2010年01月20日

学びの源泉 通算60号 「新しいハカり方への挑戦2:MEMS」

学びの源泉も、通算60回目を迎えた。

このまま続ければ、4年後には100回となるのだろうか。

まあ、そんな先まで考えても仕方がない。

今回は、「新しいハカり方」の第2回目で、テーマはMEMS(メムス)。
Micro Electro Mechanical Systemsの略
である。

市場規模1兆円に達する、この技術の正体は?
そして、そのハカる力がもたらしたインパクトとは?

以下、一部。

#ジャイロスコープも内蔵したWiiモーションプラス
 もう一つ、常識を変えたMEMSがある。リモコンへのアタッチメントとして開発されたWiiモーションプラスに組み込まれた「ジャイロセンサー」だ。 


 これを取り入れたことで「回転」がハカれるようになった。 
 加速度センサーは直線的動きをハカるには強いが、ひねり(回転)がわからない。だからゲームで言えば、ゴルフクラブのフェースの開き具合がわからない、ラケットでスピンがかけられない。

 ジャイロセンサーはもともと、ロケットや航空機の姿勢制御用に開発されたもの。超高速の「地球ゴマ」が内蔵された数十キロの代物だった。 
 ところがMEMSで作られるようになり、さらにデジタルカメラの手ぶれ防止回路に使われて、爆発的に小型化と低価格化が進んだ。半導体技術で作られているので、量が出れば価格は劇的に下がる。

 でも、カメラ用のままではゲームには使えない。結局「ピンポン」での利用などを考えて、性能を5倍に上げた。これで1秒間に4回半、腕を回しても大丈夫だ。 
 その他幾多の困難
(*3)を乗り越えて、Wiiモーションプラスはリリースされ、既に1千万台近くが売れたという。 
 これにより、多くのソフト会社に「奥の深いスポーツゲーム」「より直観的な操作」の可能性を提供した。

 「Wiiスポーツリゾート」のみならず、より革新的なゲームの登場を待とう。

(*3)任天堂のWii専用HPに、社長が訊く『Wiiモーションプラス』があり、詳しい