2009年10月30日

一般道の規制速度の基準見直し

一般道の速度規制、一部で最高80キロに 
(読売新聞 – 10月29日 20:09) 
という見出しはどうでも良い。 

本文中の
「市街地の通学路など生活道路については、原則30キロ以下とする」 
が重要。 

これまで、個別の道路に制限速度を設けることは、非常に手間がかかり難しかった。 

所轄の警察署が行うのだが、住民が誓願しても極めて消極的。 
曰く 
「制限速度を設けると、歩行者が油断してむしろ事故が増える」 
とか 
「そこまでは出して良いのかとスピードが上がる場合もある」 
とか。 

でも、制限速度設定がないと自動的に上限は60kmとなる。 
2006年に川口市で起きた「わき見運転事故」では、これが仇となった。 

狭い生活道路を60kmで飛ばし、カセットプレーヤーの操作に気を取られて園児の列に突っ込み4人を死に追いやった被告に出た判決が懲役5年。これが最高刑だ。 
被害者、遺族は最高20年の危険運転致死罪の適用を求めたが、その道には速度制限がなかったためにダメだった。 

判決時には裁判長がわざわざ「無謀運転の極み。現行法では罪を十分に裁けない」と述べるほどの不条理。 

川口市ではその後、独自に「面的規制」の導入を検討するなどしていたが、警察庁自体も動き、ようやく今回の法改正となったわけだ。 


さて、これからどう進むのかを注視したい。 
また、地元地域でどう進んでいくのか、しっかり関わっていきたい。