カテゴリー: Art/Book/Music

2011年11月07日

閑話休題:チャレンジャー三女の意外な保守性

わがやは二子玉川駅の西側にある。
駅から玉川高島屋SCを通って、10分弱だ。その南館5Fには紀伊國屋がある。
老舗である。まあ普通の店である。
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一方、東側にできた二子玉川ライズのタウンフロント6Fには文教堂がある。
かなりの大型で、マンガや参考書、女性誌が非常に充実している。
ビジネス書もスペースとっていて、とても見やすい。
ジブリコーナーだってある。
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うちの三女は最近、よく本を読む。

3人の中で一番本を読んでいたのは長女で、彼女はよく本屋でヒマつぶしをしていた。
「一冊読んで、一冊買う」がモットー。でも今は、授業にバイトに卓球に調理実習で、手が回らない感じ。

三女は今、もくもく読んでいる。
王さまレストラン』から始まった三女の読書遍歴は、友人からの奨めに乗って、いまやさまざまな領域に及んでいる。

で、彼女のお気に入りは、紀伊國屋なのである。文教堂じゃなくて。

曰く

・「紀伊國屋の方が、近い」  (確かに家からは2分くらい近い)
・「紀伊國屋の方が、見つけやすい。どこに何があるかわかってるし」  (そりゃそうだけど)
・「文教堂は本、多過ぎ(-_-メ)」  (ダメですか・・・)

ナニゴトにつけ、チャレンジャーな三女なのだが、本屋に関しては違うらしい。
面倒くさいことは、イヤなのだ。

ただこれが「嵐ショップ」なら違うんだろうけどなあ。

2011年10月11日

音楽日記:2011秋 androp、SEKAI NO OWARI、サカナクション

andropの最新作、relight
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andropのメジャーデビュー第一作。Relightがいいかな。
anew、doorが秀作だったので、ミニアルバムのnoteも買ってみた。
これでandrop制覇(笑)


INORIはSEKAI NO OWARIの新作。
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歌うテーマがすべてシリアスなのがこのバンドの特長。
ムリせず、でも頑張って欲しいかな。


サカナクションのDocumentaLyは、素晴らしい。
51Wv2EBFHiL._SL500_AA300_.jpgのサムネール画像

このバンドは毎回その音楽性の高さやレベルの高さに驚かされる。
特に はまっているのはエンドレスという曲。


誰かを笑う人の後ろにも それを笑う人
それをまた笑う人
と悲しむ人

悲しくてなく人の後ろにも それを笑う人
それをまた笑う人
と悲しむ人

(中略)

誰かを笑う人の後ろから 僕は何を想う?
それをまた笑う人
と終わらせる人

(中略)

後ろから僕は何て言おう? 後ろから僕は何て言われよう?
見えない世界に色をつける声は誰だ

AH この指で僕は僕を指す その度にきっと足がすくむ
見えない世界に色をつける声は僕だ



ああ、これはきっと山口一郎の心。

2011年09月17日

面白きモノ その1

面白いものにはつねに敏感である。

いや、そうありたいと、思っている。
 
まずは手ぬぐい。実は手ぬぐい収集家である。 
学生の頃、旅先でのお土産に買い始めたのが端緒。
嵩張らないし、安いし、使えるし、しかもオリジナル品が多い。

まずはこれ。
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次女が「お父さん、ついにオリジナル手ぬぐいまでつくったか」と勘違いした一品。 
ただの金太郎なんだけどね。 

次は三省堂の有楽町店で衝動買いしたもの。 
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この背中とおしりの丸さが絶妙。 

最後は近所のガーデンアイランドの園芸店で見つけたカエル。 
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すでにわが小さく庭には、3目並べをしているカエルが2匹いるのだが、こいつはあまりにリアルで、庭に置いたら怖がるヒトがいるかもねえ。 
ちなみに3目並べカエルは通りがかりの子どもたちに人気で、よく小さい子に話しかけられている。

ただ、このカエルさんは衝動買いするには高かったので、わが家の一員とするかどうかは思案中。

2011年08月02日

BauXar Marty 101

スピーカーの名前である。 
ボザール マーティ 101。 
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アンプ内蔵のアクティブスピーカーだが、その出力は3.5W+3.5Wに過ぎない。 
円筒形のとても洒落たデザインだが、売り出されたのは5年前である。 

でもとってもとっても、音が良い。 
中高音が異常なくらいはっきり聞こえてくる。 

とても3万円弱の音ではない。 
小音量でなら数十万円のフルコンポと、まっこう勝負できる代物だ。 


使われているのがかの「タイムドメイン理論」 
周波数上の歪みの小ささよりも、時間的な歪み(遅れ)を最小化することを是とした教えだ。 
いや、理論のことなどドウデモイイ。 

この音の高解像度(とそこから来る音の定位性の良さ)は一聴に値する。 
そこに山下達郎がいて、歌ってるのよ、私のために!という感じが味わえる一品だ。 
(今、「僕らの夏の夢」サマーウォーズの主題歌を、聴いているので) 


ネットで調べたら、「圧縮音源では価値がない」と評した評論家もいたが、何を言ってんの?である。 
十二分に、価値はある。 

条件は、部屋が大きすぎないこと。 
最初に試しに1階のLDKで鳴らしてビックリした。音が小さいのだ。 
そして書斎に移して2度ビックリ。音が大きい。 

部屋全体の空間をドライブしようとしているのね~ 
机上で1.5m離しておいているが、とても快適である。 


おまけ 

ちなみに突然なぜこのオーディオルーム(兼 書斎?)に、アクティブスピーカーを追加したかと言えば、省エネのためである。 
今使っているスピーカーはもらい物のダイヤトーンの大型スピーカー。 
それをドライブするためにSoul Noteのda1.0を用いているのだが、最大消費電力700Wの大飯ぐらいなのである。 
音量ゼロでも大量に発熱する・・・。 

かといって今更この部屋で、雑な音は聴きたくない、と思っていたところでボザールを見つけたのだった。 

2011年07月27日

生き残るための「小さい作戦」

という記事があった。小笠原の体長2mmのノミガイだ。
殻の口に膜を張って・・・という防御手段もとるのだが、要は極端に小さいから可能なのだ。
これで生息圏も広がっていく。

小さいことには、緊急時、大きな価値がある。 

恐竜を含め多くの種が絶滅したKT境界の大絶滅。哺乳類は生き残った。小さくて少ない食糧でも数を保って繁殖できたから。 

ミジンコだって、敵がいないと大型ミジンコが強いが、プランクトン食の魚がいると小型ミジンコが栄える。小さくて敵に見えないから。 


SFの「青い紐」を思い出した。
 
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なんと人類を約1/3に縮小して危機を乗り切ろうというものだ。 
名づけて「π-1プロジェクト」(πのマイナス一乗、つまり1/π) 

大きさがπ分の1だと、体積・質量で30分の1になる。大人で体重2kg。 
必要な食糧も、スペースも、大幅に減る。 

そうすればこの地球上に100億人の人類を収用できるはず。 


これは1978年の作品で、中学の頃、図書館に入れてもらって読んだのだけれど、とっても面白かったのを覚えている。 
そしてそれが今、洒落にならない時代が来ている。 

車だけでなく、ウォークマンだけでなく、ヒトそのものを・・・

2011年07月22日

2CELLOS

数週間前、娘たちがYouTubeで見せてくれた。まさにAmazing Performance!
即日発注した。

昨日届いたのが、12曲を収めた『2CELLOS』
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2人の青年による、2台のCELLOの競演。
圧倒的な情熱と迫力。

すごいなー。

演奏の途中でどんどん、弓の毛が切れていく。
もちろん構いもせず、弾き続ける。そう、まるで弾むように。

「途中で破れても良いから、パンパンに張ってくれ!」
と注文していた津軽三味線の名手のことを、思い出した。
究極の音のためなら、一夜で三味線の皮が尽きても構わないと。



輸入版がAmazonだと991円。安すぎ・・・
http://amzn.to/ql6uDX

2011年07月03日

『奇跡』

くるりのNew Singleということで買った。
500円だった。映画のプロモーションも兼ねてと言うことだった。

あまりにも申し訳なかったので、他にCDとマンガを4冊一緒に買ってしまった。

曲は、ホントに素晴らしかった。
岸田繁が朗々と歌う。

「いつまでも そのままで  泣いたり 笑ったりできるように」

「気づかないような隙間に咲いた花  来年も会いましょう」


歌詞サイトを見ながら、歌ったりしてみる。

特設サイトがあったのでいってみる。
そして映画のサイトにも。

福岡と鹿児島で別々に暮らす兄弟の物語。
サイトの最初に、谷川俊太郎の詩が映し出される。


大人は毎日を<生活>しているが、
子供は今を<生きて>いる。
それがすでに奇跡なのだと、
信じる力をわたしたちは持っているだろうか。


渋谷ではシネライズでやっている。見に行こうかな。


訂正:谷川俊太郎のは詩じゃなかった。映画に寄せたコメントだった。
谷川俊太郎、恐るべし。

2011年06月15日

名古屋でMESセミナーとジム・ダイン

今日は名古屋の金山駅隣接のANAホテルで講演。
中部地区の若手経営者のみなさん、80名が集まられた。

テーマは「決める力」
90分で、サバイバル!2本なので大忙しではある。

終わった後の休憩時間中、数名と名刺交換をしたが、なんと福井から参加された方も。
そして、講演中 話題にもした福井経済同友会での講演にもいらしたとか。なんという奇遇。

私の次の演者は岩松正記さん。仙台から来られた税理士さんで、本も出しておられるのだが、私の『ハカる考動学』をご愛読いただいていたそうで、わざわざご挨拶いただいた。(お土産も・・・)
「この本を読んだときには、やられたっ!て思いました」とはうれしい言葉。


金山駅には予定より少し早めについたので、名古屋ボストン美術館で「ジム・ダイン」展を見た。
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20分でざっと回っただけだったが、長く、かつ、独自のモダンアートを追究し続けているジム・ダインの強さが伝わってきた。

モダンの旗手として評価され、それをある種裏切って次の境地へ。当然批判される。でも負けず、それを繰り返してきた彼の強さ。

こうありたいものだ。


いよいよ明日は、佐賀県武雄市。
648発の特急に乗って中部国際空港へ。福岡空港からは車でびゅん、の予定。

特別講義 ルークの冒険 60分バージョン。
さてさて楽しみなことである。
武雄の子どもたち、どんな子たちかな~~~。

2011年06月13日

甥っことSF

甥が2人いる。1人は姉のとこの長男でもう就職している。 
もう一人は弟の長男で、中1である。 

ちょっとおもしろい子で、小学時代は「問題児」とされたこともあったらしい。 
まあ、狭量な先生には扱いづらい、独自性を持っていたということだ。 

彼の家にはマンションだが、小さな図書室がある。 
廊下とベッドルーム3つのデッドスペースを寄せ集めた2畳ほどの空間に、本棚がぎっしり詰まっている。そこには、親子の本がだーっと列んでいる。 
ちなみに、「こうじさん(と甥姪には呼ばれている)の本のコーナー」もある(笑) 

彼はとても本好きで、それを助長したいなと思って、私が作ったもの。 


最近は話す機会も増えたので、じわじわと「私のオススメ本」を渡している。 
もちろんSFである(笑) 

まずはアーサー・C・クラークの「幼年期の終り」 
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昨日、返しに来たので感想を聞いたら「おもしろかったが、こわかった」と。 
そうだよね、進化とは断絶である、を説いた本だから。 


ということで次はハードSFの巨頭 J・P・ホーガンの「星を継ぐもの」 
加藤直之さんのカバーイラストが、すばらしい。 
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ある日、月面で真紅の宇宙服を着た遺体が見つかる。分析結果が示したのは、彼は5万年前に死んだ人類である、ということだった。 

これは、楽しめるかな~。なぞときはちょっと複雑だが、「ガニメデの優しい巨人」「巨人たちの星」などに続く、秀作である。 
そして何より、近未来の「そこにあるドキドキ」を与えてくれる。 


いやいや、甥っこ自身の感想を、待とう。

2011年05月12日

音楽日記 ペンギンカフェと高木正勝

ペンギンカフェオーケストラのことを調べていたら、数年前に日本ででた
トリビュートアルバムにぶつかった。

その一曲が、高木正勝によるPerpetuum Mobile
(意味は多分、永久機関。常動曲)


たまたま原曲を知らず、こちらだけ聞いたのだが、驚愕した。
なんとシンプルで、かつ叙情的、叙景的な。

ペンギンカフェオーケストラによる原曲はこちらだが、これまた、お見事。


でも、高木正勝恐るべしと思って、CDを一枚買ってみた。

AIR’S NOTE
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その最終曲が、この one by one by one
是非、お聞きあれ。


ひとつずつ星が消えていった。

そして雨はやみそうにない。


この小さな小さな手が、ぼくたちをしっかり掴んでくれていたから。

ぼくたちは・・・。