甥っ子のつぶやき
今日は二子玉川ライズのカタリストBAで、慶應の学生さんたちによるプロジェクト発表会があった。
ちょっと協力したので、拝聴に。
ついでにヒマしていた近所の甥っ子(中1)を連れて行った。
発表の途中、小声で「ランドスケープってナンですか?」とか聞いてきたりで、まあ、理解は辛かったかもねぇ。
でも、厳しい質疑応答が終わった後、「会社の会議ってこんなんですか?」と。
なかなかシビアでしょ(笑)
その後、ライズと玉川高島屋SCの中を二人でうろうろ。
私がプリンターのインクを買うために売り場に行ったら、彼はずらりと並ぶインクを見て「インクって高いんだなぁ」と言う。
すかさず私は尋ねる。「どうして高いんだと思う?」
彼は「作っている会社が暴利をとってるから?」
私「まあ、そうなんだけど、そんな簡単じゃないよ」
「プリンターとインク、の関係は、自動車とガソリン、かな。じゃあ、ガソリンはどこがつくって売っている?」
甥「えーっ。マークはわかるけど、名前が出てこない・・・」
私「エネオスとか、出光とかだよね」「それはどういう会社?」
甥「石油会社」
私「うん、自動車会社じゃないよね。自動車とガソリンは、違う会社がつくって売っている」
「じゃあ、インクは?」
甥「キャノンとかエプソンとか・・・電機会社?」
私「電機会社だけど・・・プリンターの会社だねえ。つまり同じ会社がつくってる」
「特許で守って、それしか使えないようにしてるんだ」
甥「えー、なんだか卑怯だなあ」
私「そうかい?そのお陰でプリンター自体は安く買えているのかもよ」
「インクで儲けるから、プリンターは安く売れる」
甥「ふ~ん」
私「そういうものは他にもあるよね」
甥「あ、携帯電話!」
私「ピンポン!他には?君んちにもいっぱいあるよ」
甥「う~ん、なんだろう」
私「ゲームさ。あれも本体はもっと高いのに安く売っている。その替わりにゲームからロイヤリティをとって儲ける仕組みにしている。任天堂がつくった仕組みだよ」
甥「そうか~」
てな会話を、歩きながら何回かやっていた。
交差点での別れ際に彼がぽつり。
「宏治さんからの質問に、ほとんど答えられなかったなあ」
私は彼の髪をくしゃくしゃしながら「さび付いてるんじゃないの~」と笑った。
彼も「う~ん、ほんとだ~」と笑った。
君がそこに気がつき、そしてそれを悔しがることが、最高だ。
少年よ、ガンバレ!
注:私は弟のところの甥姪に、宏治さんと呼ばれている。姉のところの甥姪には三谷のおじちゃん、だったかな(笑)