6/4&11大田区児童育成指導員研修
6月の4日と11日、いずれも午前中の2時間を使って、2週連続の研修を行いました。
大田区の児童館に勤められる非常勤職員の方 全員(70数名)を対象とした研修です。
数年前から区役所職員向け研修の一環として、保育士さん・児童館職員さん向け研修は行ってきたのですが、そこからのつながりで「非常勤職員にも!」ということになりました。
・6/4 決める力、伝える力
・6/11 発想力、ほめる力、共育論
若手からベテランまで、さまざまな方がいらっしゃるのですが当日は等しく前向きで、かつ、明るく取り組んでおられたのが印象的な講師にとっても楽しい研修でした。
昨日、参加者による「研修参加報告書」が子育て支援課から送られてきました。
もう、その書き込み量にびっくり(゚◇゚)
上長への報告書でもあるので、しっかり書かれたのだとは思いますが、ひとつひとつ具体的な内容や反省・感想・提案に溢れたものでした。
上長への報告書でもあるので、しっかり書かれたのだとは思いますが、ひとつひとつ具体的な内容や反省・感想・提案に溢れたものでした。
NHKの番組じゃないけど、全部を床に敷き詰めたくなりました(笑)
例えばこんな実践例が。
・職員の話し合いに「4つの発言ルール」を使ったらスムーズにいった!
・子どもたちの遊びタイムに「何をしたいか」「その中で、今できることは何か」「ルールはどうするか」と自分たちで考え話し合わせるやり方をしたところ子どもたちはさまざまな意見を出し合い、考えて遊びを「決める」ことができました。子どもたちは思うよりずっと「発言意欲」「決める力」に溢れていました。
・大人数でのリレーの際、これまでは職員が走る順番などを決めていましたが、ルールだけを与えて自分たちで決めさせたら、リレーの最中、順番の間違えや混乱もなくとてもスムーズでした。
・まず「脱ワンワード」からやっています。
・子どもたちに、どんなお手伝いを「任せる」か、考えています!今までは「お手伝いしたい」と言われても、「時間がかかる」と避けていました。
他にも家庭での実践も。
・息子3人に「サバイバル」をやらせました。「3人寄れば文殊の知恵」を実感していました。
この70余枚の報告書を読んで、改めて感じたのは「学びの実践経験シェアの有効性」です。
1回目の最後に「学んだことを使ってみて」と宿題を出し、2回目の冒頭でその経験シェアを行いました。
・まずは6人チームの中で、1分スピーチ
・チーム内でベスト実践者を選んでもらい、その人たちが全体にスピーチ
同じ立場の人々の、生の実践例が聞けたことで「そうすればいいのか」「それならできそう」と思えた方が、多く居たことがわかりました。
また、「報告書」自体が、研修から2週間後までに提出、だったこともあって、その間の実践を踏まえたものも多く、それも研修の学びを振り返る上で良いと思いました。
一般の講演では難しいですが、こういった社員・職員研修では、「2時間×2回」、「アンケートは後で」方式をもっと取り入れていきたいものです。
また、「子どものトラブル対応」についてふたつ、報告書から。
・私は子どものトラブルに対応するとき、子どもたちが話し合って解決できるようサポートしてきました。しかし、研修を受けて振り返ると、自分の答に向かって、子どもたちを無意識に誘導していたことに気づきました。これでは子どもの考える力が育ちません。今後は時間をかけて、トラブル対応をしていきたいと思います。
・子ども同士のトラブルも、話をよく聞き、問題点を整理して考えさせ、言い方を教えることで、自分たちで解決できる力を付けさせてあげたいと思います。子どもたちのトラブル対応も、楽しく考えられるようになりました。
子ども同士のトラブルは、児童館でも頭の痛い問題なのでしょう。
そして、それを避けたり、素早く解消できる職員さんが「良い職員」だったのかもしれません。でも、遊びの時間と同じように、そのトラブルこそが、子どもたちが成長できる貴重な経験なのです。
トラブルの解決でなく、解決方法を教えることが大人の仕事。そう思えることで、子ども同士のトラブル対応も、頭の痛い話、から、楽しい指導ネタ、に昇格です!
「すぐに実践できるものばかりなので、職場ですぐやってみます」
と、多くの参加者に言っていただけたのが何よりも嬉しかったのですが、それは逆に、私がこれまで培ってきたもののターゲットが、まさに小学低学年が集う児童館(大田区では学童機能も担う)にぴったりだったということなのでしょう。
児童館職員さんたちを通じて、大田区の多くの子どもたちに「発想力・決める力・伝える力」が伝わりますように。また、個々の児童館にももっとお邪魔したいものです。みなさんのお声がけ、待っていま~す。