カテゴリー: 11 一般的考察

2018年11月29日

経営PRO-Q記事1「マンガビジネスモデル全史」

経営PRO-Qというサイトからインタビューを受けたのが2ヶ月弱前。
なんと3本もの記事になりました。

公開スケジュールは、

・11月29日(木):マンガビジネスモデル全史について
・12月6日(木):イノベーター・タイプのアンケート分析
・12月13日(木):戦略子育てについて

なのですが、その第一弾がこれ!


マンガビジネスモデル全史の制作秘話でもあります(笑)

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2017年10月15日

京福高速バスの神対応。小松空港で50分待っててくれたよ

10/14土は福井市の暁幼稚園(認定こども園)で講演でした。

その午後、東京虎ノ門で校務があったので、講演時間の変更をお願いして845~945に。
当然前泊だったのですが、夕方、家を出たらJALから「50分遅れます」とメールが。
到着便遅れで仕方がないのだが、もう少し早く教えてくれたら(笑)

でも、最近、羽田空港第1ターミナルのラウンジ(カードでは入れるやつ)が改装されてこんなお洒落に!

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そこで90分ヒマつぶし出来たのでよし。
と思っていたが、小松空港からはどうなるんだ?

調べてみたら、50分遅着すると家までの方法は2つしかない。
・次のバスを1時間待つ(1250円)
・JR小松駅→福井駅→松岡駅 経由(特急利用で5000円)
どちらにせよ、時間はさらに1時間余計に掛かる。

わが実家は北陸自動車道の福井北インターから徒歩15分強のところにあるので、小松空港から京福高速バスに乗れば、あっという間に着くのであった。

まずい。

でも一応、JALの羽田空港スタッフに聞いてみた。「福井行きのバスはどうなりますか?」
とりあえず小松空港に電話してみるJALスタッフ。すると回答は、
「バスは(東京からの)便を待ちます」「大丈夫です」
とキッパリ。

ホントかな~。50分も本当に待ってくれるの??

雨中、多少揺れながら、でも45分遅れくらいで小松空港に着いたJAL機。
バス乗り場に向かったらそこには、京福高速バスが。

〔 もりさけてん より〕

いた~~~。

お陰で実家には9時ごろつき、母と夕食をともにすることが出来ました。
京福高速バスのお陰です。

翌日、暁幼稚園には100名以上の保護者(一部 子ども)が集まり、楽しい講演が行えました。

めでたしめでたし。

2017年08月30日

飲料配送の現場にて。留置とダンボール

ある駅前のロータリーで、こんなトラックを見かけました。


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トラックの運ちゃんに何が!と一瞬驚きました。
でも、りゅうち、でなく、とめおき、なんですねえ。

みなさん、ここを拠点に駅構内への配送を行っていました。
店や自販機別の仕分けをここでやり、青いコンテナに詰め替えます。
そしてそれを手押しのコンテナキャリーで数個ずつ運ぶ、の繰り返しです。

そしてそのお隣ではこんな風景も。

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飲料が入っていたダンボールに、こんなまとめ方があったとは。
若い運ちゃんたちはこれをポンポン放り投げては、空になったトラックに詰め込んでいました。

面白い。

今度もっとよく観察してみようっと。

2017年01月01日

2017年のご挨拶

あけましておめでとうございます

2016年はなんというか、既成権力崩壊の年でした。
英国、米国、フィリピン、韓国……。

気象だけでなく、政治も「異常が常態化する」「振れ幅が大きい」時代となってきたのでしょうか。

酉年は更に荒れるという話もありますが、まあ、個人としては変わらずやっていこうと思います。

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「発想力、決める力、生きる力」は未来を楽しく生き抜くための力。
2017年も、それを拡げるために一歩一歩、進みます。

今年もよろしくお願いします。

2016年11月28日

ダイヤモンド・オンライン記事『5-(-3)はなぜ5+3?』でアクセス数トップ!

DOL記事、久しぶりのアクセス数トップを獲得!
題名は
『5-(-3)はなぜ5+3? 三女の涙と父が伝えたかったこと』
やっぱ、それなりに嬉しいな。
「いいね!」839個、がもっと嬉しいけど。
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ダイヤモンド・オンラインはこれで連載、152回目。
隔週だから、304週、6年弱。一度も休みなし。
そこが、ちょっとエラい。

2016年11月23日

秋 早朝の京都より~1枚の写真

今朝の京都の風景が三女から。「絨毯のようで素敵だよ」と。平野神社かなぁ

さて問題です。
この写真を見て、私はどう三女に返信したでしょうか?

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Facebook上で私が出した同じ問いに対しては、多くの回答コメントが。

・京都では絨毯を屋根に干すのか?
・絨毯というより、カーテンだね
・右の木を登って上から撮って
・屋根の上にイチョウの葉っぱが何枚乗っていると思う?

でも、誰もかすりませんでした(笑)

答えは

「風がない夜だったんだね」

でした。それに対しての三女の応答は、

「ほんとだ、たしかに。
昨日の夜は風なかった」

でした。それを感じていたことも、それが思い出せることも、素晴らしい。

2015年04月20日

今朝の雑感:スマートフォン2題

買ってきました!日刊スポーツ。


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例の信州大学学長の、入学式スピーチ「スマホ止めるか、信州大辞めるか!」に呼応してのもの。記者さんが、私のダイヤモンド・オンライン連載記事に注目されたそう。


この新聞記事中では「自分が学長だったら、学則で禁止、とか言ってみたい」などの暴言も(笑)炎上しなきゃいいけど…


でも今朝もっとも驚いたのは、これ。

スクリーンショット 2015-04-20 08.32.27.jpg

Googleが進めるモジュラー型スマートフォンなのだけれど、今年の末にはプエルトリコで実験が始まるそう。
プロモーションビデオはこちら

これはハードとソフトが一体化した今の「Makers」ムーブメントに乗る気がする。
接続規格さえ合わせれば、なんでも高性能の「CPU・バッテリー・通信」インフラに載せられる訳だし。

ただ、稀少パーツだけ盗まれると悲しいから、そのロック機能が欲しいなあ。

日本発売が楽しみ。
GoogleはEUで訴訟に巻き込まれて、全体が当局の監視下に置かれることになった。
これが組織文化にどんな影響を及ぼしてしまうのか。IBMみたいになるのかな。

こういう野心的プロジェクト(これは Project ARA:Part of it)は、本当に尊敬する
やり遂げて欲しい。

2014年07月15日

1枚の写真からシリーズ:その1(解答付き)

公開の日時指定ミスでした m(__)m

以下、公開します。

#これはいったい何でしょう?

ある夜、HDDレコーダーに録りためた番組を見ていたら、こんな光景が目に飛び込んできました。

Assen0.jpg


一体これがどこの何の風景だか、わかりますか?

わからなければ、なにかしてみましょう。

クリックして拡大してみる、なんて素敵です。

 

もう少し拡大すると、こんな感じ。

フォームの始まり




フォームの終わり

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今度は、わかりましたか?

そう。これは、芝生の駐車場にズラリとならんだオートバイの姿です。

場所はオランダのアッセン・サーキット[1]。今年のMotoGP 8戦での様子です。フォームの始まり

フォームの終わり

最終土曜日の観客は9万人でした。私がビデオで見たのは、ヨーロッパ中から押し寄せた数万台のバイクがつくり上げた風景でした。

 

#本当の「問題」は、なんでしょう?

さてところで…...

ここでの本当の「問題」は、なんだと思いますか?

問題として出したら面白そうなことが、この①や②の写真から何か引き出せますか?

 

最初にこの写真を見てどう感じたでしょうか? 多分それでいいんです。そう、問題は、

「なぜ何万台ものバイクが、こんなに綺麗に整列しているのか?」

です。

不思議だと思いませんか?

②を見ても、白線など引いてある風ではありません。見えるのは、通路と芝生。それだけです。なのに、究めて整然と並ぶ数万台のバイクたち。

なぜこうなっているのか? が「問題」なのです。

 

#ヒント!

この問題、この①②の写真だけでわかったら天才級です。ぜひチャレンジしてみてください。

でも、丸1日考えてわからなかったら、諦めましょう。「天才ではなかったか」と。

ではここで、私と同じく①②だけではわからなかったみなさんのために、もう1枚、ヒント画像を見せましょう。

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このアッセン・サーキットのバイク駐車場の中で撮影されたものです。この写真に、答えが隠れています。じっくり探してみてください。


#答えは・・・ブリヂストンの山田宏さんより

バイクに乗ったことのあるヒトであれば、そもそもバイクの駐車場が「芝生」であることに違和感を持たれるかもしれません。正しい、違和感です。

芝生だと、駐車のためのスタンドが潜ってしまって、うまく立てられないからです。

そこに気がつけば、この問題、解けるかもしれません。もう一度、④の画像をよく見てみましょう

芝生の辺りに何か、見つかりませんか?

Assen11.jpg


白い部分だけが、コンクリートになっています。

ライダーたちはご自慢のバイクを芝生の上に駐車するのに、ここにスタンドを立てるしかありません。だから自動的にバイクが真っ直ぐに列ぶのです。

白線も誘導員も要りません。


この答えは実は、私が見つけたものではありません。公式タイヤサプライヤー[2]であるブリヂストンのモーターサイクルレーシングマネージャー 山田宏さんが、TV番組解説の中で話されていたのです。

MotoGPの中継番組中、①②の絵が画面に映されたときに彼は言いました。


「すごい綺麗に列んでますよね」

「オランダ人って、そんなに几帳面なのかと思ったけれど、駐車場に確かめに行ったんです」

「そうしたらスタンドを立てる場所だけコンクリートだったんですよ~」


流石、ブリヂストンの現場マネージャー。気になれば、ゴチャゴチャ言わずにすかさず行って調べる。

まさに「座って悩まず、動いて考える」の典型です。

その力こそがきっと、2002年のMotoGP参戦後、圧倒的存在だったミシュランを打ち破り、ケイシー・ストーナー(当時DUCATI)を2007年ワールド・チャンピオンにし、その後のワンメイク体制(タイヤ供給は1社のみ)を支えてきたのでしょう。

ブリヂストンの2015年でのMotoGP撤退は本当に残念です。

欧州で「尊敬される」数少ない日本ブランドのひとつなので……。



[1]
Assen Circuit
。アムステルダムの北東約200kmにあり、現在開催されているGPの中で最古。1949年から65年もの歴史がある。

[2] 2015年度末での撤退を決めた。

2014年02月18日

「昔はマナー守った」は幻想 by 大倉幸宏さん

今日の朝日新聞朝刊15面は、「道徳に成績?」をテーマに3氏のオピニオンが掲載されました。


なかでも、「『昔はよかった』というけれど」の著者でもあるコピーライターの大倉幸宏さんのオピニオンが秀逸でした。

・道徳教育の話になると保守系の人たちは、よく「昔はマナーが守られ、モラルも高かった」「しかし戦後を境に低下していった」という図式で語りますね。だけど、それは幻想です。戦前の公衆道徳はひどい水準でした。

・いまの道徳教育に当たるものは明治の初期から授業科目となっています。しかし、知識としては身についても実戦に結びつかない、と教育界で問題になっていました。

・公衆道徳を向上させるうえで、教育の役割は限定的でした。例えば、落書きをなくそうという啓発活動が行われてもなかなか効果は上がりません。むしろ大事なのは、法やインフラの整備でした。

・道徳教育によって若い人たちを導こうなどと、あまり考えるべきではないと思います。せいぜい「こういう場面ではどうしたらいい?」と考えさせるにとどめ、それ以上のことは教育に期待しない方がいい。

・「昔はよかった」という図式で考えると、戦後の努力を否定することになります。理想像を戦前の教育に求めるような短絡を起こす。

特に付け加えることはありません。まさにこの通りでしょう。
たとえば、戦後の数十年、一貫して(究極の反道徳行動である)殺人件数へ減り続けています。増加しているように感じるのは、メディアによる誇張や自分の常識に目が眩んでいるに過ぎません。

「昔はよかった」には何の根拠も、未来への価値もないのです。

2014年01月14日

圧力鍋はホントは「高温料理鍋」だった。ボルツマン分布の意味

昨晩、長女がLINEの「おやこ」グループに投稿しました。


圧力鍋.jpg

友人の宿題(今朝が期限(笑))ならしいのですが、自分では刃が立たず、次女に助けを求めていました。某女子大の数物科学科の問題です。
見てみると、かなり興味深い。

・圧力鍋は圧力をかけることで水の沸点を上げている。ふつうは2気圧で120℃になっている
・これにより調理(熱分解反応など)スピードが3~4倍になる
と。
え、そうなんだ。圧力で調理しているわけでなくて、120℃という「高温」で調理を加速しているの!?

う~ん、流石にピンときません。たった20℃上がるだけで、料理スピード(=熱分解反応速度)が4倍にもなるの!?
絶対温度でいえば、100℃→120℃は、373K→393Kで、たった5.4%の増加に過ぎません。
それが、反応速度を4倍にあげるなんて…

ああ、でも違います。この世界は指数関数によって支配されているのでした。
もしexpXとexpYで、XとYに2倍の差があれば、その差は4倍になる!
これが、20℃高いとあっという間に煮上がり、20℃低いと永遠に煮上がらないヒミツでした。(この計算の詳細は下部で)

調べたら、常温帯では「10℃上がると反応速度が2倍になる」というアレニウスの法則、なんてものまでありました。
ふむふむ、なかなか勉強になったことでありました。

本当は、大学時代に、やったはずだがなあ……。

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以下は数学・物理好きの方向けです(笑)

問題文には、ご丁寧にボルツマン分布の式や解説が書いてあったりします。
そこから計算するのはちょっとおいておいて、まずはボルツマン分布について調べてみました。すると「アレニウスの式」なんてものがあり、問題文のそれとほぼ同等です。

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左辺のkは反応速度を表します。
スウェーデンのスヴァンテ・アレニウスが1884年に提出した、ある温度での化学反応の速度を予測する式で、ヤコブス・ヘンリクス・ファント・ホッフによりこの式の物理学的根拠が与えられた、とWikipediaにはあります。

計算すると確かに常温帯では「10℃上がると反応速度が2倍」になります。なんと!
反応速度は、イコール、モノの劣化速度だったりするので、半導体などの世界で使用環境の温度が10℃下がると寿命は2倍に伸びるという「10℃2倍則」(=アレニウスの法則)として有名なようです。
「100℃で2000時間保つ」コンデンサがあったとして、それをいちいちテストしていたら3ヶ月もかかって大変です。なので、160℃にして何時間保つか調べるわけです。そこで250時間、つまり10日半保てば、「100℃で2000時間保つ」と言える。それがアレニウスの法則なのでした。
よくモノを高温にして劣化テストをやる(経年変化の加速試験)のですが、こういう裏付けがあったんですねえ。

さて話は圧力鍋に戻ります。

もともとの問題文にあるボルツマン分布の左辺は、P(E)でした。
分子ひとつがあるエネルギーE以上である確率です。それを越えると「反応する」ので、それが多いほど、反応速度はあがるわけです。
20℃上がることで反応速度が4倍になるのが正しい、とすると、P(E)120℃=4 × P(E)100℃ ということになります。
P(E)120℃/P(E)100℃=4 であり、これは、exp(E/kB(1/373-1/393)))=4
与えられたkBボルツマン定数などから計算すると、E=1.40×10-19

ここから、
P(E)100℃=15.6%
P(E)120℃=62.3%

で、確かに、P(E)120℃がP(E)100℃の4倍になっていることがわかります。

以上