2010年06月08日

6/12.13 希望ヶ丘高校「記念祭」!

岩田先生の高3 総合学習。テーマは「オトハナ」 

大人と話そう、というやつで、面白い大人を連れてきては、話を聞き、問い、ランチをともにするものだ。

今日は私の番。「ほめる力」演習をやった。 

女史18名、男子6名の計24名。 
昨年、「決める力」を受けてもらった有志も、数名、混じっている。 
彼女・彼らは、学校祭の実行委員長を初めとした猛者でもある(笑) 

自己紹介から始まり、「ほめる力」へ。 

まずほめる対象は「iPod」 

2人一組で、相手のiPodをほめる練習をしてもらう。 
ほめるポイントを定めて、自分のと比べて、定量的具体的に良い差を述べる。 
かつ、そのポイントは、相手にとって重視する、ダイジなものであること。 

これを身につけるために、 
・勝手に誉める 
・ポイント別にほめる 
・相手にダイジなポイントを聞いてからほめる 
というステップを踏む。 

次は、「ヒト」をほめる。 
相手の性格を、同じ枠組みで、ほめる。 

・相手がダイジに思う性格を聞き、 
・そのポイントで相手の優れている面を、 
・自分のそれと比べて 
ほめる。 

最後が、チームで一人をほめる、だ。 


これらは抽象的に言えば、「主張には、重みと差が必要」と言うこと。 
しかも、その重みは、主に相手にとってのそれであり、そこに共通認識がなければ(これがダイジな点だよね、が揃わなければ)、まったく主張は通じず、況んや議論にもならない。 


都度都度、みんなに発表してもらったが、ちょっとずつ、ほめるのがうまくなっていった、気がする(笑)


おわりに、小中高校時代の話をした。 
「安易に調べず考えよう」と「習慣は第2の天性」てなてなことを。 

後半から参加した教育実習生の方は「もっと早く受けたかった」「お手伝い至上主義は将来子どもにやらせます」とか。 


90分の講義後、10名ほどが残ってランチ。 
さらに数名が残って、雑談。 

希望ヶ丘高校は今週末が「記念祭」 
手作りポスターを、二枚ももらった! 

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近隣の皆さん、是非、足をお運び下さい。 


行き帰りは東名から保土ヶ谷バイパス、厚木街道経由で片道なんと25分。 
電車だと90分近く掛かるから、1/3である。 
雨が降らなくて、よかった…

2010年06月06日

北信越地区高等学校PTA連合会研究大会

なんと長い名前… 

毎年、各県が持ち回りで「研究大会」なるものを開く。 
北信越の全高校から、PTA会長と学校長らが集まる。その数、1000人超。 

今年は4/9.10に福井県で行われる。 
なぜか、そのお手伝いをしている。 


私はPTA活動の専門家でもないので、付加価値を付けるとすれば、アンケート分析とかファシリテーションである。 
なので、福井県全高校にアンケートを行い、その分析をやっている。 

テーマは「生徒の人間力向上」 
特に、生徒相互の創発、が関心事だ。生徒たちが自分たち自身で何かを行い、やり遂げることによって、初めて得られる「人間力」がある。 

アンケートは、福井の各高校における現状を探り、その先進事例を研究しようとするものだ。 


学校祭の自主運営一つにしても、レベルはさまざま。 

商業高校であれば、地域のイベントにお店を出すことで、学んだことを活かしつつ、ヒトとの接触や関心が深まっていく。 

エイズに関する性教育を、高校生から中学生に対して行う、という活動もある。 

なかなか、面白い。 
かつ、多くの高校がこういった活動を、人間力向上に繋がるものとして、前向きに捉えていることも分かった。 

これらが他の地域への刺激となり、また、福井県各校での取り組みの深化に繋がればよいのだが。 


自主自立の活動をすすめるための壁は、じつは親だったりもする。

2010年06月03日

なぜ今、カワイイ、が流行るのか?

日本人はとにかく、カワイイ物好きである。 

それ自体はいいのだが、最近はその対象が、人間全てに及んできている。 
ペンギンがカワイイのはともかく、なんで高校生や大人まで、全部カワイくないとダメなのか。 


カワイイとはそもそもどういった感情なのだろうか。 

古典に学べば、最高にカワイイ存在は「小さきもの」である。 

元来、小さいモノはなんだってカワイイのだ。 
ヒトは、小さきもの、つまり幼いものを見たら「良い!」と自動的に思うように、できているのだ。 

それはつまり、カワイイという感情が、生後間もないものを見たときに、それを保護しようとする自動の脳内プログラムみたいなものだということだ。 


その陰には、ヒトの幼体が、生物種としては極端に弱いと言うことがある。 
(他にもパンダやカンガルーもそう) 
仕方ない。だってヒトはみんな(生物的には)未熟児で生まれているのだ。 

頭脳を発達させすぎたため、胎児の頭が母体の骨盤を通らなくなり、外にそのまま出たら死んじゃうような状態(未熟児)で出産するしかなくなった。他の多くの動物のように、生まれ落ちたらすぐ立ち上がって、えさを食べたり母乳を探したりなんて、できない。 

だからヒトという種を存続させるには「幼体保護」の特別プログラムが必要だった。 
・幼体は生命の危険を感じたら、泣いて知らせる 
・成体は幼体を優先的に助ける 

これらを動かすための心の仕組み(=感情)が、 
・幼体→「不快」 
・成体→「カワイイ」 
だったのだ(多分)。 


小さきもの、幼いもの、弱いものを大人が助けるための心のプログラムが「カワイイ」なのだ。 

ではなぜ、今、日本人はなんでもかんでも互いにカワイイを連発するのか 
子ども同士、大人同士、みんなだ。 

それはきっと、「助けて」「守って」という無邪気な叫びなのだろう。 
責任を果たす側でなく、権利だけを主張する側でいたいという願望なのだろう。 
大人である(大人になる)ことの放棄なのだろう。 

「守ってあげたい!」ではなく「守ってもらうっていいよね」という確認の叫びなのだろう。 



ちょっと極論だが、そんなことをふと、思った。 



ちなみに、なぜ女性の寿命が長いのか、についても上記の理由から来る「おばあちゃん仮説」というものがある。これはまた今度。

2010年06月02日

宇宙人は、いるか?

わが銀河系だけでも星(恒星)は2000億個ある。宇宙全体だとそのまた数千万倍。
これだけあるならきっと宇宙人はいるはずだ。
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まず問題は、現代物理学の壁である「時空」を超えることが出来るかどうか、だ。
時間旅行や、ヤマトのようにどかんとワープ(空間跳躍)出来るかということだ。
もしこれが技術的に可能だとしよう。
そうすると全宇宙の過去や未来(巾数百億年)のどこかでその技術は必ず開発され、運用される。
結果、その文明はこの宇宙のあらゆる時空のあらゆる種族に関与できることになる。
であれば、既に地球のわれわれになんの接触もないのはおかしい。
理性的に見守っている、という説もあるが、そんな統率が全宇宙的にとれるとは思えない。
つまり、やはり「時空の壁」は超えられないと言うことなのだろう。
そうなると、光のスピードを上限として旅をせねばならないわけだが、それでは恒星間旅行、特に銀河間旅行は難しい。
銀河系は直径10万光年くらいの範囲に2000億個くらいの恒星が集まっている。
恒星間の平均距離は10光年くらいに過ぎない。
(今の人間の技術ではこれを超えるのに何万年も掛かるが)
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ところが銀河間は数百万光年は離れているので、光のスピード(これが最速)でも数百万年掛かる。
そんな長期間では、そもそもそれを支える文明が保たない可能性が高い。
(ヒトの文明はまだ1万年、宇宙進出してからだと50年くらい)
ということは事実上、互いに接触可能なのは各銀河の中だけということだ。
そこで、知的生命がどれくらいの確率で出現するのか、が次の問題である。
昔はそこそこ高確率で出現するのではと、思われていたが、ここ最近、結構奇跡に近いのではないかとも思われている。
1. 異常な高酸素濃度大気の存在
2. 非常に適切な太陽との距離
3. 異常に巨大な衛星の存在
4. 木星型惑星が2個だけあること
もちろん、観測技術の発達により、太陽系外の惑星がどんどん見つかっているのも事実である。近くの星なら木星型惑星だけでなく、地球型の小さく重いモノも観測できるようになってきた。
恐るべき技術進歩だ。
とはいえ、上記の「奇跡」が100分の1クラスの偶然だとすると、それだけで1億分の1という係数が掛かることになる。
2000億個の星のうち、惑星を持つものが半分(半分は連星系だから)として1000億個。それに1億分の1を掛けて1000個。
これを銀河系に均等にばらまけば、互いの距離は数千光年くらいだろうか。
つまり、往復1万年掛ければ、お隣とコミュニケーションがとれることになる。
いや、そうではない。
文明の維持期間が大問題なのだ。地球で言えばこれまでの40億年の歴史の中で、接触して意味のある知的生物が存在したのはここ数千年に過ぎない。それが今後どれだけ保つかも分からない。例え今後10万年もの間、今以上の文明を保持できたとしても、40億年から見ればたった4万分の1の期間だ。
つまりガンバってお隣に行っても、お互いの文明の時期がずれていたら、廃墟か原始人にしか会えない、その確率が極めて高いということだ。
下手をすれば、同一時期に、銀河系内には知的生命は一種だけ、ということすらあり得る。そうなると互いの接触は絶望的だ。
そう、問題は距離でなく、時間なのだ。
10万年の文明では短すぎる。
この宇宙で他の知性と出会いたくば、100万年を生き延びろ・・・
宇宙人は必ずいる。私はそう信じている。
でも、それと接触できるかどうかは、また別の問題なのだ。
因みに、1.の奇跡だけ、説明しておこう。
地球上の生命が爆発的に進化をしてきたのは高濃度の酸素に寄るところが大きい。酸素型の代謝は、生命に極めて高効率のエネルギー源を与える。
それを活用して、生命は堅いコラーゲンを作り、骨格を作り、筋肉を作って生存のために戦った。その生存競争こそが、強烈な進化上の淘汰圧となったのだ。生命が作り上げた究極の武器が、酸素とエネルギーを大量消費する、脳という器官だったのだ。
ところが、酸素というのはそもそも猛毒で、対象を全て酸化してしまう。鉄であろうがアルミであろうが、炭素であろうが。だからこそ、大気中に酸素が浮遊していると言うことは実は不思議なことなのだ。
カンブリア紀に入る前、空気中に酸素はほとんど無かった。植物の光合成が活発になり、大気中の酸素濃度が上昇した。空気中の酸素濃度が1%を越える頃(今は21%)、生物はエネルギーを得て、爆発的多様化を進めた。カンブリア爆発という。
他の太陽系外惑星でも、これだけの酸素濃度を達成できただろうか。そうでなければ、生命の進化は極めて穏やかなものとなるだろう。
以上(上記の計算はまったく厳密ではないので念のため)

2010年05月31日

はやぶさが、還ってくる

はやぶさが還ってくる。 

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7年ぶりに、宇宙の彼方から。 

2003年5月に地球を旅立ってから、旅すること10億キロメートル以上(たぶん)。 
地球一周が4万キロメートルだから・・・25000周?よくわからん。 
時速1000kmのジェット機で行こうとすると、ノンストップで100万時間。つまり100年以上掛かる。そんな距離を、旅してきた。 

はやぶさが試みたのは、史上初めての小惑星(イトカワ)に接触し試料を取って帰ってくるミッション。 
サンプルリターン、というやつだ。 
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メインエンジンは既に使えず、サブ4つのうち3つも故障した。 
本体も地球大気への再突入で燃え尽きる。サンプルボックスを正確にオーストラリアの砂漠に落とすために。 


それでもはやぶさは還ってくる。



光瀬龍 「たそがれに還る

2010年05月31日

5/30 名古屋で親子「ハカる考動学」セッション!

大人と子どもが一杯交じるというセッションを始めてやった。

(mindsetで中学生と大学生、はあるが)
ハカる考動学 出版記念 講演会&交流会 in 名古屋」である。


大人30人、小中学生5人、幼稚園以下5人、くらいかな。
一番活発に手を上げて、発表したのは10歳の真衣ちゃん。
発言内容も、とっても良かった。

乳児連れのご夫婦や若いご夫婦も何組か。
これからの子育てを考えておられるのだろう。研修後の立食パーティのとき、熱心に質問に来られた。

研修自体は「イロの不思議」と「カタチの不思議」を組み合わせたもの。
それだけで90分くらい掛かってしまう。
本当は、子育て系の話もしたかったが、致し方なし。

以下、主な感想。

「幼児(6才と4才)連れだったのですが、その子どもでもところどころ興味が持てる内容で、とても楽しく、子ども連れで良かったなと思いました」(34歳)
「気持ちのいいだまされ方でした。しかしだまされたでは終わりません」(32歳)
「いろんなアハ体験ができて面白かったです。そしてその先があってこそ意味のあるものになる…と実感しました」(32歳)
「面白い素材の発見とそれを繋げる構成が興味深かったです」(42歳)
「動いて考えることは大切と 再認識しました」(47歳)
そして、
「むっさ おもろ~(^_^)d 勉強になったぜお~( ´-`)」(10歳)


吉田シンさん、林さん(誰でもヒーロー)、ステキな機会をありがとう。

2010年05月29日

iPad の使用レポート:その1

5/28 昼過ぎ、宅急便でiPadが届いた。

配達してくれたのは、いつものロマンスグレーのおじさん。
彼は最近近くの集配所から自転車キャリアで、周辺をカバーしている。

坂が一杯でかなり大変な地区である。

その彼曰く「今日の午後はこればっかり」
あらあら、ごくろうさま~

まあモノは軽くて良いのだろうけれど。

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とりあえずMacBook Proに接続したのだが、iPodと同じで同期を始める。
これが、長い…

それはとばして、色々設定をする。
なんだかやっぱり「大きなiPod」という感じである。

それが悪いかというと、そうでもない。
大きいから使いやすい分もずいぶん多く、メールもtwitterもこれならラクチン。
しかもワイヤレスキーボードも買ったし(笑)

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一日ハマっていたのは、「Soundrop」
これは、楽しい。自分の創造性を試したくなって徹夜必死である。

そんな無料アプリや、iPad keynote 1200円を入れたりしていた。

・keynoteは、いまいち。09のが動くが、完全ではない。改良を待つか
・画面は汚れるがトレーシーで一発。メガネふき必携
・ピクチャーフレーム機能は思った通り素晴らしい。特に「折り紙」効果。これだけで買った甲斐あり?


二日目の5/29土曜日はまず虎ノ門でゼミ。
折角なので電車の中で使ってみた。
いや、正確には田園都市線は混みすぎていて、びびってやめた。
空いた銀座線でこそこそと。

見せびらかしたいのやら、たくないのやら。

少なくとも、

・片手で軽く持てるので、使い勝手は悪くない
・もちろん座っていれば何でも出来る

レポート、以上。

2010年05月27日

御料牧場、SO206、Lights

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生産者 宮内庁。御料牧場で採れる牛乳さん。 
皇居内にある宮内庁でお呼ばれ。おいしかった。 
バター香が強いが、飲み味はすっきり。 


DocomoのSony製 携帯電話。1998年。 
私が昔、愛用していた機種。 
デザインも良かったが、左上のジョグダイヤルは、もの凄く便利だった。 


ISL@永田町にある光たち。 
昨晩は、1830から2340までノンストップで議論。 
夏、50余名の高校生たちと会うのが楽しみだ。

2010年05月25日

本とバイクと男の子

今日は次女の運動会で、東京体育館@千駄ヶ谷へ。

ここは、バイクで行くのにとてもよい。
自転車とともに駐車場があり、しかも安くて便利。
最初の2時間無料で、その後も1時間100円だったかな。

次女の「筏流し」等を見学し、お昼を食べて帰り際、その「事件」は起こった。


駐車場から出て、ちょうど歩道上で車道に出る機会をうかがっているときのこと。

「バサッ」
と、何かが落ちた音。

振り向くと、地面に紙の塊。よく見ると、書店のカバーが掛かった厚めの文庫本だ。
その先には20~30代の男性がスタスタ。彼が落としたに違いないが、気がついた様子はない。

こちらはバイクにまたがり、歩道上。
すぐに拾うわけにもいかず、車道に出てバイクを一旦止める。

その上で、ヘルメットを脱いで…と、いろいろやらなきゃいけない、ちょっと面倒だなと思った瞬間、そこに母子が通りかかった。

お母さんは、気がつかない。ゴミと思ったかな。
でも、男の子が、気がついた。

「お母さん、本が落ちてるよっ」

男の子は小学2年生くらい。本を手にとって、お母さんを見上げる。
お母さんは、あらどうしましょう、という感じ。

そこですかさず腕を上げ、男性を指さしながら、声を掛ける。「その本、あの男性が落としたんです!」

お母さんは「あの青い服のヒトですか?」と確認。そうですと私。

もうこれで大丈夫。

ただ、その後も、ちょっと面白いやりとりがあった。

お母さんは男の子に「持って行ってあげなさい」と促す。でも男の子は「え~、お母さんも一緒に行って~」と恥ずかしそう。
その間にも、男性は数十メートル先をスタスタ。こりゃマズいかな。

私はバイクを発進させて、彼に追いつき声を掛ける。
「すみません、本を落とされてないですか?」

いきなり声を掛けられて驚いた様子だったが、腰のバッグを確かめ「あっ」という表情。

私は後方を指さす。

そこには男の子が元気に走る姿が。
それを見て、男性もすぐに走り出す。


それだけを確かめて、私はまたバイクを走らせた。

2010年05月24日

AKKのススメ?

20代で伸びる人、沈む人』と言う本の紹介記事があった。

主題の一つはKYだという。空気、というやつだ。

AKYとHKYは、分かる。 

空気を読めても、その上のレベルで行動できるヒトがAKY。→伸びる。 
空気を本気で読めず(読まず?)ハマルのがHKY。→沈む。 

まあそれは、いい。 

でも、ほとんどの人間はそこにはいない。 
空気を読んでそのまんま動くか、空気を読んでジッとしているか、だ。 

どちらにも「変える」力は、ない。 
でもそこから一歩進むには、どうすればいいだろう。 

もうちょっと考えてみよう。

一つだけ言えるのは、あえて空気を壊すヒトになろう、ということか。
AKKのススメ。
イバラの道であることは、もちろんである。