ポスト ポウスト モスト モウスト
ポスト、という単語がある。
名詞では、郵便(物や局や箱)や職位のことであり
動詞では、投函する、貼り付ける、告示する、まっすぐ立てる、配置するという意味がある。
だから、ポスター(告示物)、ポスティング(チラシ投函)サービス、マルチポスト(重複投稿)なんて言葉も。
さて、問題は発音である。
PostもPosterも、ポストでなくポウスト。
Mostもそうだが、オでなくはっきりオウなのだ。
なんでカタカナでポウストにしなかったんでしょうね。
(これは今のところ不明)
ここで、疑問。
ポウで始まる日本語はあるのか?
途中ならいくらでもある。
一方、憲法、梱包、連邦、連峰、蓮舫・・・
でも先頭はない。
なぜだろう?
それは多分、「ほ」が「ぽ」だったから。
昔は「ほ」と書いて、Poと発音していたから。
「は」の発音は歴史的に、
Pa(奈良時代以前)→Φa(奈良~平安末期)→Ha(江戸以降)
であったことがわかっている(『ハカる考動学』参照)
昔は、法、だってPouと発音していたのだ。それが全部、Houに変わってしまった。
Pouの音は語中でのみ、生き残った。
だから、先頭にPouはない。
いや、ポウだけでなく、パピプペポのどれも、外来語以外では、先頭には来ない。
ピン芸人のピンだって、ポルトガル語のPintaなんだから。
ダイニングテーブルの一角でもくもく受験勉強の次女。
電子辞書に耳を近づける。
ちょっと離れた私には「?うすと」と聞こえる。
次女に尋ねる。「toast?、post?」
「postだよ。ポウスト」「なんでポストって書くのかねぇ」
てなところから始まった、一考察であった。
あ~、ちょっと面白かった。