カテゴリー: 01 発想力

2012年01月27日

芦花小6年「科学教室 ルークの冒険 カタチの不思議」やりました~

世田谷区立芦花小学校で、45分授業を3連発、やってきました。
昨年『ルークの冒険』発刊時に始めた6年生向け特別授業。

今年も6年生のみなさんと、理科室でワイワイガヤガヤやりました。
その様子は同校のHPにアップされています。高橋副校長先生、素早い!

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1/27 科学教室1(6年生)


最初のクラスではグラス問題を掘り下げました。自分考え、班で話し合い、発表する、のくり返し。みな、活発に意見が出て盛り上がりました。
が、紙コップ問題の時間が足りなくなってしまいました(-_-)
でも終了後、続きが気になった女子2人が「教えてください!」って突撃してきました。Good!

次のクラスではグラス問題を少なめにして、紙コップ問題をしっかり取り組みました。

最後のクラスではなんと「ミューラーリヤ」に全員が引っかかりました。
マジメなクラス、の弱点が出ましたかね(笑)

みんな、水をコボしちゃったりもしながら、でも、「座って悩まず動いて考える!」を何度もトライ。アンケートが楽しみです。

興味があるヒトは校長室・図書室に『ルークの冒険』があるから、読んでみて!と呼びかけておきましたが、最初のクラスの子たちが早速、借りに来たとか。Very good!


芦花小学校ではこの「科学教室」を、来年度はもう少し、増やしてみたいです。これは渡部校長先生と相談です。
カタチの不思議、コトバの不思議、そして、伝える、ほめる、決める力。ああ、欲張り過ぎですねぇ。

わが家からは環状八号線を北上15分。とっても近いのです。
あ、でも今回は帰りに40分掛かりました。
瀬田交差点付近で、違反切符を切られたので・・・。5年ぶりかなぁ。
車線変更禁止違反。1点。6000円。

あそこは黄色線だったのかぁ。なんで目に入らなかったんだろ(T-T)
これでGold免許への道がまた遠くなりました。

ついでに帰宅直前には右転回に失敗して、タチゴケまで。
もーーーー。


夜にはラーニングテクノロジーラボの勉強会へ。
実践をされているヒトたちの集まり。いつもながら刺激になります。

なんとも盛りだくさんの1日でした。

2012年01月20日

心の余裕(ヒマ)をマンガから学ぶ ~寄生獣、よつばと!、ぼのぼの

最近、SFや「マンガを題材に何本かの記事を書きました。
特に『風の谷のナウシカ』を中心にしたDOL記事は、史上最大級のアクセスとなりました。『デビルマン』も絶好調(笑)

ただ、友人からこう言われました。
「マンガとかSFとか、題材は違うけど、そこからの学びは『ヒトは何か』とかばかりで結構堅いねぇ」
確かにその通り。ということで今回はリベンジも兼ねて、柔らかい題材(マンガ)からの柔らかい発想の学び、をいくつか紹介します。
テーマは、心のヒマ、です。


#心にヒマのある生物、人間

マンガ『寄生獣』は岩明均さんによる傑作です。

寄生獣1.jpg



主人公 新一とそれと一体化した寄生獣ミギー(右手を代替しているからミギー)。物語は、人類とそれに寄生し捕食する生物 寄生獣の間の戦いと共生をつづったものです。彼らは元来、極めて合理的で、いわゆる社会性や人間的感情も持ってはいません。
でも何体かの寄生獣たちは「人間」に興味を持ちました。ミギーもそのひとつでした。

様々な戦いが終わり、最後のシーン(第10巻)でミギーが静かに問いかけます。
「ある日 道で・・・」
「道で出会って 知り合いになった生き物が」
「ふと見ると 死んでいた」
「そんな時 なんで悲しくなるんだろう」

「そりゃ人間がそれだけ ヒマな動物だからさ」
「だがな それこそが 人間の最大の取り柄なんだ」
「心に余裕(ヒマ)のある生物」
「なんと すばらしい!!」

新石器時代以降、人間の生活時間配分は劇的に変わりました。特に近代においては一般大衆にまで広く「ヒマな時間」が行き渡りました
食べることに追われなくて済む生活、命の危険を感じ続けなくて良い生活を、あらゆる地球上生物の中で初めて、大量に手に入れた のです。
それこそが人間の特異性を支えています。この限りない(身を滅ぼすほどの)探究心、好奇心、そして慈悲の心。人が人であることの意味を最大限、活かすためには、心に余裕(ヒマ)を持つことが、必須なのです。
個々人が、どうもっと時間的余裕を作るかは『特別講 コンサルタントの整理術』をお読みいただくものとして、ここではマンガによる「精神的余裕の作り方」を、述べましょう。

あなたはどうやって、自分の精神的余裕度の有無をチェックしていますか? そしてどうやって、精神的余裕を作っていますか。


#『よつばと!』。小さな純粋さが心の殻を破る

まずは、心の硬さチェックです。純粋で面白いものを見て笑えないようでは、相当重症、余裕度ゼロです。
純粋といえば「子ども」か「動物」。ということで、心の余裕チェックの素材としては佐々木倫子(のりこ)さんや、あずまきよひこさんのものが最適でしょう。
あずまきよひこ氏の『よつばと!』は全くの日常がテーマです。大した事件も起きず『サザエさん』級の平和さです。日本の政治や世界の経済がこんな危機的状態の時に、こんなに平和な本を読んでて良いのか、と思うくらい。
主人公は最近田舎(海外のどこか)から、町に越してきた、よつば、です。推定5才 。

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「お父さん」曰く「外国に行ったとき拾ってきて、なぜか育てることになった」女の子です。このとてつもなく無邪気で純粋な子どもが、隣家の3姉妹を巻き込んで引き起こす、小さな出来事たちがユーモアたっぷりに綴られていきます。
打上花火を生まれて初めて見たよつばは、叫びます。
「おっきーなー」「はなや意味ねーなー」
隣で焦る、花屋のあんちゃん(笑)

よつば に複雑さは通用しません。楽しいものは楽しいし、コワいものはコワい。特に鳥除けの大きな目玉の風船は大嫌い。でもにわか雨は大好き。雷が鳴れば長靴を履いて傘なしで外に飛び出します。
彼女は「無敵だ」(お父さん 談)なのです。


#よつばは、何を言いたいのでしょう

コミック最新巻である11巻からの問題です。
ある日、よつばは友だちの家に行く途中、遠回りして手打ちのうどん屋さんを見つけます。外から手打ちの様子をじっと見つめるよつば。いつの間にか店内に入り込んで、厨房の店主(おじいさん)の横に出現です。
邪魔しなければ見ていていいよ、と言われよつばは店主の脇で興味津々。そして2人の会話(?)が始まります。よつばの問いに、店主は淡々と答えるのですが、さて各々、よつばは、本当は何が言いたかったのでしょうか?

1. 店主が生地を麺棒に巻き付けて、伸ばそうとしている
よつば「それはなに?」店主「・・・これはうどん」よつば「違うよ?」店主「・・・違わん」

2. よつばが見つめる中、モクモクと生地を伸ばす店主
よつば「なんでうどんにしたの?」店主「なんで?なんでって・・・」「・・・・・・」「うどんが好きだから・・・?」よつば「ふんふん」

3. なお生地を伸ばす店主
よつば「じいちゃんはうどんとおそばとどっちがすき-?」店主「・・・うどんかな・・・」よつば「ふんふん」「よつば、ラーメンすき」店主「そうか・・・」

さて、どうでしょうか? うどん職人に「それはうどんじゃない!」と言うよつば。本気です。そんな、棒に巻き付けられた薄い座布団みたいなうどんなんて、見たことないものねえ。
うどん職人に、なぜうどんを選んだのかと突っ込むよつば。これは無邪気な、しかし鋭い質問です。答えに窮する店主。で答えが「うどんが好きだから」という単純さは素晴らしい。もうすっかりよつばのペースにはまってます
そしてそう言っているのになおうどん職人に「うどんとそばとどっちが好きか」と問うよつば。これは単に「自分はラーメンが好き」と言いたいだけの質問でした(笑)

そうそう子どもって自分が言いたいことがあると、それを言いたいがための問いかけをします。うちの長女の幼少期の必殺技がそうでした。
長女歌う「どの花見ても、えのぐみれ~」母、続きを待つ。しばしの沈黙。
長女「ねえねえ、『続きは?』って聞いてぇ」母「・・・続きは?」
長女「もう無いの-」
少ないボキャブラリーを最大限に活かして「会話」するための技を彼女は開発したのでした。これを、面倒・・・、と思いますか? 面白い、と思いますか?

子どもたちの無邪気な行動や言葉で、自分の精神的余裕度の有無をチェックしましょう。もし余裕を失っていたら、次はそれを作るための方法です。


#4コマで時間がゆっくりになる『ぼのぼの』

空白にこそ余韻や空想があります。いがらしみきおさんの『ぼのぼの』はそういう空白にあふれています。でも紙面をいっぱいに使っての空白ではありません。基本はすべて、4(もしくは8)コママンガなのですから。

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主人公はラッコの子ども、ぼのぼの。アライグマくん、シマリスくんといった動物たちが森の中で色々なことに遭遇し、探究し、少しずつ(たぶん)成長していく物語です。
周りを取り巻く大人(の動物)たちは、妙に哲学的だったりします。スナドリネコ、ヒグマの大将、カシラ(ひぐま)、長老さま(シャチ)、みなそれぞれの哲学をもっています。

長老さまが、ぼのぼのに言います 。
「それはの このトシまで生きると よ~くわかる んじゃが・・・」
「生き物が 悩まなきゃ いけないこと など」
「この世にゃ ないような 気がするん じゃよ」
「ほっほっほ~ 今のは ないしょじゃぞ」
「言うと みんな おこるから の・・・」

しかし、もっとも味わうべきはこのマンガに満ちる「間(ま)」です。4コマを、ただの起承転結に使わず、その狭い狭い画面を一杯に使っています。
文章で表現することは甚だ難しいのですが・・・たとえばある4コマはこんな風です 。

1.右下に岩場。ぼのぼのがすっくと立っている。残りは全て海。ぼのぼのは、潜水中のおとうさんを探している。
2.同じ構図。画面左上に「↓」と「この辺に出てくると思っている」のコメント
3.同じ構図。「↓」のみ。コメント無し
4.同じ構図。「↓」から少しずれたところに、おとうさん(1㎜角)が現れる。ぼのぼののところには「あぁっ おしいっ」の太字コメント。

bonobono2.jpg(こんな感じです・・・)


ほんの少しの動きとセリフ・コメントで一コマ一コマが進んでいきます。よーく見ないと見落としそうな感じで。

これは、ゆっくりとした想いや時間の流れを表現するのに良い方法です。いや、と言うよりは、読者の「時間」を遅くするための手法、ではないでしょうか。焦って読み進んでも、この面白さは味わえません。
なんの蘊蓄も哲学もないこのコマ進みに、楽しさを感じうるかどうか。それが余裕(ヒマ)修行の2段階目なのです。
修行なので後は、繰り返し、進んでいくだけ。繰り返さなければ身に付いた「技」になりません。時間の余裕と心の余裕(ヒマ)をもって、ヒトとしての進化を遂げましょう!
あ、いやいや、今回は「ヒトの進化」なんて言いません。柔らかいマンガで、柔らかい心を養いましょう。それだけで、十分です。

2012年01月12日

マンガ考 ~『デビルマン』の歌は歌えないけれど・・・

このブログは、今週のダイヤモンドオンラインで好評だった
特別講  ヒトの「幸せ」をマンガから学ぶ  年末年始の読書のススメ!2 ~ナウシカが真に戦った相手とは』
の続編です。

私が高校を卒業し福井から東京に出て、すぐ感じた違和感が2つありました。
昼間でも中高生が街中をウロウロしていることと、夜の雲が明るいことでした。

福井ならそんな子どもは即、補導されます。
そして福井(というか永平寺)の夜の雲は暗闇です。星の見えないところが、雲。

東京ですぐにはわからず、浪人時代を経て大学生になって感じた違和感がありました。
それが『デビルマン』でした。

カラオケに行くと、みんなが『デビルマン』のアニメ主題歌を歌えます。
福井では放送してなかったので私は歌えません。

まあ、そんなことは多いのでたいして気にはなりません。気になったのは、みんながデビルマンを「楽しい思い出」として語ることでした。
デビルマンが「格好いいヒーロー」として、位置づけられていることでした。なんだかビームも出すらしいじゃないですか。見たことないけど。

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私にとってデビルマンとは、コワイ思い出いっぱいの恐怖マンガであり、黙示録的作品でした。

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登場する勢力は4つです。
・サタン+デーモン
・デビルマン(人類とデーモンの合体種族)
・人類
・神

マンガのほとんどは、デビルマン(不動 明)とデーモンとの戦いですが、その後、一気に黙示録的世界が浮かび上がってきます。

昔、神がデーモンたちを滅ぼそうとしたとき、サタンは堕天使となって神と戦いました。
そして今、サタン+デーモンが人類を滅ぼそうとするとき、デビルマンたちは戦いました。人類を、守るために。
しかし、人類はあえなく滅んだのです。

人類は、デーモンによってでも、ましてやデビルマンによってでもなく、恐怖に耐えかねて互いに殺し合い、自滅してしまったのです。
人類の敵は、人類でした。

デーモンたちは残忍で暴力的でしたが、ヒトに対して最も残虐であったのは、ヒト自身だったのです。不動 明は絶望します。
そして訪れる、ヒト無き世での最終戦争。


このマンガ版『デビルマン』は、是非読むべきだ!と簡単にオススメはできません。
アニメは設定や世界観だけを共有し、違うシナリオライターによって描かれた、勧善懲悪の物語であったと聞きます。
しかしマンガは、『少年ジャンプ』での連載を読んでいた私(小学生)に、ある種のトラウマを残すほどの衝撃的ストーリーであり描写のものでした。

永井豪さんが、読者に突きつけたものは、それほど重いものなのです。


さて、まだ読んでいないあなた。どうしますか?

中古なら全5巻が1500円で読めますよ・・・

2011年11月29日

三女のおやつ

ダイニングテーブルの上に

・「抹茶ラテ」 という飴の空袋
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・それを賞賛したとおぼしき絵
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が。

三女の作品らしい。

面白い。
さすが期末試験明けで、おひまなだけはある。

でも・・・、食べたらゴミは、捨てようね。

2011年11月28日

特別講義ルークの冒険@四日市市 内部東小 11/23

グロービス名古屋校でISTを受講された高木さんが、PTAに働きかけて実現した『特別講義 ルークの冒険』である。

なにがチャレンジングだったと言って、
・PTA行事だが、大人と子どもの両方を対象にしたい
・子どもは小学生1年生から6年生まですべてを対象としたい
という会であったこと。

子どもが主体、ではあるのだが、大人にも『お手伝い至上主義でいこう!』的な話も是非に、とのことだった。大人向けの話のとき、子どもはどうしていればいいだろう。

また、1~6年生を混ぜるのは初めての経験。あまりに理解力にギャップのある集団を、どうグルーピングし、どうリードすればいいのだろうか。

そんなことをツラツラ思いながら、名古屋経由で四日市市に。いよいよ家庭科室に子ども48名、大人40名(うち教員4名)を詰め込んでの授業がスタートだ。

・校長先生の挨拶
・PTA会長の挨拶(30秒)
・司会による紹介
と進んで、いざ授業。やはり5.6年生をチームリーダーにする。
これに存外時間がかかる。大きな学校なので必ずしも友だち同士ではないし、内気な子もいる。
でも決める。それが必要だったから。

今回立てた作戦は、チームリーダーに実験の肝の部分を任せること

紙コップ実験で、どうやって水を入れた対照実験を行うか、途中で、リーダーだけを前に集めて実演する。そして一人一人に自分でも体感してもらう。
その上で、「これを、チームメンバー全員にやらせて。リーダー、しっかりね!」と送り出す。

すぐに各チームで起こる歓声。
内気な女の子リーダーも、一生懸命やってくれた。


最後に子どもたちにはアンケートを書いてもらい、その間に、教室の後ろ1/3に集まる大人たち向けにお話しを。
「釜石市の奇跡」のことに絞って話した。
「必要なのは判断力。そしてそれは教育と訓練で身につけられる!」

質疑応答では、親から「どうやって判断力ある子に育てられるのか?」との質問。
ならばと「ヒマと貧乏」のお話しをする。
さらにお手伝い至上主義についても一言」とあったので、三谷家事例を少し紹介。

時間はちょっと?オーバーしたが、子どもたちも親たちも、とっても熱心に取り組んでくれた。


生まれて初めて降り立った、三重の土地。
また、お邪魔できると良いな。

これは最後、体育館でやった「大風船実験」
参加条件は「手を出さない。顔でぶつかる」こと(笑)

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2011年11月23日

特別講義 ルークの冒険@郡山市赤城小 11/21

『ルークの冒険 ~カタチのフシギ』の発刊を記念してキャンペーンを発表したのが3月4日。「全国10校まで出張講義に無料でお邪魔します!」 

その翌日には武雄市と郡山市から申し込みがあった。 
http://www.mitani3.com/blog/2011/03/post-277.html 
直後の震災で、郡山市赤城小での授業は、無期延期に。「落ち着いたら必ず!」と。 

11月21日月曜日、その日は来た。東京駅から新幹線で90分弱で郡山駅。そこから徒歩15分で(実際にはタクシーに乗ったが)赤城小だ。 
お呼びいただいた坂内先生は「学び合い授業」の達人。今回は機会がなかったが、是非その技と心を拝見したいと思う。 

さて、授業は午後から4年生全員に体育館で。 
子どもたちはてきぱき動き回り、お昼休みの時間を使って自分たちの学びの場をしつらえていく。 
1315過ぎ、坂内先生が子どもたちに挨拶を促す。そしてさっそく授業が始まる。 
・イロのフシギ 
・円柱を探せ 
・紙コップのフシギ 

ひとつひとつのテーマに、子どもたちは一生懸命取り組んだ。わいわい、わーわー、えーーーっ、と声を出しながら。 
60分ちょっとの授業。最高気温7℃、前日比マイナス15℃という日だったが、存外寒さを感じなかった。子どもたちの熱気のおかげかな? 

いつものアンケートでは「とても面白かった」が98%! 
感想はイロイロだったが、みな、身近なフシギを堪能し、その発見・探究の仕方を味わってくれたのじゃないかな。 


その後、校長室でしばらく休憩して、1500からは保護者と教員のみなさん向けの講演を。 
テーマは「子どもたちの生きる力を伸ばすためのヒマと貧乏とお手伝い」 
途中、「ミューラー・リヤ錯視」「世界の渋滞」「世界の言葉」など、考えたり手を挙げたり、声を出したりする話題も含めて、子どもたちに何を与えるべきか、与えないべきかのお話を60分。 
質問の手は挙がらなかったが、アンケートにはみなびっしり書いてくださっていた。 

話の内容を真剣に受け止め、たとえば反省し、たとえば安心し、次へと向かおうとするものが多かった。 
ありがたいこと。 

Z会の寺西さんのご紹介から赤城小とのつながりが生まれた。感謝である。 
そして「特別講義 ルークの冒険」と親・教員向け「お手伝い至上主義」講演が実現したのはもちろん、坂内先生、渡邉校長先生のおかげである。 
楽しい一日を、ありがとうございました。

2011年11月17日

第7戦:日経「丸の内キャリア塾」で女性300人と紙コップ ちょきちょき。 11/14

日経新聞が女性読者開拓のために立ち上げたのが女性対象のスペシャル講座「丸の内キャリア塾」である。いや、違う。 
女性だって日経新聞(のターゲット)読者である!に対して懐疑的だった社内外を、説き伏せるために創られたのが「丸の内キャリア塾」である。私の回でなんと第64回。 

毎月、レギュラー講演が行われ、その詳報が首都圏の日経夕刊に3面を使われて大きく載る。講師陣は著名人ばかりで、なんで私が、と思わないでもない。

でも、担当の橋本あゆみさんが良いというなら良いのである。私に異論などあろうはずもない。 

集客は主催者の責任だし、私はよい講演をするだけだ・・・。 

とはいえ、箱の大きさは小さくない。慶應MCC「夕学50講」でも使った丸ビル内の引き出し型階段会場だ。定員は300人。

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これが果たして埋まるのか!? 

申し込みが始まってしばらく経つと、100人を超えたが足踏みが続き、〆切り1週間前で218名。 
ちょっとやきもき。ところが新聞での広告も効いてその2日後には250名を超え、結局、当日ねじ込んできた2名(うち1名は知り合いの連れ(笑))も足して306名の申し込み。 

ふ~。 

あとは、私の責任だね。 
300余名の女性陣(95%が働く女性)にどう対峙しようか。 

11/14 1900。いよいよ開演だ!

まずは盛り上げ。 

イロの不思議、チームビルディング、話し合い、と駆け抜け、一体感とリラックス感をつくる。 

そしてバイアスとミューラー・リア錯視。 
ここで一気に感情が爆発する。あはは、やられた~~~。 

階段会場での紙コップ演習もうまくいき、あとは最後の締めだけ。 
子育て話に絡めて、「自由と制限」「放牧型共育」の話、そして「釜石市の奇跡」の話をする。 

みな、真剣に、聴いてくれた。 

100分プラス40分(懇親会)を振り返って、一番だったのは、会場に質問を振ったとき必ず何人もの手が挙がったこと 

それを一瞬で見つけるわが視力に感謝・・・。 
いやいや、みなさんの姿勢に感謝(笑) 

瀬戸市教育フォーラムでの小学生たちに負けないノリと、熱意であった。 

懇談会の間、丸ビル内の書店さんが著作の販売を行ってくれた。 
『一瞬で大切なことを伝える技術』を10数面、平積みしてくれたせいか、なんと30数冊売れたという。 
他の著作も数冊ずつ。Good 

いや、これは「発想力」の講座だったはず。なぜに「発想力」系の本でなく、『一瞬で大切なことを伝える技術』が??? 
おそらくそこに、今回の本が、大いに売れようとしている原因があるのだろう。

2011年11月15日

第6戦:瀬戸市教育フォーラム「はやぶさの奇跡」 11/13

規模的には今年最大なのがこのイベント。愛知県瀬戸市が企画した、「はやぶさ」絡みの大イベントだ。

(公式ブログはこちら

夏、瀬戸市の29の小中学校から「宇宙」をテーマとした作品を募集することから始まり、11/13日曜日には市の文化センターで約1000人の市民(と近隣のみなさん)が集まる中、講演と表彰式が行われた。

 

メイン講演は、はやぶさのイオンエンジン開発責任者の國中均 JAXA教授が60分。そのマエセツとして、レクチャートークなるものを20(と子どもたちの表彰式のコメンテーター)。

「はやぶさ」のマエセツなのでいつもと同じ内容というわけにも行かない。しかも20分という短時間。

どうしようかなあと頭を絞ること数ヶ月(ホントに)、前日に思いついたものも含めて、中身の濃い「体験・体感型」講演ができたかなと思う。

 

・サンプルリターンの価値と難しさ

・圧倒的スピード

・はやぶさの名前の秘密

・空気抵抗と涙滴型流線型

・はやぶさのカタチの秘密


という流れと説明をしつつ、なぜそうなのかを確かめる大実験を3発。

 

・空気の重さ大実験(巨大風船をどーーーん)

・流線型大実験(ロケット風船をびしゅっ)

・サンプルリターン大実験(会場3チームに分かれてロケット風船を後ろまで往復させる)

 

特に3番目は事前に練習もできない、一発モノ。会場の1000人全員が参加して、3本のロケット風船を前から後ろに、そして最後部のスタッフに渡して、また前にリターン!

これが意外と簡単ではない。あっちへ飛んだり、こっちへ飛んだり、戻っちゃったり。

早く早くと会場は大人も含めて大興奮。

 

でも、途中のプレゼンテーション部分も、とってもうまい会場との掛け合いになって、よかった。

 

「はやぶさの名前は、もともと何の名前~?」

「トリー!!!」と何人もの子どもたちが叫ぶ。

 

「じゃあ、他にはどんなはやぶさって名前の付いたものを知ってる?」

「新幹線!!!!」男の子中心の声が飛ぶ。

 

「大当たり。でもこんなのもあるよ」とスズキ隼を見せ「時速312kmだ!」

「おーー。すげー」と感嘆の声。

 

「こんなのもある。一式戦闘機
隼だよ。時速560km

大人向けのネタだったが、2階席から男の子の声が飛ぶ。

「かっこいいーーーー」

 

子どもたちは、1000人に囲まれても、臆さず、大声を張り上げていた。

大風船に触りたいヒト!という呼びかけにも、「はーい!!!」と何百人もの手が挙がったね。

 

たぶんこのノリは、トークの一番最初の「大声競争」で生まれたもの。  

こんにちは~と言えば、会場はこんにちは~と答える。そしておもむろに私は騒音計を取り出す。

みんなの元気をこれでハカるよ!

はやぶさは、とっても「元気」だった。どれだけの元気があったか見せましょう。

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M-V 5号機(はやぶさ搭載)の打ち上げ映像


会場にはこれを大音量で流す。みんなその音の大きさにビックリする。

 

「みんな、はやぶさと大声競争だ!」「4チームにわけますよ」

「まずはスタッフチーム!市職員や教育委員会関係の方立ってください。少数ですが模範演技をお願いします」

最前列の関係者席に座る議員さんたちが「俺たちも?」という顔だったので、笑顔で促す。「そうです」

せーの、こんにちは~!

 

おお、見事100デシベル超え!

 

次は小学生とそれ以下の子どもチーム。3400人が「はやぶさーーー!

中学生・高校生チーム。10人?(笑)が「イトカワーーーー」

その他の大人チームが数百人で「こんにちはーーー!

 

最後、全員で「はやぶさーーーっ!」と叫んでまたまた100デシベル超え。

 

ああ、大声出すって気持ちいいねえ。

みんなの元気もワカッタよ。

じゃあ、これからはやぶさの話をしよう。

 

そんな風に始まった、レクチャートーク。

1000人との20分は一瞬で過ぎた。(よく20分で収まった、というべきか(笑))

 

最後にみなに語りかける。

「はやぶさは、宇宙で孤独だったでしょうか」

「いや、一杯の星に囲まれて、きっと楽しかったと思います」

「みなさんも、星空を見上げてください」

「そしたら宇宙がもっと好きになります」 

 

数百人が出してくれたアンケート。

・たいへん面白い 75

・面白い  22

・普通   2

・面白くない 1

(未記入を除く比率)

 

表彰式では私独自に「三谷賞」を2組に。賞品は『ルークの冒険』

そのせいか、会が終わったあと片付けのとき壇上で、小学生女子からサイン攻めに(笑)

みんな、また会おう。

 

写真は当日配布の素敵なパンフレット。

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それにしてもよくぞ1000人、集めたものだ。感服。

2011年11月09日

第3戦:ダイヤモンドHBR35周年記念セミナー 11/09

田園調布雙葉での授業が終わってすぐ、九品仏の駅へ向かう。
自由が丘経由で日比谷線に入って、神谷町。
ホテルオークラまでは歩いて数分だ。

ダイヤモンドHBRが、35周年を記念して企画したセミナー
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KIT虎ノ門大学院はそのスポンサーの一社である。
なのでプレゼンテーション時間があるのだが、それはずっと後。

メインのスピーカをお願いしていた、野中郁次郎さん、紺野登さん、それにユニ・チャームの高原さんにご挨拶するためである。

野中さんのウィットの効いたスピーチ、ホントはもっとしゃべりたいことがあっただろうにガマンして合いの手で済ませていた紺野さん、ありがとうございました。

高原さんも「奇策はない。現場を理解しやるべきことをしっかりやるだけ」と。
ご挨拶したら、高原さんは社の方々と、その後のスポンサープレゼンテーションも聞かれるという。
俄然テンションが上がる私(笑)


2~3万円を払った(もしくは会社に払わせた)100余名が見つめる中、静かにスタートする。持ち時間は45分。

まずはいきなりのMr Brain話。
そこから認知問題、錯視問題と進んでいき、都度、客席に問いかけ、挙手を求め、書いてもらう。そしていよいよ紙コップ演習へ。

でも実は、プレゼンテーションの最初にやったのはチームビルディング。
こんなに意欲ある人たちが集まっているのに、ただ座って聞いているのはもったいない。
紙コップ演習では、チームでディスカッションしてもらいます。だから、3~4人でチームを組んでください。
その中で自己紹介デス。一人1分。
自己紹介は、名前と職業と、得意・不得意としてください。
今から1分、自己紹介内容を考えましょう。1分後、スタートです!

1分後、手を叩く。「自己紹介スタート!」
人々がいっせいにしゃべり出す。会場の温度が一気に上がる。

その熱気をうけながら、プレゼンテーションはスタートし、笑いやため息とともに流れていく。
いよいよ紙コップ演習では、頭だけでなく、手を動かしチームでの試行錯誤だ。

高原さんたちもちゃんと取り組んでいただいていた。さすが。

そして最後に3.11の話を。
ダイジなのは情報力ではなく、判断力。そしてそれは教育と訓練で身につけうるものなのだ。
奇跡は、起こせる!


50分間、持てる力をすべて出し尽くした感じのプレゼンテーションが終わる。
拍手を頂きながら、退場する。ふ~~。
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その後の懇談会も、珍しくおつき合いした。
2時間弱、本当に多くの方とお話しした。名刺交換41枚は新記録かも(笑)

次へとつながる、良い出会いの場であったと思う。
もちろんKIT虎ノ門大学院の宣伝もばしっとプレゼンテーションに入れたが、みな「宣伝には見えなかった」「魅力を感じた」と。
よしよし。

きっちり公私混同・・・ちがうか、WinWin、かな(笑)
ダイヤモンドHBRの関係者のみなさんからも直後、「ありがとうございました。今、打ち上げ中です~」とメール。
Good!

2011年11月01日

怒濤の11月の静かな始まり

日曜月曜と、家にいた。ゆっくりするつもりでもあったのだが、11月のイベントの準備を始めたら、ほとんどつぶれた。

プレゼンテーションスライドの作成と配付資料の作成。これが3イベント分。
来週でもいいやと思って始めた作業なので、急かされることなく、逆に効率的にできた。「早めにやる」の効用である(笑)
(『特別講義 コンサルタントの整理術』参照)

それに溜まっていた名刺の整理。
これが2ヶ月分で100枚くらい。目視チェックでOCRの読み取りミスを補正せねばならない。
名刺情報はプロモーション(や年賀状)にも使うので、必須データなのだ。


さて11月のイベントは予定表によれば・・・

11/2.3(水・木) 福井県生活学習館 「決める力と発想力講座」 

11/9(水)       田園調布雙葉 高3「ハカる考動学」

11/9(水)       DHBR イベント「マーケティングを問い直すとき

11/10(木)     アカデミーヒルズ 「伝える技術」 

11/13〈日)     瀬戸市 教育市民フォーラム「はやぶさの奇跡

11/14(月)     日経丸の内キャリアセミナー「発想の拡げ方・深め方-座って悩まず、動いて考える!

11/15(火)     文教大「社会人基礎力講座」

11/16(水)     日体幼稚園PTA研修「決める力と生きる力」

11/21(月)     郡山市赤木小  「ルークの冒険」
                    同 保護者講演 「お手伝い至上主義でいこう!」

11/23(水)     四日市市立内部東小子ども&PTA

東京だけでなく、福井・福島・愛知・三重・神奈川、と各地転戦である。

この中で最大は瀬戸市の教育市民フォーラム。子どもたち・親たち向けで1000人集客目標の大イベントだ。でも、主役はイオンエンジン開発を担当されたJAXAの國中教授。
なので、気は楽である。

単独だと日経丸の内キャリア塾が300人目標。他も100人クラスで大物が続く。

でも、一番学びがあるかもしれないのは10名前後の田園調布雙葉の授業。
ここでは過去も、いろいろな気づきがあった。
「ほめる力」研修はここで生まれたものだし、彼女らからのコメントでわかったこともいっぱいあった。
今年2回目の授業だが、さてどうなるかな~。

そしてなんといっても11/9には『一瞬で大切なことを伝える技術』が出る。
そのための隠しイベントも、この他に入ってくるのだ(笑)
書店さんにもご挨拶にまわりたいし、なかなかに忙しそう。


多くのみなさんに会えるのが、とても楽しみな、これからの30日間である。