カテゴリー: 02 決める力

2014年06月16日

5~6月の講演・研修報告

この5~6月、親向けの講演・研修をいくつかやりました。

5/10の順天学園PTA講演と5/12の金光学園 保護者向け講演については前回報告しました。

5/15にお邪魔したのは、本木ヒルズにオフィスを構えるゴールドマン・サックスです。
社内のボランティアスタッフで運営されているWorking Parent Forumで90分講演です。
1600~1730という就業時間中でしたが、70名もの皆さんが集まられました。テーマは「生きる力」です。
南麻布あたりに居を構えるゴールドマンの社員のみなさんに「ヒマと貧乏とお手伝い」をオススメしてきました(笑)

5/27 930~1220は中曽根陽子さんが主催されるMother Questのオープニングイベントでした。
・発想力研修
・トークセッション・Q&A
場所は二子玉川のカタリストBA。
これも40名もの「Mother」たちが集まり、皆さんとても熱心に「紙コップ演習」などにチャレンジ!

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これは小1から経営者まで楽しめる(みなレベルが同じ)プログラムなのでした~。

6/5は小平市中央公民館です。
以前にも若者向けお邪魔しましたが、今回は親向けの「お手伝い」講演。

小雨だったのですが、お母さんたち30数名が大集合!
この研修会の特長は、10回もののシリーズで無料であることと託児サービス付きなこと。乳幼児をかかえたお母さんたちが参加しやすい形になっています。

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ヒマと貧乏とお手伝い、みなさん、頑張りましょう~~~。
「○○ちゃんが、かわいそう」に負けないように!

さてこの数週間は、上尾に3回、という期間でもありました。
5/21 1345~1700 AMG主任初任者①
6/11 1345~1700 AMG主任初任者②
はAMG(上尾中央医科グループ)の「今年主任になった人」向けの半日研修で、約100人ずつが参加されました。2月にももう一度あります。

6/6 1330~1630 AMG 1st
はAMG学習館が主催する153時間に及ぶ「認定看護管理者教育課程ファーストレベル」研修の初日です。
研修中、私はもう一度、中盤でお邪魔するのですが、これも80名以上が参加され、熱気溢れる会でした。なんせ80名の中堅看護士さんたちなのですから(笑)

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次回は「経営戦略全史」系の講演についての報告です。
その予告編として、7/1に六本木ヒルズで行われるこれのご案内を!

アカデミーヒルズライブラリー×ビジネス書大賞2014 記念トークセッション
「ビジネス書から読み解く これからの”学び”」

無料です。参加ご希望の方はこちらから。

2014年05月10日

2014年のGW。田園調布雙葉高3授業と重要思考本の執筆と

次の本は『ビジネスモデル全史(仮)』(ディスカヴァー21)ですが、その次の本も「5月中旬には1章分のサンプル原稿を書く!」と筑摩書房さんと約束してしまったので、GWはそれに捧げました。


テーマはズバリ、重要思考なのですが、どう書くか、何を書くか、どんな構成にするかは、悩みどころです。
ここが一番面白いところでもあり、苦しいところでもあります。

経営コンサルティングの仕事をしていたとき、若者にこんなことを言っていたのを思い出しました。

「プロジェクトの方向性はある夜、マネジャーとパートナーが、部屋で立ち話して決まったりする」
「それを見逃すな」
「他のことと違って、そういった大きなジャッジの瞬間は、1プロジェクト当たり1~2度しか無い。だからそれを逃せば、経験できないで終わる」
「だから見逃すな。そしてムリヤリでも参加せよ」

本の構成と1章を書く作業も、それと似ています。
これが終われば、基本、あとは時間と腕力で書いていくしかないのです。
しかし、この本がみなに読んでもらえるものになるかどうかは、ここであらかた決まっているのです。たぶん。

構成は3回、変えました。
何を先頭に持ってくるのか、途中をどう流すのか。
いろいろ変えて、ちょっと書いてみたりして。
最終的にこれと決めて、図版も含めて、40頁分ほどを書きました。

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これがGW中の数日を掛けてやったこと。
(その後、数日かけてブラッシュアップし、5/15に編集者に方向性の確認のために送付。OKをもらう)

GW中もうひとつやったのは、高3向けの「決める力」授業です。
4/30午前中、大田区の田園調布雙葉高校にお邪魔して、選択授業 「情報社会学」を担当です。
12人を3チームに分け、3グループで「サバイバル」をやってもらいました。

いつもとちょっと違う入りをしてみました。みなを前に呼び寄せて、車座での座談会の雰囲気です。
それが功を奏したのかノリは全般的によく、最後まで集中も続きました。

100分授業後のfeedbackには、こんなコメントが。
わたしは日ごろから決断力がなく、優柔不断だなぁと思うことが多々あります。そのたびに、自分はそういう性格だからと思って流していました。
今回、三谷さんのお話を伺って、決めるのにはやり方があり、それをきちんと実行すれば決めることができるのだ、一つ一つ「なぜ」を追求し目的を定めれば自ずと決断できるのだ、と分かりました。
それも大変なことだとは思います。これから社会に出れば多くの課題に直面することもあると思いますが、リスクを省みず、捨てる勇気も必要なのだと思いました。頑張りたいと思います。本日はありがとうございました。


やった甲斐ありましたかね(^_^)v

ここから、みんなの人生を、自分で決めていこう。小さなことから、練習練習!


2013年12月27日

TV視聴時間と成績との相関関係について:その本当の答え

昨日、12/26の日経朝刊記事です。

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平日のTV・ビデオ・DVD視聴時間と全国学力テスト成績に、面白い傾向が出ました。

1. 成績が最も良いのはTVは見るけど1時間未満の子
2. TV視聴時間が延びる程、成績は下がる
3. TVをまったく見ない子の成績は振るわず、TV3~4時間視聴の子、程度

さて、ここから何が読み取れるのでしょうか?

2.はまあ、当たり前の気がします。
でも、1.3.はちょっと意外な気もします。

文科省担当者は「TVも節度を守ってみれば知識の習得に役立つ」との見立てです。
ネット依存専門家は「子どもたちが無目的にだらだらとネットを続けることのないよう、家庭や学校で時間を制限する指導が必要だ」と話されたとか。
ネット利用時間と成績との相関に関する 東京新聞記事

あなたは、どう思いますか?
ネット依存専門家の答えでは、視聴ゼロの子の成績が低い理由になりません。
文科省担当者の答えでは、1時間未満が最も成績が高い理由がわかりません。

新聞を読んで「フシギだねえ」とつぶやいた私に、高1三女があっさり言い放ちました。

「意志が強いからだよ」

う~っむ。確かに。
TVを見るけれど、1日平均で1時間未満に抑えられるということは、本人の意志力の賜です。
意志の強い子どもは勉強にも打ち込める。
しかし、視聴ゼロの子は?
憶測ですが、視聴ゼロはきっと本人の意志ではないのでしょう。親の強制です。それに素直に従う子どもの学力は…。もちろん逆かもしれません。成績が悪いのでTVを禁止している、のかも。

ともかく、私には文科省担当者やネット依存専門家のコメントより、100倍納得性の高い説明でした。さすが、当事者(笑)

注:全国学力テストの対象は小6と中3。科目は国語と算数・数学。

2013年11月11日

『伝わる書き方』(PHP)刊行です!11/08/2013

先週末に、PHPから『伝わる書き方』が刊行されました。
その名の通り、相手に伝わる文章を書くための本です。

伝わる文章のヒミツは「よいプレゼンテーションのトークのように書く」ことです。

そしてそれは、
・短く書く
・構造化する
・波をつくる
こと。

この本のウリはでも、そのやり方というより「事例の面白さ」にあるかもしれません。
・小林秀雄の随筆「鐔」
・日本国憲法前文
・いろは歌
・マイケル・ポーターの業界分析
・各国の少子化対策
などなど。

書店でも列び始めました。
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丸善オアゾ店と八重洲ブックセンター

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いずれも三省堂有楽町店

三省堂名古屋高島屋店20131109 03.jpg
そして三省堂名古屋高島屋店。

Amazonでも500位前後と、よい滑り出し。

さてさて、ここから。
上手く波に乗って、多くのみなさんに読んでいただけますように。

2013年11月07日

『伝わる書き方』今週末(11/8)発刊です!

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Amazonにもやっと書影が上がりました。
今週末、いよいよ「書き方」の本、出ます!


決める力、発想力、整理術、ハカる力、伝える技術、と進んできましたが、今回は「書き方」がテーマです。

結局私が辿り着いたのは「プレゼンテーションでしゃべるように書く」という方法でした。
聴くことは読むことより難しいから、わかりやすくしないと伝わりません。
だから伝わるために、
・短くする
・構造化する
・波をつくる
を頑張るのです。の3つをしっかりやることが、伝わるビジネス文章のすべてです。

この本では、小林秀雄、マイケル・ポーター、日本国憲法、いろは歌、などなどの面白い事例が満載です。(ここに時間がかかった……)

また、私のダメダメ物語も少し(笑)

ぜひ、ご一読ください。

2013年10月02日

秋の課長塾。9/25エンジニア版と10/2女性マネジャー

恒例の、日経BP 課長塾。最近は、エンジニア版と女性マネジャー向け課長塾を担当しています。


課長塾はだいたい丸6日間で、ひとりの講師が1日を預かります。
ただ今回から、どちらも「初日の午後講義担当」となりました。


テーマはいずれも「決める力・伝える力・ほめる力」なのですが、午前中に強力な講師が立った後なのでなかなかに大変です。特に、女性課長塾の方は超強力講師の岡本悦子さんのあと。
負けないように頑張りました~。

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場所は千代田線 新御茶ノ水駅上のソラシティ。
天井が高くてとても気持ちのいい部屋でした。JR線路側が全面ガラスの見晴らしの良さ。

そして女性課長塾の後半、こんなが。

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2重に見える、珍しい虹です。

最後の「共育論」まで、楽しく過ごせた4時間半でした。

満足度評価
・エンジニア版:とても満足 82%
・女性:とても満足 68%

2013年09月30日

土日月で6連投。筑波2・三田・伊勢丹2・田雙

9/28(土) 900~1200、1330~1630 筑波大学附属病院 副看護師長研修「決める力と伝える力・ほめる力」
9/29〈日〉1000~1330 CMr研修「決める力と伝える力」
9/29(日)1430~1600、1630~1800 新宿伊勢丹 Kid’s Inspiration イロとカタチのフシギ
9/30(月)1045~1235 田園調布雙葉 高3「発想力」

土日月の3日間で6回の研修をやりました。
場所は筑波、三田、新宿、田園調布。
対象は看護師さん、コンストラクション・マネジャー、小学1・2年生、高校3年女子。

筑波には前泊で入って、駅前の広大な風景を楽しみました。ロケット付きです。

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筑波大学附属病院は日本の先端医療の一翼を担う中核病院です。
700名の看護師さんが働く看護部の、副看護師長さん全員に研修をすることになりました。
これまではどの病院も新人教育で手一杯で、中堅以上への研修機会が少なかったとか。
筑波ではそれを改善されてきたのですが、特に今回ははじめて副看護師長さんの「勤務時間内」の研修でした。
みなさん、ノリは大変よく(笑)、「うそーーー」「いやーっ」「えー」「すごい!」という声が多く上がっていました。その感情の動きが、学習効果につながります。

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この研修講師を務めることになったきっかけは、AMG学習センターでのファーストレベル研修。筑波からの受講生が「是非、当院でも!」と勧められたそうです。ただ、全員いっぺんにとはいかないので、午前午後のダブルヘッダーとなりました。

終了後、タクシーでつくば駅に戻り、秋葉原までつくばエクスプレスの快速でびゅーん。
翌日は三田の日本建築会館で、CMr(コンストラクション・マネジャー)向けの研修です。去年に引き続きなのですが、3社ほど大口の申し込みがあり、20数名の研修となりました。

終了後、お昼を食べるまもなく新宿伊勢丹へ。キッズ・インスピレーションという枠での発想力授業です。
伊勢丹会館2階の会場で、小学1・2年生向けにこぢんまりと90分授業をやりました。

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2回やったのですが初回の小1の女の子が教えてくれたことがあります。
彼女は私の「紙コップはどんなカタチかな?」という問いかけに、「かいてみよっ」と言っていきなりスケッチをはじめました。
そう、「どんなカタチか知りたかったら、描いてみればいい」のです。
さっそく2回目にはそれを使って進めてみました。

6連戦の最後は田園調布雙葉での高3向け授業です。
春にもお邪魔して「決める力」をやりました。今日は「発想力」です。
・錯視図
・コイントスゲーム
・円柱を探せ
・グラスのカタチ
・紙コップのカタチ
とフルコース。50分授業×2コマでやりました。
グラスのカタチは、3人7チームで2周できたので大したモンです。

でも一番盛り上がったのはやっぱり紙コップ演習。
水を入れて比べることでみな歓声が上がります。「うわーっ」

最後に一番、積極的に参加していた子が残ったので、声をかけました。
「どうだった?」
「すっごい楽しかったです!」と元気に答えてくれたので、手に持っていた軽量PETボトルのカタチの秘密までちょっと講義しちゃいました。その後、「またね」と手を振ったら、彼女はちょっとだけ考えて。
「はい、三谷さんのこと見つけて、受けに行きます!」と。
う~ん、いいねえ。座って悩まず、動いて考えよ!だ。

ということで6連戦・6連投の報告でした。

2013年09月09日

2013年8月の講演と9月の活動

8月はお盆の期間、休んでいたにもかかわらず、12回の講演・授業がありました。


特に8/8には芦花小学校で国例のサマーワークショップ「科学教室 ルークの冒険」を低学年向けに3公演(笑)
芦花小のHPにも紹介されています。
1.2年生中心でしたが、楽しく90分授業を、やりました。
意外だったのは、3回の授業で各々、カラーが違ったこと。9時スタートの1回目がいちばん1年生が多く、賑やかでもありました。

8/24の大田区立中学校PTA連合会での講演は、「決める力」などをテーマに、体感型の講演を。

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教育長はじめ、28校からの100数十名が参加されました。

8/29には西東京市の保谷中学教で、職員向けの「伝える技術」研修をやりました。
学校としてコミュニケーション力の向上を掲げておられ、そのFD(Faculty Development)が目的です。

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校長副校長以下、ほぼ全員が参加されました。
教員向けの「決める力」研修は、非常に意味があると思っています。もっと拡がるといいのですが。

9月は講演も多く、KIT虎ノ門大学院の3期講義もはじまり、ちょっと大変です。
でも、講演は10月中旬で一段落するはず。

がんばろー、おー。

9/6には上尾のAMGキャリアサポートセンターで、認定看護管理者研修セカンドレベル養成課程での研修講師をやってきました。
これまでもファーストレベル研修はやっていたのですが、はじめてのセカンドレベル研修です。
これから100数十時間に及ぶ研修の初日。
午前中にセンター長の井上 由紀子さんのお話しがあった後の、午後3時間強でしたが、参加のみなさんはとても明るく楽しく、受講されていました。d( ̄  ̄)
井上さんからも「初日は三谷さんに限るわ」と(笑)

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ただ、今回は宿題(「重要思考」など学んだコトを実践し、口頭で1分発表)を出しました。後日の井上さんの講義で回収していただく予定です~。
上尾までは往復100km。バイクでびゅーん、なのですが、やっと涼しくなってきて、まあまあ快適でした。

今週末は3連チャン。大阪、世田谷、新宿です~。
9/13(金)1615~1715 KIT人材開発セミナー@Hニューオータニ大阪
9/14(土)10:00~12:00 桜小PTA「自尊感情を育むために親としてできること」
9/15(日)1530~ 伊勢丹 Kid’s Inspiration ミニワークショップ 2回

えいえいおー。

2013年07月11日

6/4&11大田区児童育成指導員研修

6月の4日と11日、いずれも午前中の2時間を使って、2週連続の研修を行いました。

大田区の児童館に勤められる非常勤職員の方 全員(70数名)を対象とした研修です。
数年前から区役所職員向け研修の一環として、保育士さん・児童館職員さん向け研修は行ってきたのですが、そこからのつながりで「非常勤職員にも!」ということになりました。
・6/4 決める力、伝える力
・6/11 発想力、ほめる力、共育論 
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若手からベテランまで、さまざまな方がいらっしゃるのですが当日は等しく前向きで、かつ、明るく取り組んでおられたのが印象的な講師にとっても楽しい研修でした。
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昨日、参加者による「研修参加報告書」が子育て支援課から送られてきました。
もう、その書き込み量にびっくり(゚◇゚)
上長への報告書でもあるので、しっかり書かれたのだとは思いますが、ひとつひとつ具体的な内容や反省・感想・提案に溢れたものでした。
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NHKの番組じゃないけど、全部を床に敷き詰めたくなりました(笑)

例えばこんな実践例が。

・職員の話し合いに「4つの発言ルール」を使ったらスムーズにいった!
・子どもたちの遊びタイムに「何をしたいか」「その中で、今できることは何か」「ルールはどうするか」と自分たちで考え話し合わせるやり方をしたところ子どもたちはさまざまな意見を出し合い、考えて遊びを「決める」ことができました。子どもたちは思うよりずっと「発言意欲」「決める力」に溢れていました。
・大人数でのリレーの際、これまでは職員が走る順番などを決めていましたが、ルールだけを与えて自分たちで決めさせたら、リレーの最中、順番の間違えや混乱もなくとてもスムーズでした。
・まず「脱ワンワード」からやっています。
・子どもたちに、どんなお手伝いを「任せる」か、考えています!今までは「お手伝いしたい」と言われても、「時間がかかる」と避けていました。
他にも家庭での実践も。
・息子3人に「サバイバル」をやらせました。「3人寄れば文殊の知恵」を実感していました。
この70余枚の報告書を読んで、改めて感じたのは「学びの実践経験シェアの有効性」です。
1回目の最後に「学んだことを使ってみて」と宿題を出し、2回目の冒頭でその経験シェアを行いました。
・まずは6人チームの中で、1分スピーチ
・チーム内でベスト実践者を選んでもらい、その人たちが全体にスピーチ
同じ立場の人々の、生の実践例が聞けたことで「そうすればいいのか」「それならできそう」と思えた方が、多く居たことがわかりました。
また、「報告書」自体が、研修から2週間後までに提出、だったこともあって、その間の実践を踏まえたものも多く、それも研修の学びを振り返る上で良いと思いました。
一般の講演では難しいですが、こういった社員・職員研修では、「2時間×2回」、「アンケートは後で」方式をもっと取り入れていきたいものです。
また、「子どものトラブル対応」についてふたつ、報告書から。
・私は子どものトラブルに対応するとき、子どもたちが話し合って解決できるようサポートしてきました。しかし、研修を受けて振り返ると、自分の答に向かって、子どもたちを無意識に誘導していたことに気づきました。これでは子どもの考える力が育ちません。今後は時間をかけて、トラブル対応をしていきたいと思います。
・子ども同士のトラブルも、話をよく聞き、問題点を整理して考えさせ、言い方を教えることで、自分たちで解決できる力を付けさせてあげたいと思います。子どもたちのトラブル対応も、楽しく考えられるようになりました。
子ども同士のトラブルは、児童館でも頭の痛い問題なのでしょう。
そして、それを避けたり、素早く解消できる職員さんが「良い職員」だったのかもしれません。でも、遊びの時間と同じように、そのトラブルこそが、子どもたちが成長できる貴重な経験なのです。
トラブルの解決でなく、解決方法を教えることが大人の仕事。そう思えることで、子ども同士のトラブル対応も、頭の痛い話、から、楽しい指導ネタ、に昇格です!
「すぐに実践できるものばかりなので、職場ですぐやってみます」
と、多くの参加者に言っていただけたのが何よりも嬉しかったのですが、それは逆に、私がこれまで培ってきたもののターゲットが、まさに小学低学年が集う児童館(大田区では学童機能も担う)にぴったりだったということなのでしょう。
児童館職員さんたちを通じて、大田区の多くの子どもたちに「発想力・決める力・伝える力」が伝わりますように。また、個々の児童館にももっとお邪魔したいものです。みなさんのお声がけ、待っていま~す。

2013年05月14日

「サバイバル」はなぜ2回やるのか。1回じゃ、ダメなんです。

先日おこなった、ある高校での「サバイバル」風景です。
「重要思考」を学ぶために、ケース「墜落」と「灼熱」をやりました。

チームDの様子を追ってみましょう。6人組です。

課題「墜落」では
・何となくの話し合いで始まり、消去法で要らないと考えられるものから、1つずつ順番を決めていった
・アイテムに関する細かい部分の話し合いが続く(木の太さや、木を手で折れるかなど)
・全般的に、状況を自分の頭で想像する試みが薄かった

チームで出した答えは当然、どっちつかずのアイマイなものになってしまいました。
ここで、解説が入り、そして反省会。
「墜落」では何をしてしまったのか、そして、次の「灼熱」ではどうするのかを自ら考え、そして、話し合います。

チームD内での振り返り
個々人の反省
・目的が定まってなかったなあ
・資料ちゃんと読んでないし

前回の反省を踏まえて今回は
・資料をちゃんと読んで、状況を把握しないとね
・目的を決めよ~
・大元をまず決めようよ~
・決め方は多数決で!

となりました。そしていよいよ、課題「灼熱」のスタートです。今度はうまくいくでしょうか。

・目的と戦略オプションの確認の後、戦略の投票
・なんとstay 3人 move 3人で二分
・移動するのか留まるのか、はっきりせず、話し合いが長く続く
どちらかにはっきりさせようとする生徒は一人もいない
ほとんど最後になって移動(move)に決まったが、40kmの移動時間はどのぐらいかかる?という疑問に対して、うまく答えられず行き詰まる

そうです。まだ、「決め方」がアイマイでした。多数決にしよう、までは良かったですが、同数だったら?を決めていませんでした。
いや、それが決まっていなかったとしても、その場で決めれば良かったのです。「じゃあ、ジャンケンで」とか「じゃあ、リーダー一任」とか。

リクルートの発行する『Works』117号で、渡辺正行さんが取り上げられていました。
実質2頁の短い記事でしたが、彼らが「コント赤信号」として成功するまで、いかに学習と試行錯誤をくり返したかが克明に描かれていました。

長い低迷の後、解散直前につかんだチャンス。
そのとき彼は他の2人に宣言したそうです。俺がリーダーになる、と。
「トリオ結成以来、何事も話し合いで決めていましたが、それでは時間がかかりすぎる。AとBがあってどちらが面白いかなんてさほど変わりません。大事なのは決めること。迷っていると勢いが落ちるんです」

リーダーシップとは、きっとこういうことなのです。
メンバーの余計な迷いを消すこと。捨てることの怖さや責を負ってあげること。
そして、「サバイバル」演習はだから2回やらないと面白くないんです。
失敗からの学びが、ダイジだから。そして、試行錯誤の中で、次の課題が見えてくるから。

みんな、秋にまたやろうね~