ONKYOの良心とその納期・品質:DS-2000HRからD-77MRXへ
これまで書斎(兼オーディオルーム)では、スピーカーとしてDIATONE DS-2000HRを使っていました。1台の重さが42kgある、大型ブックシェルフ型スピーカーです。どう考えても「本棚(ブックシェルフ)」には入りませんので、机の下が定位置です。
そうでした、このスピーカーを書斎机(OPUS)の下に入れるために、わざわざOPUSの背を、4cm高くしたのでした。それからもう5ヶ月。私はDS-2000HRの買い替えを決意しました。
このサイズのもの、最近では国産品をとんと見かけなくなりました。それは単純に、買う人がいないからなのですが、海外製となると1本50万円、左右セットで100万円とかいう途轍もない値段になるので、とても手が出ません。しかし1988年製のDIATONE DS-2000HRをいつまでも使っているわけにもいきません。いくらDIATONEの名器、当時のフラッグシップと言えど、もう25年選手です。
なのでほぼ同型のONKYO D-77MRXに買い換えることにしました。
もちろんこの選択に至るまでには、価格コムを筆頭とした、ネットでのクチコミ情報に大変お世話になりました。時間も、3ヶ月間は掛けたでしょうか。
そして結局、現物の試聴には行かずONKYO DIRECTという直販サイトで買いました。こんなの試着もせず、20万円のスーツを買うようなものです。なぜそんな無謀なことをしたのでしょう?
理由(言い訳)はいろいろあるのですが、
・耳にそんな自信がない。このレベルだと自分の耳よりネット上の「賢者」たちの声の方が確か
・高級オーディオショップに試聴に行っても、自宅と環境が違いすぎて参考にならない
・現行のスピーカーと聴き比べたいが、家から持ち込まない限りムリ
という感じでしょうか。
そもそも今回は大きさ(大型が欲しい)や予算上、選択肢がほとんどなく、買うかどうかの見極めはひとえに「現行のスピーカーDS-2000HR に匹敵する音が出るか」に依っていました。そしてそれが、試聴してもよくわからないとなれば、ネット賢者たちの声に頼るしかなく、そうであればそのまま通販で買ってしまえばいい、ということです。
価格コムの書き込みに、こんなのがありました。
「D-77MRXはONKYOの良心と呼ばれている」
こんなこと書かれちゃ、買うしかありません。
ONKYOは、それほど需要のない大型ブックシェルフ型スピーカーを2000/02/15に発売後、13年半の間、廃番にもせず良心的な価格で(2011年に72000円から110000円に改定)作り、売り続けています。
DS-2000HRよりはもちろん(価格的に)1~2ランク落ちるわけですが、設計時期の違い(13年分 新しい)、生産時期の違い(25年分 新しい)に期待です。
DS-2000HRの後継として「なに」を買うかは決まりました。そうしたら次は「どこで」買うかの問題です。
視聴しないのでネットでそのまま買えばいいのですが、選択基準として、
・納期
・保証
・対応
・価格
がありました。
価格コムでは定価が1本11万円に対して、最低価格のお店だと81000円(送料込み、10/8/2013時点)。庫品ありで、即納可の店でも82000円だったりします。保証はメーカーの1年保証で、5年保証を付けたら価格の5%増しになります。
対して、メーカー自身の直販サイトであるONKYO DIRECTでは「納期未定」「価格は99800円」「ポイントが13972pt付く」「3年保証」でした。
つまり、一般のオーディオ通販サイト vs. メーカー直販サイトは、
・納期:即納 vs. わからない
・保証:5年で5% vs. 3年無料
・対応:不明
・価格:82000円 vs. 85828円(ポイント分引いて)
でした。
流石に納期が知りたかったので、ONKYO DIRECTのHPで問い合わせました。そうしたら・・・・返事がありませんでした。残念。
・対応:直販いまいち
やっぱり納期は気になるので、コールセンターに電話しました。
そうしたらちゃんと調べてくれて「11月になります」と。
・対応:直販まあまあ
う~~~ん、でも11月かあ。ところが、直販サイトには「9/16までならWポイント」の文字が!
それなら、
・価格:84460円(保証3年分加えて) vs. 718568円!(ポイント分引いて)
と大逆転。もちろん、このポイントは直販サイト内でしか使えないので、この後ONKYO製品で気に入ったものがなければただ数字です。楽天ポイントとは違います。
でもこれで踏ん切りが付きました。どうせなら、直販サイトで買おう!と。
ONKYOの良心を応援したかったのと、この後のサイトの対応を知りたかったからです。
製品の品質を直接語れる相手として選んだという感じだったでしょうか。
ただ納期については、さらに急遽の変更がありました。
10月初めに「商品が確保できたので送りました!」と。
朗報ではあったのですが、DS-2000HRの行き先も決めておらず、だいぶバタバタすることになりました。納期って早けりゃいいモノじゃ、ないのです。(その苦情については、すぐ対応いただいた)
・対応:下がって戻る
翌日は、42kgのものを2基、25kgのものを2基、長女と2人でえっちら運び、無事に設置できました。
そして、音を鳴らしました。最初で最後、DS-2000HRとD-77MRXの音の比較ができる瞬間です。
結論で言えば、音の差はありました。D-77MRXも十分に低音をしっかり鳴らしていますが、DS-2000HRほどのソリッド感・透明感はありませんでした。(そもそも定価で倍以上違うものを比べるのがおかしいのだが)
でも、高さに少し余裕が出来たので、スピーカーの下にインシュレーターを置いてみました。
オヤイデのインシュレーター INS-SPとスパイク INS-USを2セットで、6800円也。ステンレスの削り出し。1個耐荷重が200kgなので、4組で800kgに耐えられます(笑)
これで少し、低音のキレが改善しました。
今のところ、D-77MRXは快調です。馴らしが進めばもっといい音を鳴らすようになるでしょう。とても楽しみです。「ONKYOの良心」の品質を、じっくり確かめたいと思います。
そして、これからのONKYO DIRECTの対応も。