ヒトが集うデザイン
箱もの行政という表現がある。
箱(建物や建造物)だけつくって中身がない、初期投資だけして運営・メンテに手が回らない・・・。
そんな公共投資のことを揶揄した言葉だ。
日本中に、使われない○○ホールや××館は山ほどある。
大抵は国の補助金がたんとつくから自治体は自分たちのお金だと思わない。
ムダのし放題である。ああ、情けない・・・。
そんな中でも、光る公共建築はある。
そしてそれらは、確実に「ヒトが集う」場所となっている。
いや、結果としての集客ではなく、最初から「ヒトが集う」とは何かを考え抜いているからこそのデザインだ。
そして、デザインというものが、それを実現する力のあるものなのだ、ということを教えてくれる。
ケース1:せんだいメディアテーク
2001年、伊東豊雄の設計。
外観は全面ガラス張りで、しかも床が極端に薄い。