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2010年11月27日

The innovations from weak ties

『お手伝い本』のために、いろいろ調べ物をしている。

気が向くと、というか、詰まると、というか。
まあ、驚くほどいろいろ面白いことがわかる。

昨日調べたのは「つながり」について。

結局、原稿には入らなかったが、とても面白かったのが以下の研究。

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さかのぼって70年、やはりスタンフォード大学のグラノヴェッター博士(同時は学生)は、就職についての別の調査を行いました。その結果は、

・今の職は「友人」からでなく「知人」からの紹介だ、が、「友人」から、より多い
・会う頻度が低い「弱いつながり」が、職紹介の83%を占める

これもまた、キャリアが幅広いつながりの中から生まれてくることを示したものです。
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彼はこれを「弱い紐帯の強み」”The strength of weak ties” と名付け、社会学における地位を築いた。

強い狭いつながりではなく、弱い幅広いつながりこそがジャンプを生む、ということを、なんと40年前に示していたのだ。

ロングテール、とかと似てないだろうか?


昨日、KIT虎ノ門の論文中間発表会で、三宅さんがイノベーションとツイッター的ツールの効用について調べると発表した。
そこでぴんと来た。

私はTwitterの独自性は「弱いつながり」の発明にあると思っている。
つまり「フォロー」の概念だ。
相互承認によるマイミクでも、なんでもなく、ただそのヒトのつぶやきを読むように設定する「フォロー」
相手に連絡は行くし、相手は拒否もできるが、基本、無承認の弱いつながりだ。
しかもそれがRT(Retweet)により増殖する。

そういう弱いつながりは、これまでは発展・維持しづらかった。
でもITがそれをTwitterというカタチで可能にしたのだ。


そしてそれは、Innovationすらを生むのかも知れない。
The strength of weak tiesの1つとしての、

The innovations from weak ties、弱いつながりからの革新、

だ。
例えばこんな調査をしてみたらどうだろう。

あなたの着想は、どこから得ましたか?
1. ひとりで
2. 友人とのコミュニケーションから
3. 知人とのコミュニケーションから
4. 繋人(Twitterでつながっているだけの人)とのコミュニケーションから

3.4.が多いと、面白い。


アメリカでは頭打ちになったTwitter利用が、日本ではまだ伸びているという。
参加人数も、1人当たりtweet数も。

日本人はこういうショートメッセージを書くことが好きだ。
きっと得意でもある。俳句の文化、ポケベル現象を見ても明らかなように。

三宅さんの研究成果を、待とう。
私もなんか、調べてみるかな。

2010年11月08日

Jobwebセミナー on 11/10&15

今年も大学生(および大学院生)の就活支援として、研修を行う。


主催はJobweb
彼らが就活のための業種別掲示板を立ち上げたころからの付き合いなので・・・も何年?

ここしばらく、就活講座のお手伝いをしている。
今年はなんと4回。

正しく決める力」を2回(同一内容)。
11/10  1400~1630
11/15  1800~2030

「発想の視点力」を2回。
12/1    1400~1630
12/7    1800~2030

毎回熱心な学生さんが集まるので、楽しみである。
就活生だけでなく、大学4年生や大学院2年生が多いのもいいことだ。

まあそもそも私も就活支援のためにやっているわけではない。
若者を鍛えたいからやっているだけだ。

それが、就活の時しか大学生・大学院生の外で学ぶ意識が高まらないからこうなるだけ(笑)


2時間半で3000円なのだが、それでも毎回「高い!」と文句を言う学生が必ず1人はいる。
来年からは3万円くらいにしようかな(笑)

そういう学生さんの、アンケートでの表現(文句の言い方)には、ある特徴がある。
それはすり替えである。

必ず、
・「みんなそう感じている」「内容が募集情報と違う」「今後はこうせよ」
と言う。

自分個人の感想を参加者全体の感想として表現し、期待とのズレを主催者側の情報提供ミスとする。
また最後は次回への建設的な提案という形で、今回の内容を否定する。


その参加者が期待通りの学びを得られなかったことは事実だろう。
それは不幸なことであり、主催者側としては反省すべきことだ。たとえそれが100人中1人でも。

ただ、本当に不思議なのはその彼・彼女が決して
・他の参加者の感想を確認しない
・研修の途中で改善を求めない
ことだ。

それだけ強烈なクレームを書く(大抵、アンケートの裏まで使ってびっしり書いてある)パワーがあるなら、チーム内で周りに聞いてみればよい。
それよりなにより、講師に途中で言うべきだ。「これでは私には学びがない」と。

研修が終わった後、必ず回収したアンケートをその場で見るようにしている。
10人でも100人でも500人でも。
鉄は熱いうちに打て。その場での感覚が残っているうちに自省したいからだ。
そして、研修のはじめには必ず言う。

「最後に文句を言うのではなく、途中で言おう」
「それが改善と言うことであり、自分の人生に自分で責任を持つということだ」
と。

さて、まずは明後日。
前向きな学生さんたちが集まっていると、うれしいな。


一般社会人で見学希望者は直接、ご連絡を。

2010年11月02日

村上龍の挑戦

ITメディアより

これで出版業界電子化進む?村上龍が電子書籍会社設立 」

龍さんは、すごいや。 


とりあえず「歌うクジラ」はipadで買った。 
明日、読む予定。 

面白かったら紙版も買おうかな~(笑) 
読み比べ。 


ま、どっちにしても12/3の龍さんとの対談講演、頑張んないとねえ~~~ 


それにしても、ソフト開発会社、とはヒドいなあ。新聞にはちゃんと、株式会社グリオ 書いてあったのに~。


ビジネスとしては、大きな挑戦だと思うけれど「ダメで元々、やらなきゃ損」の精神が、エラい。

もちろんそれを支えるコンテンツ資産のなせる技でもある。

グリオの船山浩平さん、ガンバッテねえ~。
正式発表は、4日とか。
刮目して待て。

2010年10月29日

『お手伝い本(仮)』 執筆スタート、なのだ!

来春に向けてもう一冊、本の執筆が決まっている。

テーマはずばり、子育て。

「ヒマと貧乏とお手伝い」を中核に、これまで各本にばらばらに書いてきたことをまとめつつ、新しい内容を追加するものだ。


今回は、章立てや内容を、目次レベルで編集さんたちと合意してからスタートするという初めての書き方。
メンバーで打ち合わせをしてから一ヶ月弱、待っていたがようやく「目次案」が出てきたので、それを私がまた考え直して・・・と。


この3日、Globis大阪校のレポートフィードバックをやりながら、目次案を詰めていた。

私が追加した部分としては、「三娘鼎談(さんじょうていだん)」
わが家の子育てについて、当事者である娘たちが話し合うというもの。

「お父さんはあんなこと言ってるけどさ~」という爆弾トークが炸裂しそうで怖いが、まあ、私自身、楽しみなことでもある。
これは長女に下請けに出そうかな~。

ただ、文章力が最近メキメキついてきた三女もいいかも(笑)


まあ、ともかく、そう、もう一冊の執筆が始まるのである。

どれくらいで書き上がるかなあ~

2010年10月16日

Think! 2010秋号 特集巻頭記事!「ハカる考動学」

秋号に『問題発見力』を主題に「ハカる考動学」の記事を書いた。 
特集の、トップバッターである。 

2009081100012787-1.jpg

9ページ。 
自宅での写真付き。 
よく見ると、バックの本棚は、びっしり漫画だったりする(笑) 

内容は「ハカる考動学」と「発想の視点力」の合成。 
でも、新ネタが結構ある。 


1. プロジェクト初期の3つの失敗 

・つまらない初期仮説 
・深まらない初期インタビュー 
・動かない初期分析 


2. サービス満足度調査の深掘り 

・家電量販データから読み取れること 
・個別時系列から因果がわかる 


KIT虎ノ門に見本刷りがいっぱい届いていた(広告主だから(笑)) 
でももって帰るの忘れた・・・ 

今に著者見本が送られてくるだろう~

2010年10月06日

iCollege「知の最前線」『発想の行動学~演習編』本日開催

サンケイビジネスアイ主催の「知の最前線」も3年目。

今年は『発想の行動学~演習編』として行う。

場所はKIT虎ノ門で1900~の90分間。

なぜ「知の最前線」なのに演習なのか?
その疑問も解き明かしながら、ミニミニ演習でいっぱいの90分を過ごしてもらう。

・直列演習 vs 並列演習
・満足度データ分析
・紙コップアトラス

いずれも、新作の演習たちだ。
飛び入り参加可能なので、ご興味ある方は直接、虎ノ門までおいであれ。参加費1000円。

2010年09月10日

『THE21』10月号 本日発売

PHP出版の『THE21』10月号。 

img_disp_pub.php.jpg

特集第2部の「成果が出ない人のための処方箋5」に登場している。 

行動科学で有名な石田淳さんら3名のインタビュー記事で構成されたものだ。 

1. 無計画型 
2. 思考不足型 
3. コミュニケーション不足型 
4. 反省不足型 
5. 早期あきらめ型 

の5タイプの「成果が出ない人」に向けた処方箋が、いろいろと(笑)


p34~48、ご笑覧あれ。
SA3C0663.JPG
私のコメントはあちこちに出現するが・・・
p42
「なかなか成果が出ないと、他にもっと自分に合った方法があるのではないかと思ってしまいます。実際にあるかもしれないしないかもしれない。結局は”青い鳥”なんです」

「成果を出すには、まずは一つのことを繰り返さなくてはいけないのに、身につく前に次へと移ってしまうことが問題です。勉強熱心な人ほど」

それでも目移りしてしまう人には?

「あきらめましょう」「結局は、どの方法を選んでも、それほど変わりません」
かな。
要は「勉強しすぎるな!」ということ。
自己啓発型メディアでは、禁句か(笑)

2010年09月01日

『ルークの冒険』執筆、本格スタート

暑い暑い夏休みが終わった。
そして『ルークの冒険』を、本格的に書き始めた。

図や絵がとっても多いので、パワーポイントで作っている。あとで文章の編集に苦労しそうだが仕方がない。

まずは全ページを仮に作って台割りをすることから始めるつもり。
200ページにわたって、章立て、小見出しを決め、ページごとの構成を決めること。
まあ、これはコンサルティングの報告書を作るのと変わらないから、慣れてはいる。

ただ、こここそが勝負でもある。
今日明日、これに取り組もう。


なのだが、まずはプロローグを書いている。

題は「ペンギンたちの遠い記憶」


この本の半分は発想力ワークブック。半分はルークのストーリー。
いずれも初の試み。

うまく、書けるかな。

2010年08月16日

二子玉川花火大会 on 8/21@home

恒例の二子玉川花火大会が、8/21土曜日に開催される。 


実は8/22開催と勘違いしていて、お誘いの告知をしていなかった。 
8/22と8/23は芦花小のお招きで烏山研究会にお邪魔するので不在である。 

ともかく。 


8/21は花火である。 
お天気を祈ろう。 
そして・・・我が家の屋上に集え。
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音と光と、酒と歓声が、みなを青春の坩堝へと巻き込むであろう。 
(森見登美彦の「四畳半神話大系」を読むとこんな口調になる(ウソ))


2010年08月12日

ISL U18リーダーズキャンプ 今日が最終日

44名の高校生を中心とした若者たち(中学生も数名)が、紀尾井町のISLに。 

文字通り全国から集まった「社会に対して行動する」子どもたちだ。 

U18 リーダーズキャンプ」と称して5泊6日の合宿を行っている。 
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世界について学び、日本について議論し、体を動かし表現する訓練をし、スピーチで大人たちにぶつかっていく。 

昨日が5日目、「自分ビジョン」スピーチの日だ。夜には150人の大人たちを前に、代表者たちがスピーチをする。 


私の役割はそのスピーチ改善のお手伝い。 
「コツ解説」と「個別指導」と。 

でも、流石に5日目でみんな疲れているし、眠いし(笑) 
「コツ解説」は発想力演習を流用してのおもしろ系で、やることにする。 
「イロの不思議」とか「なぞなぞ」とか。 

ただ、個別指導をしても思ったが、みんな立派なもんである。 
問題意識、行動、向上心。 

自分と比べても仕方ないが、高校時代の自分に「もっといろいろやれたんじゃないの?」と突っ込みを入れたくなるほどである。 


数名のチーム内で互いにフィードバックもするのだがそれもしっかりしているし、みな、少しでも自分のスピーチを良くしようと、食らいついてくる。 
もちろんヒトによってデコボコはあるが、それで良いのかな、とも思う。 

互いに刺激し、刺激され、学び、支え合った5日間だっただろう。 
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今日は6日目の最終日。 
午前中だけだが、有意義に、過ごして欲しい。 


ISLスタッフの皆さん、夏休みを全て投入された大人サポーターの皆さん、後輩たちのために頑張った大学生サポーターの皆さん、協力頂いたJCの皆さん、そして多くの講師の皆さん、ごくろうさまです。 

この活動が、より多くのヒトたちの支援を受けて、これからも続きますように。