大江戸線の天使
昼過ぎ、都庁方面から青山一丁目に向かう大江戸線。結構混んでいる。
座ったものの、向かいの席も人がいっぱい。
新宿駅で多くの人が降りた。
ふと見ると、向かいの席にSuicaがコロリン。なんと!
素早く拾って、ホームに降りて、声を上げる。
「誰かSuica落としてませんか?」
でも、反応はなく、たまたま目があったお嬢さんも、クビを横に振る、、、
さあ、困った。
一旦、電車内に戻るが、さてこのSuicaをどうしたものか。
しばし、ドア近くで悩む。
ホームのベルが鳴る。
ああ、仕方ない。改札まで持っていってあげるか。きっと落とし主はそこで立ち往生するはずだし。
と、決めて電車を出たら、さっきのお嬢さんがこちらを見ている。
唇が動く。
「持って行きましょうか?」
天使だ!
「お願いします」とSuicaを渡す。そして電車に、、、
と、思ったがドア(正確にはホームドア)は目の前で無情にしまり、私はホームにポツリ。
お嬢さんは少し、申し訳なさそうな顔をしてから、軽く会釈をして改札へと歩き出す。
ま、次の電車ても間に合うのは、電車に乗る前から確認ずみ。だから改札までSuicaを持っていこうと決めたのだし。
大江戸線 新宿駅。15秒間の、お話しでした。
結果的には、小さな親切の、連携プレー、となったかな。