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2010年01月12日
2010年01月23日
『ものの大きさ 自然の階層・宇宙の階層』
東京大学出版会のUT Physicsシリーズ。
一般のヒトにお薦めする本ではないが、「宇宙は自ずから定まっているのか」を考えたいヒトには、かなりお薦めである。
ここでは「典型的スケール」という数字を軸に、宇宙の謎を提示していく。
スケールとは時間や空間、質量等の大きさ(桁数)を指す。
例えばヒトの典型的サイズは1メートルで、典型的質量は100kg、時間は1秒(典型的サイズ分を動くのに掛かる時間)。
これが天体になると、
・恒星
・銀河
・銀河団
・宇宙
の各々で、これら典型的スケール間の関係が、全く違う。
銀河内に星は2000億個あるが、星と星の平均距離は星自体のサイズの3億倍。
一方、銀河団内の銀河同士の平均距離は銀河自体のサイズの20倍しかない。
つまりヒトが星だとすると、お隣のヒトまで3億メートル(30万㎞)だが、ヒトが銀河なら、お隣の銀河まで20メートルしかないということだ。
だから星と星の衝突は滅多に起こらない(銀河中心では別)が、銀河は衝突する。
(われらが銀河系も、あと30億年くらいでお隣の銀河、アンドロメダ銀河とぶつかる予定)
こういったことが第3章までに書かれている。
でも、この本の一番面白いのは第4章 「微視的世界と巨視的世界をつなぐ」だ。
ここでは2つのテーマが議論される。
・全ては物理法則と初期条件によって定まるが、そのどちらが効くか
・微視的な物理法則だけから、巨視的なスケールが定まるか
前者では、対象が宇宙級だと初期条件が効く、ということがわかる。
だから、今の宇宙の大構造を調べれば、その初期条件、つまり宇宙創世時の記憶が読み取れると言うことだ。
後者では、基本的な物理方程式から、あらゆる天体のスケールが導き出されていく。
ガス惑星、岩石惑星、太陽、白色矮星、中性子星(花粉一個の重さが1トン)、そしてブラックホールに銀河、銀河団。
「微視的世界と巨視的世界はつながっている」、そして「誕生直後の微視的な宇宙の状態を知りたければ、宇宙の最大級の構造を調べよ」ということなのだ。
そしてここ20年、宇宙最大級の構造がさまざまに調べられた。そこから分かった驚愕の事実とは!
しかし、この本の最大の価値はその答ではない。新たな問いだ。
この本は最後に、解くべき謎、答えるべき問いを提示している。
・宇宙や星、太陽系の年齢は、なぜ大体同じか
・今の宇宙の密度が、その典型的密度スケールより120桁も低いのはなぜか
自然というものが如何に当たり前でないか、を示していることに価値があるのだ。
宇宙は、絶妙なバランスと、奇妙なネジレと、桁違いのズレで出来ている。
それらは偶然か、それとも・・・
2010年01月22日
物理とクリスマス
確か大学3年生の頃から続けてきた行事がある。
物理学科の有志で始めた「クリスマス会」だ。
最初に「必ず男女ペアで参加のこと。別に恋人じゃなくても良いから」という、非常に高いハードルを設けた(笑)にもかかわらず、10組ほどが参加した。
原宿近くのレストランの2階スペースを借り切って、だったかなあ。
(ちなみに物理学科は当時、定員60名・・・)
もう、25年も前のお話。
以来、初回メンバーが中心になって、続けてきた。
子どもが生まれるまではパーティスペースを借りて。
子どもが生まれると誰かの自宅持ち回りで。
そして人数が増えるとどこかの温泉や宿泊施設で。
でも、異動でヒトが散ったりするとなかなか集まりづらくなる。
昨年度は2組だけでこぢんまりと、正月明けに。クリスマス会として・・・
今年度もこのままだとヤバい。
また2組だけでやるしかないかな。
25年の歴史。
ここで途絶えさせるのは、もったいない。
2010年01月22日
その名はFRON フロン、Frontier LX
結局、数種類の候補のうち、わが家に来たのは、マイクロデスクトップマシン、Frontier製のLX。
フロンティア、だからフロンと名付けた。安直(笑)
半日掛けて、セットアップ。 OfficeにATOKに筆王にESETに・・・
ところが途中で、外付けHDDにバックアップしていたと思っていた業務用データが、していなかったことが発覚。 (-_-;)
特に弥生(青色申告用)のデータは、1月分から入れ直し・・・あらら。
ノートパソコンが壊れて、もう一回、ノートにしようかとも思ったが、みなが結構使うので、やはり大画面にしたかった。
でも、ダイニングテーブル周りを乱したくなかったので、マイクロデスクトップマシンとなった。
2010年01月21日
twitter公開と執筆と
一昨日、これまでClosed設定にしていたtwitterを、Openに変えた。
いちいち承認しているのが面倒になったこともあるが、この世の流れに1回身を任せてみるかと思ったこともある。
Open化のお知らせを、何人かがRT(ReTweet つぶやき返し?)で広めたせいもあって、2日でフォローする人が150人くらい増えた。でもその程度とも言える。
Openにしてつぶやき始めると、そのコメントに対する返信やらで、相当時間が取られるが、執筆も終盤で苦しんでいるところだから、まあ気分転換と言うことで。
ところでなぜ執筆の終盤が(私の場合)苦しいかと言えば、書きたいことでなく書かなくてはいけないことを、書くフェーズだからだ。
連載モノではないので、中盤までなら書きたいことを書いて、全体を再構成すれば済む。
しかし終盤はそうはいかない。
再構成しようとすれば全体を書き直さなくてはならなくなる。
構成が要求する書くべきコト、は自然と決まってくるので、それを書かなくてはいけない。
例えば、ここ2日困っていたのは「試作力を上げるためのトレーニング」
たった2頁だが、良いネタを思いつかなくて2日彷徨った。
さて、次だ・・・
2010年01月20日
学びの源泉 通算60号 「新しいハカり方への挑戦2:MEMS」
学びの源泉も、通算60回目を迎えた。
#ジャイロスコープも内蔵したWiiモーションプラス
もう一つ、常識を変えたMEMSがある。リモコンへのアタッチメントとして開発されたWiiモーションプラスに組み込まれた「ジャイロセンサー」だ。
これを取り入れたことで「回転」がハカれるようになった。
加速度センサーは直線的動きをハカるには強いが、ひねり(回転)がわからない。だからゲームで言えば、ゴルフクラブのフェースの開き具合がわからない、ラケットでスピンがかけられない。
ジャイロセンサーはもともと、ロケットや航空機の姿勢制御用に開発されたもの。超高速の「地球ゴマ」が内蔵された数十キロの代物だった。
ところがMEMSで作られるようになり、さらにデジタルカメラの手ぶれ防止回路に使われて、爆発的に小型化と低価格化が進んだ。半導体技術で作られているので、量が出れば価格は劇的に下がる。
でも、カメラ用のままではゲームには使えない。結局「ピンポン」での利用などを考えて、性能を5倍に上げた。これで1秒間に4回半、腕を回しても大丈夫だ。
その他幾多の困難(*3)を乗り越えて、Wiiモーションプラスはリリースされ、既に1千万台近くが売れたという。
これにより、多くのソフト会社に「奥の深いスポーツゲーム」「より直観的な操作」の可能性を提供した。
「Wiiスポーツリゾート」のみならず、より革新的なゲームの登場を待とう。
(*3)任天堂のWii専用HPに、社長が訊く『Wiiモーションプラス』があり、詳しい
2010年01月19日
話すように書く
一般的に言って、話し言葉はいい加減である。
文章として完成していないものが多く、起承転結や論理構成も適当だ。
でも、ヒトは文章を読むとき、聞くように読む。
つまり、短い分量を、感覚的にささっと読み流していく。
だから、書くように書いた文章は、読むのにツラい。
初めて本を書き始めたとき、長い文章など書けないと思った。
それまで10余年、やってきたのは限りなく短い文を書く練習。
プレゼンテーション用のスライドでは、一行に30文字も使わない。
書いてみたら、それが役に立った。
話すように書く。
プレゼンテーション用の「おしゃべり」の用に書くことで、話は伝わりやすくなる。
同じことを3回話す。
・事例で
・抽象言語で
・日常語で
それで、ようやくヒトに伝わる。
さて、伝わる本であるのはいいとして、どうやったら「感動を生む」本になるのか。
これはまだまだ修行が必要かも。
DもJも、八合目付近まで来た。
最終章を残すのみ。
もちろん、まだ初稿なので、大幅な手直し等は発生するだろう。
そこからが感動への峠坂か。
2010年01月17日
『ハーモニー 〈harmony/〉』
伊藤計劃(いとう けいかく)という作者の、SFだ。
なかなかに面白かった。
文章が、ところどころ、
〈fear〉
文章
〈/fear〉
と言う風に、タグで括られている。
その理由は、最後の最後に解き明かされるのだが・・・
結構面白かったので、他の作品もと思い、探した。
本人は、1974年東京都生まれ。武蔵野美術大学卒。WEBデザイナーとして働いていたが、2007年『虐殺器官』にて作家デビュー。小松左京賞に惜しくも落選・・・
と言うヒト。
33歳で作家デビューかぁ、頑張ったのね。
と思ってもう少し調べたら、なんと昨年3月に肺がんで亡くなっていた。
作家としての活動はわずか2年弱。
出した長編は、
『虐殺器官』
『METAL GEAR SOLID GUNS OF THE PATRIOTS』ゲームメタルギアソリッド4のノベライズ作品
『ハーモニー』
のみ。
『ハーモニー』の最後の頁には、作者からの言葉が、
感謝を捧げますーー私の困難なときにあって支えてくれた両親、叔父母に。
と。
彼は2002年、28歳のときから癌と闘っていたのだ。
彼のブログ、伊藤計劃:第弐位相、にはその闘病の様子も綴られている。
絶筆は2009年、1月7日。「病院で元旦」と題して年末年始のガンマナイフ治療等が「生存報告」として。
28歳から34歳までの6年間、きっと彼は全力で疾走したのだろう。
『ハーモニー』は作者の死後、7月に第40回星雲賞を、12月には第30回日本SF大賞を受賞した。
合掌
2010年01月15日
『CRM 顧客はそこにいる』累計4万部突破!
98年末に初版、2001年に増補改訂版を出した『CRM 顧客はそこにいる』がまた、増刷されることになった。
CRM関連の本では、おそらくNo.1。
だが、何より、初版からは12年、増補改訂版からも8年半経って、なお世に必要とされているということが、うれしい。
私が、最初に(中心になって)書いた本であるが、最初に「絶対、本書くなんてムリ!」と思ったのが、懐かしい・・・
巻末の執筆者12名中、なおアクセンチュアで活躍しているのは2~3名。
初版のとき、みなのあまりの筆の進まなさに、中核執筆者2名をホテルに缶詰にしたこともあったなあ(笑)
あのときの椿山荘 会議室からの眺めはいまでもくっきり目に。
早く、この本を越える本を書かないと、いかんねえ。
しかもこの本、税抜き2400円もするし。
2010年01月13日
2010年01月12日
ふつうのコンピュータ
家のノートパソコンが、今日気がついたら停止していた。
DELL大連のお兄さんの言うとおりにしても、だめ。
修理をすると4万円くらいは掛かるという。
ダメだねこりゃ。
DELLのinspiron1520。イロは気に入っていたが、故障ばかりで手間の掛かったヤツデはあった。
dataはDドライブのミラーリングにより、無事。
パソコン丸ごと電源入らずではDドライブに分けるのも意味ないものねえ。
よかったよかった。
ということで、次に何を買うか検討中。
かっこいいノートにするか、かわいいデスクトップにするか。
DELL、レノボ、Frontier、でまあまあのがある。