「サバイバル」はなぜ2回やるのか。1回じゃ、ダメなんです。
先日おこなった、ある高校での「サバイバル」風景です。
「重要思考」を学ぶために、ケース「墜落」と「灼熱」をやりました。
チームDの様子を追ってみましょう。6人組です。
課題「墜落」では
・何となくの話し合いで始まり、消去法で要らないと考えられるものから、1つずつ順番を決めていった
・アイテムに関する細かい部分の話し合いが続く(木の太さや、木を手で折れるかなど)
・全般的に、状況を自分の頭で想像する試みが薄かった
チームで出した答えは当然、どっちつかずのアイマイなものになってしまいました。
ここで、解説が入り、そして反省会。
「墜落」では何をしてしまったのか、そして、次の「灼熱」ではどうするのかを自ら考え、そして、話し合います。
チームD内での振り返り
個々人の反省
・目的が定まってなかったなあ
・資料ちゃんと読んでないし
前回の反省を踏まえて今回は
・資料をちゃんと読んで、状況を把握しないとね
・目的を決めよ~
・大元をまず決めようよ~
・決め方は多数決で!
となりました。そしていよいよ、課題「灼熱」のスタートです。今度はうまくいくでしょうか。
・目的と戦略オプションの確認の後、戦略の投票
・なんとstay 3人 move 3人で二分
・移動するのか留まるのか、はっきりせず、話し合いが長く続く
・どちらかにはっきりさせようとする生徒は一人もいない
・ほとんど最後になって移動(move)に決まったが、40kmの移動時間はどのぐらいかかる?という疑問に対して、うまく答えられず行き詰まる
そうです。まだ、「決め方」がアイマイでした。多数決にしよう、までは良かったですが、同数だったら?を決めていませんでした。
いや、それが決まっていなかったとしても、その場で決めれば良かったのです。「じゃあ、ジャンケンで」とか「じゃあ、リーダー一任」とか。
リクルートの発行する『Works』117号で、渡辺正行さんが取り上げられていました。
実質2頁の短い記事でしたが、彼らが「コント赤信号」として成功するまで、いかに学習と試行錯誤をくり返したかが克明に描かれていました。
長い低迷の後、解散直前につかんだチャンス。
そのとき彼は他の2人に宣言したそうです。俺がリーダーになる、と。
「トリオ結成以来、何事も話し合いで決めていましたが、それでは時間がかかりすぎる。AとBがあってどちらが面白いかなんてさほど変わりません。大事なのは決めること。迷っていると勢いが落ちるんです」
リーダーシップとは、きっとこういうことなのです。
メンバーの余計な迷いを消すこと。捨てることの怖さや責を負ってあげること。
そして、「サバイバル」演習はだから2回やらないと面白くないんです。
失敗からの学びが、ダイジだから。そして、試行錯誤の中で、次の課題が見えてくるから。
みんな、秋にまたやろうね~