カテゴリー: 08 執筆生活

2010年01月19日

話すように書く

一般的に言って、話し言葉はいい加減である。
文章として完成していないものが多く、起承転結や論理構成も適当だ。
でも、ヒトは文章を読むとき、聞くように読む。
つまり、短い分量を、感覚的にささっと読み流していく。
だから、書くように書いた文章は、読むのにツラい。
初めて本を書き始めたとき、長い文章など書けないと思った。
それまで10余年、やってきたのは限りなく短い文を書く練習。
プレゼンテーション用のスライドでは、一行に30文字も使わない。
書いてみたら、それが役に立った。
話すように書く。
プレゼンテーション用の「おしゃべり」の用に書くことで、話は伝わりやすくなる。
同じことを3回話す。
・事例で
・抽象言語で
・日常語で
それで、ようやくヒトに伝わる。
さて、伝わる本であるのはいいとして、どうやったら「感動を生む」本になるのか。
これはまだまだ修行が必要かも。
DもJも、八合目付近まで来た。
最終章を残すのみ。
もちろん、まだ初稿なので、大幅な手直し等は発生するだろう。
そこからが感動への峠坂か。

2010年01月15日

『CRM 顧客はそこにいる』累計4万部突破!

98年末に初版、2001年に増補改訂版を出した『CRM 顧客はそこにいる』がまた、増刷されることになった。

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通算では19版目。累計ではついに4万部を突破した。 

CRM関連の本では、おそらくNo.1。 
だが、何より、初版からは12年、増補改訂版からも8年半経って、なお世に必要とされているということが、うれしい。 

私が、最初に(中心になって)書いた本であるが、最初に「絶対、本書くなんてムリ!」と思ったのが、懐かしい・・・ 

巻末の執筆者12名中、なおアクセンチュアで活躍しているのは2~3名。 

初版のとき、みなのあまりの筆の進まなさに、中核執筆者2名をホテルに缶詰にしたこともあったなあ(笑) 

あのときの椿山荘 会議室からの眺めはいまでもくっきり目に。 



早く、この本を越える本を書かないと、いかんねえ。 
しかもこの本、税抜き2400円もするし。

2010年01月08日

スーパーコンピュータが速いわけ

本を書いていて、調べ始めた。

もともと学生時代から興味があったので、少しだけかじったことがある。

クレイ社が世界一高価なイスと言われたCray-1を作ったのが1976年だから・・・小6の頃。
Cray X-MP/4が出たのが83年で大学1年生。
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物理学を学ぶものとしては、その計算能力と、それらが作り出した「計算物理学」の世界はなんだか結構衝撃だった。

方程式がキレイに解けなくても、計算でムリヤリ解いてしまえ!
と言いながらその裏では、エレガントな計算方法がそれを支えていたりする。

ハードウェアも斬新だった。パイプライン処理や並列化。
創造的な手法がどんどん投入されていった。

いまやそれらはワンチップに収められ、一個数万円で手に入る。
・Cray X-MP/4   0.9GFLOPS 1500万ドル
・Intel Xexon     40GFLOPS   200ドル

これはLINPACKベンチマークによる性能測定値だが、現代のCPUチップは、当時世界最速だったCrayの45倍速く、価格は7万分の1ということだ。

恐ろしい・・・

それはともかく。
現代のスーパーコンピューティングの鍵は、超並列化と分散処理だ。

現在世界最速は昨年末出たCrayのJaguarだが、それまではIBMのRoadrunnerだった。
価格は100億円。
でもそこで使われていたCPUは、PS3に入っているCellと、AMD製のOpteron。
どちらも数万円で手に入る。

これを数千個並列で動かす技術が超並列化だ。

1000個の数字を足し算するとして、電卓をもった人が1人で黙々とやれば、999回足すことになる。でも、500人が並んで2つずつ足せば、10回 しかかからない。
約100倍のスピードだ。


そしてもう一つの技術が分散処理。
似た技術だが、もっと多くのCPUに処理をばらまく。例えば家でお暇にしているパソコンにも。

宇宙からの電波をみんなで解析しようというSETI@homeプログラムでは、世界中のパソコンの空き時間を提供してもらうことで(つまりタダで)、700TFLOPSというとてつもない計算能力を実現している。

これはRoadrunner級の性能だ。世の中、いろいろ考えるもんだねえ。


さて、これがどう本に繋がるのか・・・
お楽しみに。

2010年01月04日

執筆D&J その5 beBit取材

インターネットサイトの改善支援のベンチャーであるbeBitに行ってきた。 


九段下、角川書店本社の近く、とても洒落たビルに入っている。 
内装のデザインも素晴らしい。 

今度書く本の、取材の一環だ。 

ユーザビリティ(使い勝手)をどう評価し、どう改善していくのか。 
その具体的事例などを伺った。 

他にもプロトタイピング手法の導入のコツ、とか。 
簡単でもあり、また、難しくもあり。 

・1人がやり始めれば自然と拡がる
・まずは紙でやらせる
・上司が必ず突っ込む「みんなに聞いてみたか?」

今日はDの方の取材目的だったが、Jにも繋がる部分が結構あった。


beBitには元アクセンチュアの同僚が何人も。 
若林さんと、磐前さん。それに武井さん。 

皆、頑張っているようでそれもうれしかった。 


バイクで行ってきたが、ウインドシールドのお陰で快適だった。 
首都高もびゅんっ

2010年01月02日

執筆始め2010 D&J

まあ、元旦二日と私自身は出かけもせず、食べて、書いて、寝て、書く、みたいな( ・∀・)!! 

大晦日からやり始めたのは、Dの修正。 
各ページの構成の方針を少し変えたので、その修正は全頁に及ぶ。 

基本的には、900文字を700文字にする感じなのだが、簡単ではない。 
でも出来ないこともない作業。 

ただ、このまま進めるかは来週、K女史と打ち合わせしてからにしようかな。 


ということで、明日はJに取りかかる予定。 
序章は飛ばして、1章は昨年末書けたので、次は2章だね。じわじわ行こう。 


1月中に両方めどが立つと良いなあ。 
でも、焦らず、イイモノにしていく覚悟も必要。 

競うべきは執筆スピードではない。あくまで質だ。 
プロ作家のみなさんに比べて、それが未だアマチュアである私の逆説的強み。 

ただ、同時に、私の執筆上の特長は「早めに書いて推敲を重ねる」でもある。 
今回は、書きながら、どれくらい質の向上を図れるかがチャレンジか。 
そのための執筆スタイルを実験中。

2009年12月23日

執筆D&J その4

今日は調子が悪いなあ、と。 
仕方ないので昔買ったSFを読んだり、お昼寝したり。 

ところが夕方になって、気分が乗ってきたので、Jを書き始める。 

こっちは事例ではなく、ノウハウっぽく書いているので調子が出ないと全く進まない。 
だから気分が向いたときがチャンス。 

10数頁書けたので、まあ、良しとしよう。 

今日はこれにて打ち止め。 


ちなみに写真はネットで見つけたアホ・バカ分布図。本のネタ探しの中でぶつかったもの。

ahobaka1.jpg

言葉の伝播の仕方の一つとして柳田国男が唱えた「方言周圏論」の現代版だ。
柳田国男は「蝸牛」を対象にしたが、ここでは「×なヤツ」が対象だ。 
結構きれいに京都を中心に同心円状に分布しているのが分かる。 
20年弱前に朝日放送の『探偵!ナイトスクープ』で昔、調べられたものである。 『全国アホバカ分布考』という本にもなっている。

う~っむ、面白い・・・

2009年12月22日

執筆D&J その3

Dは事例ネタを一杯書いたので、ちょっと置いておいて、練り直した。 
今のままでは流れが悪いなあ~、と思いつつ、2~3日眺める。 
(正確には時々眺めながら他のことをやる) 

この本としての特長をどう出せばいいのだろうか、 
今まで書いたこととどこが同じで違うのだろう、 
世の他の本から学べることはナンだろう・・・ 

そして一昨日、決断が付く。 
第3章を、短くしよう。 

それまで70頁をかけるものとしていた第3章を、40頁に縮める。 
既に書いた4頁分も含めて没とする。 

その代わり内容がある面だけに絞られて、特長が出る。 
それを第2章の終りで強調して、と・・・ 

これで全体の量も、狙いのものになってきた。 

今日はDを頑張るゾ。 

途中、やっぱりある部分で良い事例が欲しくなり、ネットや蔵書をさまよう。
で、先日講演をしたIIDのHPからつながって、つながって、辿り着いたのが、beBitの記事。
ビービットは、2000年に元アクセンチュアの若者たちが興した会社だ。

見ると順調に成長しているようだ。素晴らしい。昨年度は売上10億円、従業員は50名超と。
で、即、副社長にメールする。「取材したいのだけど」

来年になりそうだが、おもしろい話が聞けるかな。

そして深夜、いよいよJにも取りかかる。
はじめに、だけは先週書いていた。今日は本文に手を付けた。
「ホワイトカラーは悩みの海に沈んでいる」

今日は10頁分。よしよし。


今週は、土曜日のビジネスアイデア特論まで、自宅勤務。 執筆weekである。 
良い天気なんだけどね。

2009年12月17日

学びの源泉2 第41回掲載 「新しいハカり方への挑戦1:ハッブル宇宙望遠鏡」

源泉1からの通算では59回目となる連載である。

毎月必ず書いているので、来月で祝5周年、であろうか。

今回は、「ハカる」がテーマだ。
『発想の視点力』の第2章で紹介した、発想のための手法でもあった。

まず取り上げるのは、ハッブル宇宙望遠鏡。

この1千億円以上をかけた宇宙に浮かぶ11トンの円筒の、最終目的とは!

2009年12月16日

執筆2冊 D&J

DとJの2冊の企画だが、アプローチが違う。 

Jの方が珍しいと言うべきだろう。 
まず、本のデザイン(カバーでなく中身)を決めてしまった。 
それでイメージが出来る。 

ただ、まず進めているのがDの方。 
これも、自分でレイアウトを大体イメージして、枠を作り、それに従って書いている。 

今回は両方、「見開きで1節」と決めている。 
つまり、1つの小見出しで内容をほぼ完結させる。 

なので、分量がデジタルだ。 
1つの小見出しに対して、見開きで書ききれなかったら、削るか、2つの小見出しに増やすかしかない。

ただ、やってみると意外と大変でもない。 
こういう編集作業はやはり「報告書作成」で慣れていると言うことか。 

今は、事例系の部分を中心に淡々と書いている。 
それで90頁分以上、もう書いた。序章と第1章は8割方。 

が、たぶんこれからが大変。事例を繋ぐ、「お話」の部分にこそオリジナルな内容が必要だ。 

まあ焦らず、Dが詰まったらJ、と行ったり来たりしながら、1~2ヶ月進んでいこう。

今日一日で、Dは構成をちょっと整理し直した。

Jも手を付けて、目次を再構成。第3章の内容は各章に分散させて、新たに第3章を立てた。
同時に第1章と第2章を入れ替え。
また、小見出しの書き方を「~する」「~しない」と行動につながるように書き替えた。

が、これは途中で挫折。また、明日。

2009年12月04日

またまた執筆生活

進めていた企画が2つ、通って(しまい)、2冊同時に書くことになった。 

1週間ほど前から書き始めている。 

今回は、「読みやすいフォーマット」「詰め込みすぎない」をテーマに、より多くの人たちに読んで貰える本に挑戦したい。 
なので、フォーマットに拘っている。 

今のところ、一日2千文字弱。 6~8ページ分と言ったところ。
悪くないが、ものすごくもない。 

このペースで書けるところまでまずは書ききろう。 
章立てと小見出しは7割がた出来ているので、そこをまず突っ走る。 

でも実際には、走りながら考える部分が大きい。 
既に昨日、1章の構成はかなり変えた。 
説明的なところを極力抑え、実例や演習っぽいところを増やす。 

いつもとはちょっとだけ違う書き方だが、ベースは同じ。 
うまくいくかな。