第48号 『正しく決める力』出版記念!
転職大戦略
転職戦略と言っても、大戦略(方向性)の選択肢はそう多くはない。
転職するをmove、留まるをstayとすれば、stay or move!だけだし、少しひねっても「3年後を一区切り」にしてのstay and move(3年後の転職を視野にこの3年は現職で頑張る)、move and move(理想の職場目指して2回の転職を目指す)、move and stay(次の職場でじっくり頑張る)等、数パターンだ。
まずはこれを決めること。
一番ダイジなことを実現する上で、どれが一番正しいのかだけに集中して。
それが決まれば、何をするのかを考えられる。ただそれもいきなり方策に入らないこと。
例えばstay and move戦略を実現する為に、自分がつけるべき経験やスキルはなんだろうか。それが「効用」となる。
知力か体力か人間力か、専門性か汎用性か、それとも特定分野の経験か。
それを列挙し優先順位をつける。
その上で「方策」を洗い出し、効用と繋げよう。
方策としては、社外の勉強会に精を出す、今目の前の仕事に頑張る、社内で人脈を拡げる、KIT虎ノ門大学院に通う・・・様々あるだろう。
そして各々の効用を考えていく。
決めるとは「捨てる」こと
どの段階であっても、なんでもかんでも、はありえない。
どれかに決めたり、絞らなくてはいけない。
ヒトも組織も、時間やお金は有限だし、多くに手を出せば出すほど中途半端になる。やるなら1~2に絞っての資源の集中投下しかない。
でも、頭のいいヒトの最大の弱点がここにある。
捨てたときに起こるであろういろんな問題が分かってしまうから、どれも捨てられない。そして結局1つに絞れない。
いっぱい勉強しているから、いっぱい考えついてしまうから、いろんなことに手を出して、反復練習する時間がない。そして結局1つのスキルも身につかない。
捨てるのはコワいこと、イヤなこと。
でも、それを乗り越えない限り決めたことを実行できない。だから、そのコワさやイヤさをどうにかしないといけない。
かといってこれらに正面から向き合うのも大変なこと。さてどうするか・・・
コワさやイヤさを相殺するだけの、楽しさやうれしさ、もしくは、強制力を作ることがその答えだ。夢やビジョンを持つことも、その1つだろうし、仲間との約束(による無理強い)もそうだろう。
そうして、今ある何かを捨て、新しい何かにヒトモノカネを投入すること。
それなくして新しい何かの成功はない。
正しく決め、実行するための3つのワザ、『重要思考』『Q&A力』『喜捨法』
是非、一読あれ。
初出:CAREERINQ. 2009/01/15