品川女子学院の「事業計画」
事業計画と言っても、学校のではなく、文化祭におけるクラス別活動の、である。
講堂に高校生全員が集まり、ほぼ全クラスの代表たちが、壇上で事業計画を「プレゼンテーション」
事業としては、
・品女オリジナルグッズの企画・販売
・有名食品(カレーパンなど)の販売
・その他
がある。
週末2日間で、5000人以上を集める文化祭「白ばら祭」。
今年は9/18.19に行われるという。
受験生やその親が来るので、品女オリジナルグッズなども2000個とか売れてしまうらしい。
そうなると、その準備は大変なことで、制作会社との交渉に始まって、その生産管理や納品チェック、そして当日のオペレーションまで、膨大な作業となる。
そして一昨日はその「事業計画」の発表会。
ここで「投資家」たちから許可が出ないと、そのための必要資金(主に商品の仕入れ代)が、手に入らない。
生徒たちはクラスごとに、数十時間もの準備をし、たった数分間のプレゼンテーションに臨む。
生徒たち自身による運営・時間管理は厳格で、途中でも容赦なく打ち切られる。
「ハイ時間です」「質問をお願いします」
質問を投げかける「投資家」たちは、品女のOG大学生15名。
彼女らの判断で、資金プールからの「出資」が決まる。
事前に「事業計画」資料は配られているのだが、商品企画の説明から、事業推進体制(トップは社長)、自分たちのウリや、アンケートによる証拠付け、収支計画、さらには利益処分案まで。
プレゼンテーションの内容で感心したのは
・売れ残りリスクを定量化し、その対応を考えている
・食品を扱うクラスは衛生管理や仕組みを徹底している
・当日のオペレーションをすでにシミュレーションしている(何秒で何人捌けるかとか)
ヘタな大人顔負けの内容であった。
プレゼンテーション自体も、準備万端の気合いが入ったもの。
「私たちはクラス一丸、すでに66時間もの時間を掛けてきました」
「これからも準備に邁進します!」
「必要投資額の出資、お願いします!!」
企画の穴は、いくらでも指摘出来る。
でも、ダイジなことはほとんど押さえている、いいモノばかりであったと思う。
感心したのはでも、企画内容で「その他」のところ。
品女ブランドにも頼らず、有名食材にも頼らず、独自の価値提供を目指したクラスだ。
よく決断したと思う。
その灯りが、うまく輝くと、良いね。
最後に、コメントする機会があったので1つだけお話しした。
プレゼンテーションの内容はよいが、「伝え方」が、まだまだだと。
・スピード : 速すぎる。初めて聞く人の身になろう
・コミュニケーション : 相手の反応を見て話しかける
そうそう、「笑顔で」というのも付け加えれば良かったな。
正式名称は「起業体験プログラム」