カテゴリー: 14 震災

2024年01月19日

【急告】金沢、福井へぜひどうぞ!

水木と福井だった。往復飛行機だったが小松便の乗客はかなり少なめ。アレ?と思って知り合いに聞いたら、金沢も、そして芦原温泉も永平寺も片町も、キャンセルが相次いでガラガラだって。
なんで福井まで?、風評被害だ!と思うが、北陸、というイメージでは一緒なのだろう。でも、なんとかしなきゃね。

東日本大震災のとき、東京都知事(石原慎太郎)が「花見なんか自粛しろ」と叫んで、東北の日本酒メーカーが大損害を被った。特に福島の内陸部は大した被害もなかったのに。

大災害に際して、被災者の配慮や思いやりはもちろん、寄付やボランティアなどの支援が出来る人はするべきだが、ふだんの生活をしっかり送って経済を回すこともとても大切、と思う。「なんでも自粛」にならないように気を付けよう。

そう言えば、東日本大震災のときも「反自粛!」とか書いたなあ。

2022年03月19日

地震の備え:3/16地震をうけて

2005年にこの一軒家に住み始めたとき、家具はほとんどを造り付けの固定式にした。地震対策として。でも例外が私の書斎の大きな本棚。前後二段スライドの家具的なもので、収納力があったのでそのまま使っていた。
ところが2011年3月11日、書斎にいた私は、隣にあったその本棚の上に載せてあった旅行バッグなどの絨毯爆撃を受けた。その本棚が前後に大きく揺れていたので、手で押さえざるをえなくて、そんな目に遭ったのだ。



そのときの抜本的対策として、浅型の本棚(奥行き17cmの天井突っ張り式)に取り替えた。これで収納力もバッチリだ。



ところが実は、「ちょっとした」問題があった。
左上にエアコンがあるために、左の棚は突っ張りができず、ちゃんと壁に固定されていなかったのだ。正確には「留めてはみたけど石膏ボードですぐ取れちゃった」状態。それをこの10年、私は放置していたのだ。

昨晩(3/16)の地震(世田谷区では震度4)で、何かが落ちたりはしなかったが、明らかに左の本棚の本だけ、手前への移動が大きく、こりゃいかんと思った次第。
左棚は上下パーツの結束固定も不十分だったので、近所の金物屋さんで直径6㎜、長さ30㎜のボルトを購入。そして、石膏ボード用のアンカーパーツも入手した。

まずは上下パーツの固定


そして、石膏ボードアンカーの取付と固定




もう1ヶ所真ん中も石膏ボードアンカーの取付と固定


これで震度7に耐えるかどうかはわからないが、少なくとも数秒は持つだろう。それで十分。そしてもし倒れなければ、数百冊の本の片付けをしなくて済む。

施工自体は一時間もかからなかったが、検討や準備を入れて半日仕事でしたな。
減災行動がもちろんダイジだけれど、事前にやれること(防災)はやろう。後で後悔する前に。
大地震の危険が言われ続ける東海地区や関東ですら、家具等の固定率は低く(東京都で6割以下)、しかも年々低下傾向。

みなさんの家は、どうですか?

2013年09月23日

学会デビューとお寺巡りとグランクラス@仙台2013

週末仙台に行き、日本医療薬学会 年会に参加してきました。

会場は東北大学 川内北キャンパス。2日目午後の最後のコマに登場です。

AMGの渡邉百合子さんが立てた「シンポジウム 38」のテーマは「果たすべき病院薬剤師の役割と人財育成 ~求められる能力・リーダーシップの醸成~」でした。
そこに、6人のパネリストが15~20分の発表をします。売りは演者の多彩さ。ジャーナリスト、経営学の教授、現場の薬剤部長、製薬会社などなど。(詳しくはこちら
薬剤師の在り方を問うシンポジウムですが、それにいろいろな角度から攻め込もうという試みです。

特に感心したのは医療系ジャーナリストの新井裕充さんの講演。
写真を多用し、中医協でどんな議論や会話が行われているのか、データも使いながら、楽しくかつ厳しく、薬剤師がおかれている立場や「国民の」期待について語られました。そして彼からの薬剤師へのエールも。

私はいつもの「決める力と伝える力」ネタを、多少の医療系での研修データも使いながら、説明しました。いや、説明なんですがみなが「楽しみながら学ぶ」ために、「錯視図問題」や「節電演習」を取り入れた「参加型講演」を頑張りました。

とはいえ、参加者は学会に来た見知らぬ者同士。
うまく2人組での練習が出来るかなあ、と不安でしたが、まったくの杞憂。
薬剤師さんって、ノリがいいんだなあ、と感じました。

会場は200人ほどが入れる階段教室でしたが、徐々に人が増えて後半はかなり、活況を呈していました。多くのみなさんに見ていただけて、よかったです。
仙台まで行った甲斐がありました。


終了後はバスに乗り、仙台駅から「はやて」でスイッと東京。
の予定でしたが、仙台駅についたらビックリ。新幹線の席が全部売り切れです。
いつもは空席が多いグリーン車すら!
学会恐るべし。

1時間、駅で待つしかないのかなあと、自動切符販売機で「東京行き」と打ち込みました。
ところが、15分後に出る「はやて」」に一席だけ空いていると言うではありませんか!迷わず購入です
でも、妙に高いのです。グリーン料金が9000円!?本体(乗車+特急)価格は11000円くらいというのに。
それは人生初体験のグランクラス

席は横3列で、シートは電動。和軽食か洋軽食が選べて、飲み物もビール・ワインからコーヒーまで無料。専任のパーサーが足繁く見回ってくれます。
思わず、青森県産シードル(リンゴの発泡酒)をたしなんでしまいました(笑)


実は学会にかこつけて、仙台には前日入り、土曜夜と日曜午前は遊んでました。
夜は大学時代の友人と10年ぶり?に。彼は東北大学の花形教授ですが、たまたま時間が合って、美味しいところに連れて行ってもらいました。
連絡したのが東京駅のホームからだったというのに・・・m(__)m

日曜午前は寺巡り。
これまでも何回か仙台には来ていて、青葉城や伊達家三代の霊屋 瑞鳳殿などには行っていました。
なので今回は北山五山に挑戦!仙台市の北の丘陵地に居並ぶ、5つのお寺です。

まずは輪王寺。何がステキと言って、この参道の素晴らしさと言ったらありません。

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左右は植樹した大規模な「自然林」
その中を、緩やかに、そして最後はぐっと上がる道の美しさ!

ちょうどお彼岸ということもあり、多くのヒトがお墓参りに参内し、活気のある北山五山でした。

ただ、数えてみると…
お寺4つ、神社1つしかいっておらず、五山制覇はなりませんでした。
また、次回ですな。

2012年03月21日

OECD 東北スクール 3/26スタート!

OECDが、東北の復興支援の一環として、「東北スクール」をスタートさせる。

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被災地の中高生約100人を集めて、合宿型のスクールと、週末の活動を2年半続けるものだ。
2年半後の目標は、パリに行って東北をアピールすること。

何を、どう、アピールするのか。
そこに行くための旅費調達も含めてのプロジェクトだ。

私はそのエンパワーメントパートナーなるものを勤める。
一つのチームの相談役、かな。
ただ、初回のいわき市でのスクール(3/26~30)では、2時間の授業も受け持つことになった。

彼・彼女らが受ける最初の授業だ。

日本がどうだとか、東北がどうだとか、考えはじめる前に、「発想力」と「伝える・決める力」を楽しく着けようよ。
そして、チームのみんなと仲間になろうよ。

それが目的。
なんと、「伝える力」で有名な池上彰さんの授業の直前でもある(笑)

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25日が深夜まで自宅でのお花見パーティで、翌早朝、出発予定。
1泊して火曜に戻ります~

2011年09月27日

ヒトが集うデザイン

箱もの行政という表現がある。 
箱(建物や建造物)だけつくって中身がない、初期投資だけして運営・メンテに手が回らない・・・。 

そんな公共投資のことを揶揄した言葉だ。 
日本中に、使われない○○ホールや××館は山ほどある。 
大抵は国の補助金がたんとつくから自治体は自分たちのお金だと思わない。 
ムダのし放題である。ああ、情けない・・・。 

そんな中でも、光る公共建築はある。 
そしてそれらは、確実に「ヒトが集う」場所となっている。 

いや、結果としての集客ではなく、最初から「ヒトが集う」とは何かを考え抜いているからこそのデザインだ。 
そして、デザインというものが、それを実現する力のあるものなのだ、ということを教えてくれる。 


ケース1:せんだいメディアテーク 

2001年、伊東豊雄の設計。 
外観は全面ガラス張りで、しかも床が極端に薄い。

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この建物は内部にチューブ上の構造が13本あり、それが建物を支え、配管を担っている。 
結果としてフロアには通常の柱が一切なく、広々とした有機的空間がつくり出されている。 
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この建物そのものが、ヒトが集う森であり、林なのだ。 

だからこそ、床は薄くあって欲しかった。チューブ(木の幹)を中核とするために。 
地元の造船会社である高橋工業の力を借りて、わずか41cm厚の床が実現した。 

今、せんだいメディアテークは、「町のリビング」のような場となっている、という。 

(今回の東日本大震災で被災したが、大きな被害はなく2ヶ月後には再開した) 


ケース2:馬見原橋(まみはらばし、熊本県) 

1995年、青木淳の設計。 
上下二重、唇の形をした橋。下橋が歩行者専用で幅7.5mの板張りのフロア。 

下橋の上には自動車等が通る幅5.8mの上橋があり、下橋への屋根ともなっている。
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つまり、下橋は長さ38m、幅6mの宴会場でもあるのだ。 

もともとの地元の要望は「人目を惹くモニュメント的なもの」だった。 
しかし建築家はそれを否定し、地元のヒトが集う場所としての橋、を提案した。 
大手設計事務所から独立したばかりの建築家の、勝負だった。 

彼はなんとかかんとか説得に成功し、馬見原橋は実現した。地元のための橋として。 

そして今、橋はふだんの憩いの場所として、そして地元のイベント会場として、ヒトを集めている。 
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優れたデザインは、ヒトを集められる。
 
問題は、それを実現するための技術であり、決断なのだ。

2011年08月01日

「節電さまさま」8/1の朝日新聞朝刊

今朝の朝日新聞朝刊の、トップの見出しである。

「節電さまさま」
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次女に面白いねと見せたら「こういう口語体なのは珍しいね」と。
内容は「首都圏での電力供給には余裕があるが、それはひとえに節電と台風などのお陰である。しかも、東電は過剰に家庭での節電目標を掲げていた」云々。


朝日新聞の編集デスクは、おそらく

・東電の努力でなく、ユーザー側の節電努力のお陰だね

を皮肉混じりに表現すべく、こういった思い切った口語的表現に及んだのであろう。


いや、と思った。
本当は、もっと言いたかったのではないか。

「節電さまサマー」

と。夏だプールだ節電だ!みたいな感じで。
でも、そこまでやると、皮肉だかなんだかわからなくなってしまうので、そのオヤジギャグ的センスをぐっと押し殺して、「節電さまさま」におさめたに違いない。
なんせ、となりに米国のデフォルト危機問題を従えてのトップ記事なのだから。


そんな妄想をしていた、朝でした。

2011年06月22日

渦巻きと来たら、ぶた

だそうである。
2_20110622k0000m040023000c.jpg昔ながらの自然乾燥で生産される蚊取り線香@和歌山県有田市

煙の出ないタイプも売れているのかな?渦巻きだけ?

私は煙の出る渦巻きの、ファン。

昔から大好きで、冬でも焚くことも(笑)


学生時代、閉めきった六畳一間で焚いて、しばらくして起きたら視界が真っ白。
部屋の上半分だけ、煙が溜まっていたのだった。

久しぶりに、ぶたさんも買おうかなあ。
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それにしても渦巻き蚊取り線香、まだ日本国内で生産されていたとは。
それが一番の驚きであった。

2011年06月01日

1100人を超える震災遺児・孤児たちのために、できること

昨日、あしなが育英会からも発表があったが、東日本大震災での遺児・孤児は1100人以上に上る。

福島県の相馬市では、消防団員10名の殉職者を出したこともあり、震災孤児や被災者の就学資金の義援金をいち早く立ち上げた。

5/20時点で一般のものも含めて相馬市には5億円弱の義援金が集まったという。

震災孤児・遺児に18歳まで毎月3万円を贈る条例も4月中に制定している。43人に対し総額2億円の規模となる。

上記、あしなが育英会では、募金や寄付により17億円が集まり、未就学を含む中学生までに50万円、高校生・浪人生に80万円、大学・専門学校・大学院生に100万円の一時金を給付することに決めた。

もちろんこれで十分なわけでも、ないけれど相馬市の立谷市長の言を借りれば
「万分の一でもの償い」
である。

くだんの就学資金義援金にも参加していたのだが、先日、立谷市長からのお礼状が届いた。
なんと和紙に毛筆の直筆である。
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現時点でわが家にある、最も輝く書であることは間違いない。


ハタチ基金もそうだが、これからも息の長い支援を続けていきたい。

なんか「頑張って稼がなきゃ」という気持ちになるなあ。

福島県には『特別講義ルークの冒険』でも、お邪魔する予定。
先方の都合で、秋以降になるだろうけれど。


そうそう、福井県民有志が今週末、東京・南青山のカフェ291でチャリティ寄席をやるらしい。
被災地何カ所かに中継もされる。それをKIT虎ノ門がお手伝いしていると聞いてびっくり。

中継場所は、以下。
・宮城県石巻市の住吉(すみよし)中学校避難所
・福島県双葉町(ふたばまち)の避難所
・埼玉県加須(かぞ)市の旧騎西(きさい)高校

6月5日(日)13:30開場 14:00開会、17:00終了
である。

2011年05月20日

カタリバの今村久美さんから聞いたダイジな話

NPO法人カタリバの代表である、今村久美さんがKIT虎ノ門大学院に見えた。

NPOで働くみなさん(リーダーでなくスタッフたち)向けに、KIT虎ノ門として何かできないだろうかと思っており、そのご相談である。
来年度に向け、是非、実現したいと思っている。

その席上、今彼女が取り組んでいる、東日本大震災 復興活動についていろいろ伺った。

ハタチ基金』をご存じだろうか。 (Twitterはこちら

震災に遭った子どもたちの、自立に向けた支援を、これから20年にわたって行おうという時限付きの基金である。
4月早々に立ち上がり、個人と組織(日本財団等)から寄付を得て、すでにスタートしている。
その代表幹事と事務局長を、彼女は務めている。カタリバの通常業務はすべて、横に置いての大仕事だ。

取り組むことに決めたのは、
・子どもたちの学校『外』学習環境の復興
である。

被災地でも学校はようやく始まったが、家庭や塾での学習環境は大きく損なわれ、子どもたちの学習意欲も落ちているという。それどころではない、のも事実だろう。

特に学習塾は全滅した地域すらある。まずはこれをどうにかしたい。
最初は「東京から訓練した学生を数百人送り込もうか」「それならカタリバの得意技」と思ったが、それでは復興にならない、と気がつく。

われわれがやらなくてはいけないのは、地元産業や活動の再生であって、代替ではない。

・支援物資による食事の配給が、地元の食堂の売上を激減させている
・ボランティアに依存してそれなしでは成り立たない生活になっている

これではダメだ。やるべきは、地元の食堂に支援をして、そこで無料なり格安の食事ができるような仕組みにすることだ。それでこそ、職も守られる。

だから、地元学習塾の再生を支援する仕組みを、今村さんたちは作ろうとしている。
それも、ただ昔ながらのそろばん塾を再生させるのでなく、新しいコンテンツとアプローチ付きで。

そして被災地を、次世代教育の実践の場とするのだ。


今村久美さんから聞いた、これからの復興に向けてのダイジな話。それは、
・代替でなく、再生や新生の支援をする
・依存関係にならず自立への取り組みとする
ことの大切さだ。

そして何より感心するのは、行政を待たず、どんどん行動するその力強さ。

応援してます!!

2011年04月30日

東日本大震災からの学び1:伝達でなく判断に問題あり

ウェザーニューズ社が行った調査結果が公表された。対象は全国の8.8万人。


調査では、 

「警報を知るまでに平均16.4分かかっており、伝達に課題がある」 

と分析しているが、大地震があって、沿岸部にいて、それでなぜ津波警報を待つ必要があるのか。 
そうでなく、すぐさま高台に逃げよ、が「教え」だったのに。 

盛り土をして全部高台に変えろとか、 
もっと高い防波堤・防潮堤をとか、 
いろいろ津波対策が言われているが、それでは結局同じこと。 

「津波警報が伝わらなかった」といってまた犠牲者が出る。 
「あの防潮堤が壊れるとは思わなかった」といってまた犠牲者が出る。 


ヒトを守るのは、ハードでなくソフト(ヒト自身)。 

今回の大震災の最大の学びはそこにある。
そしてそれは、座学を超えた訓練によってのみ可能になる。

その件はまた明日。