追い討ち。 

大阪における、大阪人による、大阪的日常。 
あの子もこうなるんかなぁ。

2009年09月13日

日曜日の電車

隣の美人はメールとお化粧に、忙しい。メール、お化粧、メール・・・

前の丸刈り高校生は、『ワンピース』の最新刊に超・集中。その足下には中央大学のロゴ入りバッグ。

満員電車なのに、座りたいと駄々をこねる2歳児。

我、関せずと父の腕に眠る、ゼロ歳児。

銀座線に乗り換える。空いている。

銀座へ向かうとおぼしき、40代の夫婦二組。服装はカジュアルだが、おしゃれ。

でもなぜか、おしゃべりはない。

あとはバラバラ、一人のヒトが、多い。
我も、そう。

今日はKIT虎ノ門大学院の前期修了式。

11時30分、石川学長より5名に修士の学位が授与された。

その後、長女の高校最後の学園祭を見に行く。
現地で家族と義母・義弟と会う。クラス全員で踊ったソーラン節、お見事。

2009年09月04日

シカとケンシュー

歯科、である。

私は結構歯が悪くて、長年は医者に通い詰めていた。

地元で良い歯医者に巡り会い、そこでほとんどを治し、作り直し、メンテしてきた。

久しぶりに調子が悪くなり行ってみたら、なんと4年ぶりだった。

歯科医はじめスタッフの皆さんも健在で、大繁盛。

いや、繁盛しすぎているのが唯一の問題か。

なにせ予約が2週間先までぎっちり埋まっていたりする。

なので最近、私の家族は、もう少し空いているところへ行っちゃったり。

具合の悪かったところは、歯の高さを調整したりして、もうしばらく様子をみることに。

加えて今日は、たっぷり30分を掛けて、歯科技工士資格をもつスタッフが、全体チェックをしてくれた。

押して、磨いて、刮げて・・・レーザー診断も。

そう、そこで新たな虫歯が見つかったのだ。

どうも大昔、この歯医者に来る前に、治したはずの差し歯だった。

未だに側は白金加金が輝いているが、奥にすきまが出来ていて、そこにモノが集中したらしい。

ということで、またこれからしばらく通いである。

でも、たった2回の予約が、来週と20日後になるとは・・・困ったもんだね。

今日の予定はこれだけ。

あとは、来週の講演、研修の準備。

アカデミーヒルズでのライブラリートークもあるしね。

っと思っていたら、明日の学生さん向け講演には、テレビ関係のヒトたちが見学に来るんだった。

ヤバっ。ちゃんと準備しなきゃ。

2009年08月24日

雷雨と道路冠水と暴走族

今日は銀座でCHANELに勤める友人とランチ。

銀座店と、青山店を見学。

その頃から黒雲が・・・二子玉川で本屋にいたら雨雲に追い着かれ、あやうく家に。

直後雷雨が数十分降り続いた。

三女の声に外へ出てみると、いつも通り、お隣の玉川大師前が冠水。

前のグランウェリスは、以前の被災で学習したらしく、地下駐車場に水が入らないように防水版を立てている。
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一番深いところでは小さめのタイヤがほぼ隠れるくらいの深さ。なかなかである。
しばらく見ていると、色々なクルマが居る。

普通にソロソロ走るクルマ。
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でも、半分くらいのクルマは勢いよく水を跳ね上げる。
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これには逃げた。マジで。

そして、自転車で頑張るお母さんにも容赦はない。
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一番凄かったのは、これ。水たまりを見るや、いきなりアクセル全開。
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勢い付けないと沈むと思ったのかしらね、このトラックの運ちゃん・・・
沈みませんから。

雨は30分ほどでやみ、水もまもなく引いた。
明るかったから、これで済んだが、夜だったら、全速力で突っ込んでバンパーを吹っ飛ばすクルマがまた何台も出ただろうなあ。

非常時の時にこそ、ヒトの本性は現われる。

私は・・・野次馬?

2009年08月04日

日曜大工

イヤ、ま、今日は火曜ではあるが、日曜みたいなもんだし・・・

昨日、注文していた組み立て式本棚がセシールから届いた。

最近、本が溢れてきたので、増設だ。

我が家は、窓が多いので本棚を置ける場所は、もう2~3カ所しかない。

その中で見つけた貴重なスペース、それが、書斎の入り口脇だ。

幅50センチのところに、45センチのものを入れ込んだ。

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そのためには、角を削って加工しなくてはならないのだがそれもなんとかクリア。

ノコギリで切り取って、更にやすりで仕上げて・・・

でも、床との間に1ミリ程のすきまが出来ちゃう。

気分が悪いので、またまたやすりで、ぴったり合うまで・・・一時間。
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240cmの天井まで、ぎりぎりに設定したら、案の定、棚が足りない。

なので、他の部屋の壁面収納で余っていた棚板を、半分に切って加工。

切って、削って、ねじ止め用の穴空けて・・・40分。

最後に書斎から、150冊くらいを移動して、ディスプレイして完成。
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 改めて、自分がこんなに村上春樹を読んで来たのかと、びっくり。

計5時間!!!

背筋が・・・

2009年06月20日

ツバメ2009

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6/1 二子玉川駅 構内にて。

電車を降りて、ホームから階段を下り、改札へと歩いていた。

目の前を、すっと黒い影がよぎる。

なんだろうと見上げてみると、ツバメの巣。

ああ、今年はこんなところにも作ったんだ。

しばし足を止め、見入る。ヒナは3羽、かな。

ついでに写真も撮る。

一緒に足を止めて見入るヒト、顔を向け通り過ぎるヒト、ただ過ぎるヒト。

さまざまだ。

写真を撮りながら考える。

駅もエライね。

きっと苦情もあるだろうけれど、守ろうとしているんだろう。

毎年見続けたい風景だ。

東京に住む私に、季節を、故郷を、思い出させてくれる。

2009年06月07日

国宝 阿修羅展 最終日(その四)上野の森

最後に取り敢えず、各美術館等の混雑状況を。

我々が平成館を出たのが1010くらい。平成館の前には文字通り長蛇の列。
どんどん入場するが、どんどん人が列に加わる。
入場までの待ち時間は80分程度と表示される。
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帰り際、別の行列を見つける。科学館の恐竜展だ。
子ども連れ、しかも結構小さい子が多い。実は親が好きなのか?
列は日陰を使ってうまく伸ばされていた。待ち時間はそれほどでもなく、15分程度。

科学館正面左のナガスクジラ実物大像が嬉しい。
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驚いたのは国立西洋美術館。
早朝の時点では、阿修羅展より少なかった。7時ちょっと過ぎでせいぜい7名。(そのころ阿修羅展は数十名)
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ところが1040頃にはなんと、120分待ち!!
フェルメール、恐るべし。
こちらも、もうすぐ会期が終了する。6/14(日)まで。

芸術が爆発する上野の森を後にし、外苑前で(朝食兼)ランチ。

さて、これからレポートFeedbackと、月曜の講義の準備、と。

2009年06月07日

国宝 阿修羅展 最終日(その三)八部衆

第一会場に入り直し、改めて八部衆に対面する。(阿修羅も本来その一つ)

まだ人はそれほどでもない。八部衆を眺める人半分、奥の阿修羅へと急ぐ人半分だ。

今回はもともと全てが来ていたのだが、4月中に戻られたので見られたのは
迦楼羅(かるら)・・・ご存じガルーダ。インド神話での神の乗り物、聖なる鳥
沙羯羅(さから)・・・幼児のようなお顔。でもヘビが頭から肩に巻き付いている
乾闥婆(けんだつば)・・・獅子のかぶり物。音楽神。ほとんど閉じた目を手元に向ける
緊那羅(きんなら)・・・額に第三の目。角有り。
五部浄(ごぶじょう)・・・胸より上のみ。象のかぶり物

なんだかかぶり物をさりげなく着こなしていたり、見ているだけで楽しい。
ただ一様に表情は引き締まり、眉を寄せる具合は阿修羅に通ずる。

今回の発見の一つは、五部浄の黒い顔が、実は元々青だったということ。
見てみたい!
天部を代表する五部浄が、象を被り、顔を青に染め、目も異国の色をたたえる。
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う~っむ。

それにしても各半神たちの甲冑姿のなんとあでやかなことか。
前垂れ一つ見ても、そのカーブは現代最先端のデザインと拮抗する。
なぜ、1300年前にそういう「モダン」が存在したのか・・・

さてさて、第二会場にも回ったが、こちらの四天王像も素晴らしい。
特に持国天と増長天。体の動きが実にダイナミック。

衣装の模様も残り、元来の艶やかさを感じさせる大きな四天王像たちだ。

そろそろ混み始めてきた。
土産物コーナーでT-shirtやお香を購入して、平成館を後にする。

本館にも回ってこちらも1階のみぐるっと一周し、地下でgoods調達。

さて、次の(その四)では・・・上野の森の芸術的爆発状況を!

2009年06月07日

国宝 阿修羅展 最終日(その二)阿修羅・アスラ・非存在

開館時間(本来は930)が近づくにつれ、来館者は門から中に入り、本館の左を通り過ぎ、会場である平成館へと導かれる。

平成館の前で列は左右に蛇行し、ここでまたしばらく待つ。

さて、いよいよ開場。最終日の始まりだ。
昨日は2万7千人余を集めたとか。70日間の会期中の平均が1万人強だから、凄いものだ。

玄関を過ぎ、吹き抜け階段を上り、右が第一会場。
入り口近くには八部衆や十大弟子が展示されている。

でもまずはその奥の阿修羅像へと向かおう。
最初の数名だけの特権を駆使せずしてどうする。

薄暗い特別会場の中央 壇上に阿修羅は置かれていた。
ほのかに輝くその姿は、三面六臂の異形を全く感じさせない完全性を顕わす。

折角なので360°、ぐるっと回ってみる。
本来後ろから見られることを意識せぬはずの仏像だが、これほどとは。
文字通り、さまざまな表情を見せつけ、かつ、一つだ。

でもやはり正面から、ガラス越しでない姿を。

しばらく見つめる。
六本の腕の在り方、が実にフシギだ。
あり得ないほどに細く、でもその故に、肩に納まる。
あり得ないほどに棒状で、でもその故に、超越的だ。

正面で祈り、空間を拡げ、そして天を支える六本の腕。
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阿修羅は本来、仏教外の神だが、その語源は
アスラ=ア・スラ=非・存在
だともいう。インドの最高神、帝釈天と永遠の戦いを続けた阿修羅。

私は『百億の昼と千億の夜』を読んで以来の大ファンである。
萩尾望都さんのマンガで読み、そして光瀬龍さんの原作を読んだ。衝撃だった・・・
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人が増えてきた。
早めに切り上げて、阿修羅とは、別れを告げる。また、興福寺で。

次は、改めて八部衆だ。
続きは(その三)へ

2009年06月07日

国宝 阿修羅展 最終日(その一)

今日が最終日。

朝5時50分に家を出て、バイクで上野へ。

ガラガラの道をとばして30分で到着。

駐車場も上手く見つけて駅前公園口に駐める。

ラジオ体操に励む皆さん(数百名)を横目に上野公園を横断し、6時25分には東京国立博物館の正面に。

我々は7人目。
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それから2時間。我らの後ろには既に700人。
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職員の方々が手際よく来館者を捌き、列を伸ばしていく。列を待つ間使うためだけのための日傘も、百本以上が用意されている。
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開館まであと1時間。かな

何人並ぶか楽しみだ
(-_-)

いやまあそれより、ガラス越しでない阿修羅像、八部衆像、本当に楽しみ。
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だんだん盛り上がってきた。
現在、8時30分。

その二)では、いよいよ阿修羅と久々の再会!